日本で長く生活していると、日本人の金銭感覚が普通になっていて、海外に出ていくと驚くことがたくさんあります。
「老後は貯金を残せ」と言われるように、貯金をすることに価値を感じる日本人が多い中、海外では貯金をどのようにとらえているでしょうか。
今回は日本人とイギリス人の金銭感覚の違いに焦点を当ててみたいと思います。

目次
貯金をする日本人、貯金をしないイギリス人
日本では、貯金をすることが良いことのように評価されることが多いです。
無駄遣いをせず、節約が上手に出来ることが良いこととされています。
実際に収支のバランスがギリギリの生活をしている日本人の割合は少なく、貯金に少し余裕をもって生活している人が多いです。
一方、イギリスでは、貯金の文化は日本よりも薄いです。
毎月給料日前は食費にも困るというイギリス人もたくさんいます。

貯金をする目的の違い
日本人は、保険的に貯金をする人が多いです。
いざ病気になったときのためや、老後に働けなくなったときのために、と今すぐ必要が無くても、貯金をします。
一方イギリス人は、目的のない貯金をする人は稀です。
家を建てるためや、旅行に行くために貯金をするというイギリス人もいます。
しかしお金に余裕があれば保険的な貯金をするよりも、家族と少し贅沢な時間を過ごしたり、働く時間を減らしてリラックスした休日を過ごします。
お金の貸し借りの文化
多くの日本人が、お金の貸し借りに抵抗感を抱く中で、イギリス人の貸し借り文化は少し異なります。
日本人も家を建てるときや車を買うときなど、多額の買い物をするときはローンを組んで購入します。
しかし、旅行に行くためにお金を借りるという考え方はあまりありません。
自分の趣味活動や、少し贅沢な生活をするためにもお金を借りることが珍しいことではないのが、イギリスの文化です。

パートナーに求めること
日本人がパートナーを選ぶ場合、相手の収入も1つの決め手になってきます。
もちろん、子どものことも考えて、安定した余裕のある生活を送ろうと思えば、パートナーの収入は大きなポイントになります。
イギリスでも、たしかにパートナーの収入源は1つの目安になりますが、その受け取り方は日本と少し異なります。
日本よりも、更に男女平等に重きが置かれているイギリスでは、男女の収入がバランスが取れていることがベストです。
もちろん女性の方が収入が多く、男性の方が収入が少ないという場合もしばしばあります。
しかし、お互いに最低限の収入があれば、パートナーを選ぶ決め手に収入が関わってこないのが、イギリスです。
パートナーの貯金額は知らないのが当たり前?
日本では、パートナーがいくらくらい貯金があるかを把握している場合が多いです。
特に金銭管理は、女性側が行っていることが多いですね。
しかしイギリスでは、パートナーの貯金額を知らない場合がほとんどです。
金銭管理はお互いに自分で行うことが多く、お互いに干渉しないのが一般的です。
まとめ

お金の価値観や貯金の価値感は、国によっても違えば、個人によっても違いが大きいです。
ここで述べたことはあくまでも一般論ですが、つまりは正解がないのが「金銭感覚」です。
お金で得られることも多いですが、お金に振り回されないようにありたいですね。(執筆者:森 亜美)