前回(株主優待の「居酒屋銘柄」3選 店舗でも商品と交換して自宅でも楽しめる銘柄を紹介)に引き続き、「居酒屋銘柄」でも商品交換が可能で自宅でも楽しめる株主優待をご紹介したいと思います。
株価他数値は、5/18(金)終値時点でのYahoo!ファイナンスの株価より算出しております。
なお、株式購入の際は、最低購入金額の他に証券会社の手数料が別途かかります。

目次
1. 焼酎好きにおすすめ! ジェイグループホールディングス
居酒屋「芋蔵」や「ほっこり」などのほか、カフェ「猿Cafe」などさまざまな飲食ブランドを東海地方中心に展開する企業が「ジェイグループホールディングス(3063)」です。
2017年には焼き鳥店「博多かわ屋」を子会社化し、全国展開をもくろんでいます。
ちなみに、株主優待レジェンド桐谷さんお気に入りの店として紹介されたこともある、ヨドバシAKIBAのうなぎ店「うな匠」もこちらの企業の店舗です。
「ジェイホールディングス」では株主優待を実施しており、年2回、保有株数に応じて食事優待券を進呈しています。
そして、この食事券4千円分と代替商品を引き換えることも可能です。
100株保有の場合は、年2回各2枚(2千円相当)ずついただくことができるのですが、食事券の有効期限が1年間となっているため、2回分の株主優待をまとめることによって商品との交換が可能となります。
引換商品の内容は、
さつま揚げセット
ドリップコーヒー
オリーブオイル(数量限定先着順・2018年5月現在品切れ)
の8種類(2018年5月末まで)のラインナップとなっており、とくに焼酎はブランドの名前が冠された商品を含む3種類もあるので、焼酎好きな方には良いのではないでしょうか。
ジェイグループホールディングス(3063)

・ 株価 917円
・ 最低購入金額 9万1,700円(100株)
・ PER 152.07 PBR 4.30
・ 権利確定月 2月末・8月末
・ 配当 3.00円/年
・ 配当利回り 0.33%
株主優待
食事優待券(千円券)
100株以上 2千円(年間4千円)
200株以上 4千円(年間8千円)
600株以上 8千円(年間1万6千円)
1,000株以上 1万2千円(年間2万4千円)
2. 肉・海産物などごちそうと交換! コロワイド
「甘太郎」、「北海道」、「NIJYUMARU」などの居酒屋をはじめ、レストラン「ステーキ宮」、「ラパウザ」、寿司店「にぎりの徳兵衛」など、多数の飲食ブランドを展開するのが「コロワイド(7616)」です。
「コロワイド」では株主優待を実施しており、500株以上保有の株主に対し、年4回、株主優待ポイント計4万円を発行しています。
発行されたポイントは、「コロワイド」のみならず、「アトム(7412)」や「カッパクリエイト(7421)」が運営する店舗でも利用できるため、幅広いジャンルの飲食を楽しむことができます。
また、この株主優待ポイントを商品と交換することも可能で、
マグロの刺身や明太子・干物などの海産物
米・麺類などの主食
カステラ・パフェ・チョコレートなどのスイーツ
そして知る人ぞ知る「宮のたれ」
といったバラエティーに富んだ商品を、ポイント数(2千500~1万ポイント)に応じて交換することができます。
ただし、こちらの株主優待の権利を得るためには現在約150万円の投資が必要となり、大変なハードルの高さですね。
やはり監視外か?
とがっかりしそうになりますが、店舗でのポイント相互利用が可能な「アトム」、「カッパ・クリエイト」の株主優待でも、「コロワイド」で扱う商品を同じポイント数にて交換することができるのです。
「アトム」、「カッパ・クリエイト」の株のほうが「コロワイド」より安価で投資が可能ですので、購入候補に入れやすいですね。
コロワイド(7616)

・ 株価 3,030円
・ 最低購入金額 30万3,000円(100株) ※株主優待は500株から
・ PER 99.31 PBR 8.01
・ 権利確定月 3月末・9月末
・ 配当 5.00円/年
・ 配当利回り 0.17%
株主優待
ポイント付与(年4回)
500株以上 一律 1回につき1万円相当の優待食事ポイント(年間計4万円)
3月末株主 6月・9月に付与
9月末株主 12月・3月に付与
※ポイント有効期限 付与日から1年間
カッパ・クリエイト(7421)

・ 株価 1,407円
・ 最低購入金額 14万700円(100株)
・ PER 92.56 PBR 5.77
・ 権利確定月 3月末・9月末
・ 配当 5.00円/年
・ 配当利回り 0.36%
株主優待
優待ポイント(1ポイント=1円)
100株以上 3千ポイント
1,000株以上 6千ポイント
2,000株以上 1万2千ポイント
※ポイント有効期限 付与日から1年間
アトム(7412)

・ 株価 1,054円
・ 最低購入金額 10万5,400円(100株)
・ PER 241.74 PBR 15.98
・ 権利確定月 3月末・9月末
・ 配当 2.00円/年
・ 配当利回り 0.19%
株主優待
優待ポイント(1ポイント=1円)
100株以上 2千ポイント(2千円分)
500株以上 1万ポイント(1万円分)
1,000株以上 2万ポイント(2万円分)
※ポイント有効期限 付与日から1年間
3. 商品交換制度は健在! ヴィア・ホールディングス
居酒屋「備長扇屋」「魚や一丁」ほか、プリンなどのデザートやパスタ店の「パステル」などさまざまなチェーン店を運営するのが「ヴィア・ホールディングス(7918)」です。
2018年3月期はリストラの影響により特別損失を計上、最終赤字となり無配になってしまいました。
2019年3月期の見込みも、競合店の進出や人件費増により厳しい見通しとなっているようです。
「ヴィア・ホールディングス」では株主優待を実施しており、保有株数に応じて、店舗で利用できる割引券を進呈しています。
店舗で利用する場合は、千円の会計ごとに500円分の支払いに使える半額割引券となりますが、店舗で利用しない場合は、割引券の枚数に応じてカタログの商品と交換することもできます。
こちらの企業の株主優待は、以前は割引券ではなく利用制限のない金券であり、優待利回りも高かったため、優待好きからは大人気の株主優待でした。
しかし、優待金額は2倍になったものの、割引券という優待改悪ともとれる変更により株価が下落、業績不振もあり低迷した状態が続いております。
あらためて優待内容を確認すると、100株保有でいただける10枚の割引券と交換可能な商品は、
牛肉・アイスクリーム
などバラエティーに富んだラインナップとなっているため、カタログ商品を目的に株式を保有するのもよさそうです。
業績が良くないため優待廃止の恐れもありますが、7万円前後からと比較的少額より購入できるため、優待改悪でいったんこちらの株を手放した筆者ですがもう一度買ってもいいかなという印象を抱きました。
ヴィア・ホールディングス(7918)
・ 株価 711円
・ 最低購入金額 7万1,100円(100株)
・ PER 111.09 PBR 4.17
・ 権利確定月 3月末・9月末
・ 配当 0.00円/年
・ 配当利回り 0.70%
株主優待
株主優待券(500円券)
100株以上 10枚(5千円相当)
200株以上 20枚(1万円相当)
300株以上 30枚(1万5千円相当)
400株以上 40枚(2万円相当)
500株以上 50枚(2万5千円相当)
600株以上 60枚(3万円相当)
700株以上 70枚(3万5千円相当)
800株以上 80枚(4万円相当)
900株以上 90枚(4万5千円相当)
1,000株以上 100枚(5万円相当)
さいごに
気になる「優待 + 配当利回り」は、
コロワイド2.8%(500株)
カッパ・クリエイト4.6%
アトム4.0%
ヴィア・ホールディングス7.0%
となっています。
これまで居酒屋銘柄をまとめてきましたが、気になるのがPERが高い企業が多いことです。
業績に対し株価が割高なのは、優待人気に支えられていることも一因なのでしょうか?
「ちょい飲み」需要をうまくとりこみ業績を上げるラーメン店やレストランなどの外食店に対し、苦戦している居酒屋の様子が各企業の数値から垣間見られました。
株価その他の情報は変更される場合があります。
ご自身でご確認の上、自己責任で投資いただきますようお願いいたします。(執筆者:吉井 裕子)