「ランドセルが一番売れるのは7月」、最近そんな意外な記事を目にしました。
2位:8月
3位:3月
4位:9月
5位:10月
という、順になるそうです。
運動会の開催時期も「体育の日」のある10月に開催する学校も少数となっています。
もはや、「昔の常識は今の非常識」といった感じです。
大学受験もその1つ。

目次
大学受験のピークは年明けからではない
文部科学省発表の「平成29年度国公私立大学入学者選抜実施状況」によると、国公私立大学入学者全体のうち、
・ 2~3月に行われる一般入試での入学者は約55.4%
・ 推薦入試とAO(アドミッションオフィス)入試での入学が44.3%
私立大学だけでいうと、51.2%と過半数が推薦・AO入試での入学となっています。
「公私立短期大学」のデータでは、一般入試での入学は15.2%にとどまり、86.7%の方が推薦・AO入試で入学しています。
専門学校のデータは取れませんでしたが、半数以上の進学希望者が、推薦・AO(アドミッションオフィス)による進学を決めているようです。
一般的な入試スケジュールでは
・ 推薦入試が11月から12月にかけて
進学希望者の半数以上は年内に受験が終わっています。
入学金・授業料の準備はできていますか?
私たちは、支払い期日までにお金を準備します。
そして支払金額が高額であればあるほど、期日ぎりぎりまでお金をためる計画を立てるのではないでしょうか?
と、準備・計画していませんか?
入学金・前期授業料の納付期限は、合格発表後、1週間から2週間以内です。
つまり、推薦入試・AO入試で進学する、半数以上の進学希望者は8月から12月には、入学金・前期授業料を支払います。
お金の準備は間に合いますか?
希望進学先の「入試時期」と「入学金・前期授業料の支払時期」を、しっかりと確認してください。

学資保険の解約も、ちょっと待って
入学金・前期授業料を学資保険で準備している方。
確認してほしい点が3つあります。
1. 満期日と解約するときの期間の差
2. 予定利率
3. 解約返戻金(解約予定時期の)
満期日について
保険証券で確認できます。
予定利率と解約返戻金について
保険会社に確認してください。
例えば、平成13年4月2日以降に(お子様が生まれてすぐ)学資保険を契約された場合、予定利率は1.65%です。
仮に100万円の保険に入っていた場合、現在の解約返戻金は90万円以上です。
半年でつく利息は、7,425円(90万×(1.65%÷2))、保険金額200万円なら利息は約1万5,000円です。
わずかばかりとは思うかもしれませんが、今の金利水準では、ゆうちょ銀行の定額貯金に100万円を10年間預けても、1,050円しか利息は付きません。
簡単な計算でわかるので、
・ 学資保険を解約した場合
・ いったん、定期預金などほかの金融資産を取り崩して、入学金・前期授業料を支払い、満期まで学資保険をかけ続けた場合
この2つのシミュレーションしてみてください。
夏のボーナスを使う前に、ちょっと考えてください

ボーナスで買う予定だったものを先延ばしして、学費に充てれば、学資保険の金利分ボーナスが増えたのと同じ効果が出ます。
失念していて、納期までにお金を準備できない場合、まずは進学先の学校に相談してください。
延納や分納など、対応してくれる場合もあります。(執筆者:田島 稔之)