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下落トレンドから資産を守るには
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NYダウは2018年の1月に約2万6,000ポイントの高値をつけました。
そして現在も2万5,000ポイント台の高値圏をつけています。
でも最近のニュースでは
「トルコの通貨リラが暴落」
と不安な要素もたくさん耳にするのではないでしょうか。
アメリカ株は、この数年は上り調子でしたがいつ反転して下落トレンドに向かうか分かりません。
そこで本記事では攻める投資ではなく守る投資法をご紹介します。
本記事を読めば下落トレンドに株式市場が転じた時も、慌てず資産を守れます。
資産を守るのも投資
ここ数年、アメリカ株主導で世界の株式市場は上り調子でした。
特にここ数年、株式投資をはじめた方は本格的な下落相場を経験していない方もいるのではないでしょうか。
しかし株式市場の歴史を大きな視点で見てみると
・ 1929年の歴史的な大恐慌につながる暴落
・ 1980年台の株式市場の総楽観の時代を終わらせたブラックマンデー、
・ 2008年のリーマンショック
と、上昇相場の後は厳しい下落相場もありました。
今後、トランプの対中国への経済制裁やトルコをはじめとした新興国リスクから株価下落の時代が到来しても不思議ではありません。
そんな時に積極的に株を買えば資産は増えるどころか減ってしまいます。
いわゆるディフェンシブ銘柄と呼ばれる株でも暴落に巻き込まれれば下がります。
そこで資産を守ることができれば次の上昇相場で資産を増やせます。
投資というと積極的にもうけるイメージが強いかもしれませんが、守ることも同じぐらい重要です。
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キャッシュポジションのすすめ
資産を守る簡単な方法はキャッシュポジション。
つまり持っている株を減らし現金の比率を増やすことです。
相場の格言に「休むも相場」というのがあります。
実は株を買わずに現金化して次のチャンスに備えるのも、立派な投資戦略。
トランプリスクで世界の市場が不安定な時は、利益がでている持ち株の一部を利益確定して現金の割合を増やしていくことで暴落によるドローダウン(資産が溶けること)から資産を守れます。
もしも暴落、下落相場の時に全資産を株にかえていたら大きな損につながります。
金ETFは株価下落にも強い
キャッシュポジションを高めれば資産を守れるのは確かですが現金をただ寝かせておくのは、もったいないと思う方もいるのではないでしょうか。
でも銀行に預けていても金利はごくわずか。
何か良い投資対象がないかと考えているなら金(ゴールド)はどうでしょうか。
金は基本的に株があがらない時、投資資金が行き場を失った時に資金が流れます。
つまり不景気や暴落に強いという特徴があります。
株価の暴落の時に資産を守りつつ、増やすのであればディフェンシブ銘柄の株やキャッシュポジションよりも有利です。
金を買うなら上場投資信託(ETF)を通して買うのが最も簡単
アメリカ市場ならばGLD「スパイダーSPDR」が現物の金の裏付けをもつ最大級ETFでおすすめです。
日本市場でも1328(金価格連動型上場投資信託)で金に気軽に投資できるETFがあります。
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「現金」と「金」で資産を守る
トランプリスクで株価が下落トレンドになったらディフェンシブ株でも下落に巻き込まれます。
その時は、現金の比率(キャッシュポジション)を高めると資産を守れます。
また、株式と原則、逆相関の関係にある金のポジションを増やすのもおすすめ。
金は現物を買うよりもETFを通して買うのが簡単です。(執筆者:田守 正彦)