という言葉はよく耳にしますが、初めて大学受験にチャレンジする人や家族にとっては、一体何にどれくらいかかるものなのかが分かりづらいですよね。
また受験のシステム自体もが複雑だと感じている人も少なくありません。
ここでは国公立と私立にかかる費用の違いや、意外と知られていない準備費用、そして現在の入試制度などについてご紹介していきます。
目次
センター試験っていくらかかるの? みんなが受けなきゃいけないの?
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3教科以上 1万8,000円
2教科以下 1万2,000円
(成績通知を希望する場合は別途800円が必要になります。)
国公立大学の場合は、センター試験が終わってから志望校に願書を提出。
合否は、センター試験と2次試験の両方の総合得点で判断されます。
ですから、国公立大学の受験を考えている場合、センター試験は必ず受けなくてはなりません。
私立大学の場合は
・一般入試(学校独自の試験)のみ
・センター試験利用入試
の3つから選択できます。
得意教科で点数を稼げる方法もあるので、入試要項をしっかり読んで理解することが重要です。
但し選択肢が多いと言っても、それぞれ費用はかかります。
まずは国公立と私立の入試制度をしっかり把握するようにしましょう。
センター試験の申し込みは、在学する高校でまとめて行うことが多いので、必要書類の記入もれや記入ミス、分からない点がそのままになってしまう心配はありません。
センター試験が必要かどうかという判断も難しいかも知れませんが、なかなか決められない場合は担当教諭と良く相談することが大切です。
センター試験の結果が思わしくない場合は、その結果を反映させない一般入試のみで判断してもらう方法も選択しておくといいでしょう。
これはやってみないと分からないというのが本当のところですが、現時点の成績が良くても本番でどうなるかという不安も残ります。
また体調不良などで試験自体が受けられない…という状況になる可能性も、ゼロではありません。
そういったケースも視野に入れて考えることを心がけましょう。
国公立大学の受験にかかる費用
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まずは国公立大学の受験料(検定料)や入学料、年間の授業料を見ていきましょう。
検定料(センター試験の費用を除く)
第一段階の選抜 4,000円
第二段階の選抜 1万3,000円
入学料(初年度のみ)28万2,000円
授業料(年間)53万5,800円
国公立大学の場合は、センター試験の結果と2次試験の合計点で合否の判定が行われます。
センター試験では5科目以上を課している場合が多いので、学校・学部ごとの入試要項をしっかり確認しておくことが重要です。
2次試験には前期日程と後期日程があり、学校によっては中期日程を設けているケースもあります。
それぞれの日程で1校ずつ受験することができ、両日程で同じ大学や学部を受験することも可能です。
合格へのチャンスをつかむためには、こういった内容をしっかり把握しておくことが基本中の基本。
特に日程については間違いがないよう、繰り返し確認することが大切です。
尚、上記の検定料にある第一段階・第二段階の選抜というのは、志願者が募集人員を一定以上上回った場合に実施される選抜方法です。
難関大学や人気が集まる学科などで行われるケースで、センター試験の結果を用いて、2次試験に進める受験者を選抜するシステムです。
この二段階選抜を実施している学校を受験する場合は、センター試験の結果次第で2次試験を受けることなく不合格となってしまうことがあるので気を付けましょう。
国公立大学では、センター試験の結果が非常に重要になるのです。
私立大学の受験にかかる費用
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私立大学の入学検定料
・一般入学試験 全学部 3万5,000円
・大学入試センター試験利用入学試験
センター試験のみの選考する場合 2万円
センター試験と個別試験の合計で選考する場合 3万円
・その他の主な入学試験 1万円~3万5,000円
併願による入学検定料減額制度
同一学部、同一日程、同一試験により実施する複数の入学試験を一度にまとめて出願する場合、次のような減額制度があります。
・一般入試
・センター試験利用入試(センター+一般方式)
上記2つを同一学部内で併願した場合 通常6万5,000円→5万5,000円
以下はすべて文化構想学部と文学部のみが対象
・一般入試(英語4技能テスト利用型)
上記2つを同一学部内で併願した場合 通常6万5,000円→5万5,000円
・一般入試(英語4技能テスト利用型)
・センター試験利用入試(センター+一般方式)
上記2つを同一学部内で併願した場合 通常6万円→5万5,000円
・一般入試
・一般入試(英語4技能テスト利用型)
・センター試験利用入試(センター+一般方式)
上記3つを同一学部内で併願した場合 通常9万5,000円→7万5,000円
ひとつの大学、ひとつの学部だけでなく複数の大学や学部を受験する場合、受験料(検定料)だけでかなり大きな金額になることも珍しくありません。
しかし実際にお金がかかるのは合格してからなので、できるだけお金は残しておきたいもの。
こういった減額制度を事前にしっかり調べておくことも大切です。
合格発表後に必要なお金
合格すると、合格証明書と入学手続きの書類一式が入ったものが郵送されてきます。
(合格者発表当日に速達で郵送されるケースが多い。)
まずは第一次振込期間を確認し登録料(入学申込金)を振込みます。
これを払わないと合格を取り消されてしまうので気を付けましょう。
また他の大学に入学することになっても、このお金は返還されません。
登録料は入学金相当額なので、ほとんどの場合20万円程度となっています。
・第一次振込み期間 →登録料(入学申込金)を払い込む。
(授業料を一緒に払い込むことも可。)
・第二次振込み期間 →前期の授業料、もしくは年間授業料を払い込む。
振込み期間がひとつだけの場合は、その期日までに入学金と授業料を払い込む必要があります。
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私大の年間授業料
とりあえず気になるのが授業料。
4年間払い続ける必要があるので、その金額を把握しておくことは非常に大切です。
ここでは早稲田大学の場合を例に取って見ていきましょう。
早稲田大学で授業料が一番安いのは法学部の96万円、逆に一番高いのが理工学部の144万6千円となっています。
教育学部の場合でも、文系であれば96万円~97万円1千円ですが、理系だと144万6千円。
4年間にすると200万円近くとなり、理系と文系では大きな差があることが分かります。
さらに学部によって実験実習料、諸会費などの金額によっても違いがあります。
授業料の支払い方法と払えない場合の手続き
授業料等の支払い方法は、口座振替、学校から送付されてくる振込用紙を使っての納付といったものが一般的。
年払いや半年払いなどから選択できます。
様々な事情で授業料の納付が期日に間に合わない場合は、事前に延納届等を提出すれば一定期間支払いを延長できるケースもあります。
「授業料を払えないから退学」と安易に決めつけず、学生課などで相談してみることをオススメします。
災害に遭ったり、保護者の状況が急変(病気や事故、倒産など)したりした場合は、緊急時奨学金などを利用できる可能性もあります。
本人が望むならできるだけ通わせてあげたいもの。
学校だけでなく自治体などにも相談窓口があるので、簡単にあきらめてしまわないようにしましょう。
合格してから初めて知る出費に要注意!
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入学書類の中を良く確認すると、大学生協などからの出資金や学生総合共済加入、電子辞書やパソコンなどを特別価格で販売する案内も同封されています。
また教科書販売や食堂などで使える電子マネーカード(学生証に組み込まれるタイプ)の事前入金なども必要になる場合があります。
強制ではないものの、ポイントの付与や割引などのお得感もあるため、実際には利用する人が多いのが実情。
これらは入学手続きの書類を開封して初めて知る出費という人も少なくないでしょう。
更に忘れてしまいがちなのが、入学式に着用するスーツやバッグ、靴などといったアイテム。
最近は就活の時にも着られるようなタイプが主流となっています。
こういった出費もバカにならないので、あらかじめ受験や入学費用とは別に用意しておくことが大切です。
・生命共済(1年分):1万2,800円
・学生賠償責任保険(卒業予定年までの一括払い):5,800円
・扶養者死亡保険(卒業予定年までの一括払い):1万3,000円
・生協加入出資金10口:5,000円
・電子マネーカード事前入金:3万円(前期で必要な教科書や教材費購入費用の目安として)
・電子辞書(自然故障の場合は4年間在学中保証、高額修理は学割価格)
本体:3万3,000円
第2外国語カード1枚:通常価格5,980円→3,800円
電子辞書ケース:1,500円
・パソコン(生協オリジナルパソコンの場合)
本体価格:12万円~20万円程度
特典の一例:通常1年のメーカー保証を4年間に延長
ユーザーの不注意による故障や破損でも自己負担5,000円で修理
トラブルから使用方法まで学内の生協で相談可能
パソコンの修理中は代替機貸し出しサービス
在学中は無償でMicrosoft Officeを使用できる
パソコンや電子辞書については家電量販店などで買っても全く問題ありませんが、大学生にとってはひとり1台が当たり前の時代。
自分用のノートパソコンの購入を必須にしている学校も増えています。
課題提出や学部、学校からの連絡・案内もネットを通して行うことが多いので、これからは必需品と考えておいた方がいいでしょう。
但し学校側が推奨するスペックなどもあるので、購入前にしっかり確認しておくことが大切です。
また自宅通学とひとり暮らしにかかる費用でも、大きな違いがあります。
ひとり暮らしの場合は、最初からあれこれ買い揃えるのではなく、まずは必要最低限の物を用意し、生活を始めながら本当に使うものを買い足していくようにしましょう。
2020年度から実施される「大学入学共通テスト」
2020年度からは新しい入試システム「大学入学共通テスト」がスタートします。
思考力や判断力、表現力も重視するために、国語と数学では記述式の問題を導入、英語では「読む・書く・聞く・話す」の4つの技能で合否判定が行われます。
英語は民間の試験の成績を使うため、これまでとは受験の方法が大きく変わる可能性があります。
まずは現在の入試制度を把握し、2020年度に向けて変更される内容や情報を積極的に集めることを心がけましょう。(執筆者:藤 なつき)