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湯船のお湯、毎日変える派? 変えない派?
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・ 2~3日は沸かし直して入る派
それぞれです。
沸かし直しと入れ替えでは、どちらのほうがガス代と水道代が安くなるのかを調べてみました。
お風呂のシステムによって必要なガス代が変わる
お風呂のシステムには給湯式とガス釜式があり、どちらを使うかで料金が変わります。
・ 給湯式は給湯器で沸かしたお湯を浴槽にためる方式
・ 風呂釜式は水を張ってから風呂釜で水を温めてお湯にする方式
多くの家庭が
で使っています。
東京ガスによると、200リットルの水を浴槽に張り40度のお湯にする場合、給湯式だとガス釜より1回あたり10.1円ガス代がお得になり、年間で3,696円もの金額差がでます。
・ 給湯方式1回あたりのガス代 約76.1円
・ 風呂釜方式1回あたりのガス代 約88.4円
ガス代だけで見ると、沸かし直すのではなく毎日お湯を抜いて、給湯式で新しくお湯を入れ替える方がお得です。
都市ガスかプロパンガスかによっても、必要なガス代が変わる
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ガスの値段は都市ガスかプロパンガスか、そしてどのガス会社のガスを使うのかによって大きく変わります。
お風呂を沸かすのに必要なガス代は以下の計算式で求めることができます。
*200リットル25℃の水を40℃にする場合で計算
都市ガスの場合
都市ガス1立方メートルを燃やすのに必要な熱量 1万1,000kcal
25℃の水200リットルを40℃に上げる場合の熱量 3,000mcal
3,000÷11,000=0.272立方メートル
都市ガス1立方メートルあたりの金額×0.272立方メートル = お風呂を1回沸かすのに必要なガス代
プロパンガスの場合
プロパンガス1立方メートルを燃やすのに必要な熱量 2万4,000kcal
3,000÷2万4,000=0.125立方メートル
プロパンガス1立方メートルあたりの金額×0.125立方メートル = お風呂を1回沸かすのに必要なガス代
お湯を張り替えると水道代・下水代もかかる
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お湯を張り替えると、水道代もかかります。
水道代は市区町村の自治体によって基本料金と使用料金が変わります。
東京23区で3人家族の場合、1か月あたりの使用水量の平均は20.8立方メートルです。
メータ口径が20mmで20.8立方メートルを使う場合の水道代は、1立方メートルにつき163円。
下水料金は1立方メートルにつき140円です。
1立方メートルは1,000リットルなので、200リットルのお風呂5回分です。
5回お風呂を入れ直すことにかかる水道代は、163円+140円=303円。
これも含めて、お風呂のお湯を張り替える場合と沸かし直す場合で比較します。
張り替える場合
上下水道代60円+ガス代76.1円=136.1円
沸かし直す場合
お風呂のお湯を100リットルつぎ足すとして、
上下水道代30円+ガス代88.4円=93.4円
参照:エネチェンジ「お風呂のガス代っていくら?シャワーの方がオトクなの?」
沸かし直した方が、1回あたり42.7円お得
2日に1回入れ替え、入れ替えた翌日は沸かし直してお風呂に入る家庭の場合、1年間183日42.7円の節約になるので
42.7円×183日=7,814円
年間で約8,000円も節約できます。
10年で8万円。
とても大きな数字ですね。
1番お得な方法は、ガスの種類や自治体が定める水道代で変わる
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ひとつ注意していただきたいのは、上記の試算は東京23区で東京ガスを使っていた場合の金額だということ。
ガス料金は利用しているガス会社によって大きく変わりますし、水道代も自治体ごとに異なります。
お住まいの自治体の水道代と利用しているガス会社の料金から、ご自宅でお風呂を沸かすときにかかるコストを計算してみると良いでしょう。
少し面倒かもしれませんが、ガス代・水道代を計算し、自分の家でもっともお得なお風呂を沸かす方法を知っておきましょう。
長い目で見るとかなりの節約になるはずです。(執筆者:草間 綾子)