とお考えの方もいらっしゃると思うのですが、実際にはそうとは限りません。

あまりにも保障内容が手薄い場合には、見直しの結果、追加で保険に入ることを検討したり、短期間の契約を長期に切り替えたりすることもあるからです。
もちろん、必要のない保険に加入していると判断される場合は、保障を削っていくので、保険料が安くなることもあります。
ただし、「保険料が安い=良い保険」とは限らず、自分に本当に必要な保障が準備できているのか、という観点で考えなければなりません。
目次
本当に使える保険かどうか
保険に入っていても、いざ病気になったり亡くなったりしたときに、本当に必要な給付をしてくれなければ意味がありません。
そもそも保険というのは、みんなで出し合った保険料を元にして、給付を必要としている人に分配する仕組みですので、結果的に、保険金や給付金をもらわず、保険料だけを払うことになる人も相当数出てきます。
それを理解した上で、いざというときに「本当にその保険は自分や家族を助けてくれるか」どうか、で判断すべきだということを忘れないでください。
逆算方式で考える
例えば、今あなたが亡くなったら、家族はいくら必要なのかを考えてみてください。
仕事をしている人が亡くなれば、当然その家計にはお給料が入ってこなくなります。
専業主婦(夫)が亡くなる場合も、代わりに家事・育児をする人がいなければ、家事代行やベビーシッターを頼むコストがかかるようになりますので、ゼロにはならないと思います。
亡くなった直後に一時的にかかる費用としてお葬式費用なんかもあります。
あまり気持ちの良いものではないかもしれませんが、どんなお金がかかるのか、シミュレーションしてみることも必要です。
ただ、万一の際に必要なお金をすべて保険で賄う必要はありません。
現役世代が亡くなる場合は遺族年金もありますし、貯蓄から取り崩せる場合もありますので、そういった部分も勘案してください。
要は、保険料を払ってまで保険で準備しないといけない額はいくらなのか、を考えてほしいのです。

保障内容は目的別に
保険を見直す場合、保障の取捨選択が不可欠です。
そのためには、たとえ商品が1つであっても、その中にどんな保障が入っているのかを分解して考えなければいけません。
(1) 亡くなったときの一時金(終身保険)
(2) 亡くなったり働けなくなった後の遺族・家族の生活保障(定期保険・収入保障保険等)
(3) 入院した時・手術や治療をしたときの給付(医療保障・がん保険)
(4) 介護状態になったときの給付(介護保険)
(5) 老後の収入を保障(年金保険)
(6) 子供の教育費を準備(こども保障・学資保険)
他にもありますが、主なところでいうとこのような分類になります。
分解してみると、意外とシンプルで分かりやすくなると思いますし、どこに手厚くかけて、どこが手薄なのかが一目瞭然になります。
保険ショップに見直しプランを丸投げせず、「自分に必要な保障」と「今加入している保険の保障内容」のギャップを認識してから、見直し作業に入るようにしましょう。
保険の見直し、というのはそのギャップを埋める作業なのです。(執筆者:鈴木 みゆき)