銀行商品の中で比較的人気が高いのが仕組み預金です。
仕組み預金とは期間1か月~1年程度で設定し満期時に通常の定期預金よりも高い金利を受け取ることができる商品のことをいいます。
金利が2-3%付くものもあり銀行商品の中では比較的人気の高い商品になっています。
しかしこの仕組み預金ですが元銀行員の立場から絶対におすすめできない商品です。
おすすめできない理由を中心に仕組み預金について説明していきます。

目次
仕組み預金とは
仕組み預金とは満期日にある一定の水準まで為替が円高に動いたらドルに代わり、一定水準より円安であればそのまま円で戻ってくるという商品性になっています。
金利は円高、円安どちらの場合も円で受け取れます。
仕組み預金で一番ポピュラーなタイプは以下のような条件になります。
金利 : 2%
転換通貨 : 米ドル
転換ライン : スポットレート-1円
金利も高いですし期間も短いので金利志向の強い顧客を中心に銀行でよく販売されている商品です。
ではこの商品のいったいどこがおすすめできないのでしょうか?
仕組み預金がおすすめできない2つの理由

先ほど仕組み預金の商品性について説明しました。
金利も高いですし満期までの期間も短いのでいい商品だと勘違いしている顧客も多いですがこの商品は本当に最悪です。
最悪な主な理由を2つ説明します。
(1) 銀行側のリスク0、顧客のリスク無限大
仕組み預金は銀行のリスクは0ですが顧客のリスクは無限大になります。
なぜかというと顧客から見ると円安になった場合は利益が限定されて損失は無限大に被る可能性があるからです。
円安になった場合、顧客が米ドルにはじめから変えておけば為替の差益を取ることができますが仕組み預金の場合は金利を受け取れるのみです。
一方損失ですが、満期日に大幅に円高になっていてもスポット―1円で米ドルに代わってしまうので大きな損失がかかることになります。
(2) 中途解約ができない
仕組み預金は原則中途での解約ができません。中途で解約した場合、大幅に元本が割れてしまいます。
満期までの間に万が一のことがあった時に中途で解約できないことは大きなリスクになるかと思います。
以上2点より仕組み預金は本当におすすめできないです。
銀行によってはプレミアム円定期など名前が違うことがありますがどこの銀行の商品もほとんど商品性は一緒です。
この商品は絶対に買わないほうがいいのでよく注意してください。(執筆者:渡辺 たけし)