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ビックカメラの株主総会

2018年11月15日(木)午前10時より東京都板橋区立文化会館で行われた「ビックカメラ(3048)」の株主総会に出席しました。
飲食店が軒を連ね、活気のある商店街を歩くと会場に到着。
株主総会の招集通知には「おみやげの配布予定なし」と記載されていましたが、入場時にビックカメラ・コジマ・ソフマップのグループ各店およびネット店舗「ビックカメラ.com」で利用できる割引券をいただきました。

会場は約千人ほど収容できるホールでしたが、座席は7~8割程度埋まっていました。
・ 最低購入金額 15万6,100円(100株)
・ PER 15.65
・ PBR 2.14
・ 権利確定月 2月末・8月末
・ 配当 20.00円/年
・ 配当利回り 1.28%
株主優待
株主お買い物優待券
【2月末】
・ 100株以上 2,000円(千円券×2枚)
・ 500株以上 3,000円(千円券×3枚)
・ 1,000株以上 5,000円(千円券×5枚)
・ 1万株以上 2万5,000円(千円券×25枚)
【8月末】
・ 100株以上 1,000円(千円券×1枚)
・ 500株以上 2,000円(千円券×2枚)
・ 1,000株以上 5,000円(千円券×5枚)
・ 1万株以上 2万5,000円(千円券×25枚)
長期保有株主向け優待制度
【8月末】
1年以上2年未満継続保有(100株以上)… 株主お買い物優待券1枚追加(千円券×1枚)
2年以上継続保有(100株以上)… 株主お買物優待券2枚追加(千円券×2枚)
*株価他数値は、11/16(金)終値時点でのYahoo!ファイナンスの株価より算出しております。
なお、株式購入の際は、最低購入金額の他に証券会社の手数料が別途かかります。
株価その他の情報は変更される場合があります。ご自身でご確認の上、自己責任で投資いただきますようお願いいたします。

事業報告
女性ナレーションによる読み上げおよび壇上のスクリーンによるパワーポイント資料により説明。
前年度の家電小売りについては、スマートフォンやゲーム機が好調、洗濯機・冷蔵庫などの白物家電が堅調、デジタルカメラ・PC・理美容家電などはやや低調、総合すると堅調に推移しました。
新規に
「ビックカメラ」2店舗
「コジマ」5店舗が開店
玩具・酒専門店
若者の街原宿には理美容家電中心の店舗
を開店しました。
以上の結果、
・ 営業利益は23.8%増
・ 経常利益は20.0%増
・ 当期純利益は26.8%増
と増収増益、過去最高益を達成しました。
対処すべき課題
社長より、下記について発言がありました。
・ プライベートブランド商品の開発強化(目標は前期比+30%)
・ 物流拠点の拡充および運営効率の向上
・ 店舗とネットを融合したオムニチャネルの強化(ネットで実店舗在庫を取り置きできる)
・ 成長領域(楽天ビック・インバウンド・法人事業・非家電・住宅設備・リユースなど)に経営資源を投下
・ ビックカメラ年1店舗、コジマ年数店舗開店を目標に。今年度は町田小田急にビックカメラが開店予定
・ 組織の活性化。仕事と育児の両立支援に積極的な企業が認定される「プラチナくるみん」を取得済
以上により、売上・営業利益・経常利益・当期純利益とも増収増益を見込んでいます。
ここまで、30分程度で終了、続いて質疑応答に移りました。
質疑応答
たくさんの質問が出ましたが、筆者の印象に残ったものをいくつかご紹介します。
「太陽光発電用の蓄電池について店舗で聞いたが知識が乏しい」
「ヤマダ電機のほうが対応がしっかりしていた。
太陽光発電の買取価格が下がる来年以降、蓄電池の需要が増えるのではないか?」との質問が。
こちらについては
と回答。
「秋葉原のソフマップに開設されたeスポーツスタジオについて、ソフマップの強みである周辺機器を活用して動画配信の更なる充実を。」と提言

こちらについては
と回答。
eスポーツというのは対戦型のコンピューターゲームで、日本の認知度はまだ高くありませんが、海外では高額賞金をかけた大会も数多く開催され、億単位の賞金をかせぐプロゲーマーも存在します。
このeスポーツは2019年の茨城国体でも行われるとのことで、今後国内での認知度の高まりとともに盛り上がりをみせていくのでしょうか。
要注目です。
店舗サービスについて一家言をお持ちの株主さんが多く「ビックカメラ愛」を感じました
「最近話題のワークマンとの提携をしたらいかがか、ユニクロに比べても遜色ない品質なのに安価な商品を扱っている」と、実際の商品を代わるがわる手に持ちプレゼンを行った方。
「クレジットカードであるビックSuicaカードのポイント還元率を上げて競争力をつけたら」という意見をお持ちの方。
商品やサービスについて発言するのは女性株主が多い、と感じていましたが、今回は男性株主からこの種の発言があり、男性の電器店好きを垣間見た気がします。
それだけ、ビックカメラ愛にあふれた株主が多く、安定的な株式所有につながっているのかもしれません。
インバウンド銘柄
インバウンドの状況についても質問がありました。
今年の夏は災害が多かったため、なんば店・札幌店での影響があったが、現在は持ち直しているとのこと。
酒・コンタクト・化粧品・サプリなど非家電商品の品ぞろえの評価が高く、家電とともにワンストップで購入可能な点が強みであり、対処すべき課題内での発言では今年度3割増収を目標にしているとのことです。
質疑応答にたっぷり1時間半をかけ、正午すぎに総会終了しました。
帰りに筒状の用紙が配られていました。
筆者はもらい損ねましたが、カレンダーのようでした。
株主総会の重複日でなかったせいか、途中退席する株主も少なく、皆様じっくり耳を傾けていた印象でした。(執筆者:吉井 裕子)