前週は、前週の反発後の押しの流れを継続し、段階的に底割れして行きました。
12月11日の安値・10月26日の安値・3月26日の安値を順に割り込んで、2万円という精神的な金額の節目まで下げての週末入りです。
前々から申していた通り、今週の押しで、本格的な下落相場に入る可能性を示す値動きとなるかもというところまで下げました。
そして、年初来安値更新をこの時期にするという事実が、来年に対する投資家心理を、弱気にさせるものと考えます。
今週の押しに関しては、月曜日は、予想外に陽線を形成したものの、火曜日には、その前日から当日にかけてのNYダウが安値更新し、ダウが先に下落入りを示す値動きとなりました。
結果、日経平均も、その火曜日に窓空けで陰線を形成し、12月11日の終値を終値で割り込み、安値切り下げとしたものの、10月の安値はギリギリ維持しておりました。
ただ、翌水曜日には、10月26日の安値も更新して陰線となり、結局、底割れとなりました。
この底割れで、10月からのまたぎ三か月のBOX下離れとなり、一気に下げを加速させ、木曜と金曜で一気に次の節目とみていた3月26日の安値を割り込み、下落相場への雰囲気を加速としました。
この安値更新で、週足と月足は共に、トレンドを下落かもと示す切り下げが明確となっています。こうなると、下落を前提としたシナリオを考える必要がありそうです。
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まず、この週末の安値:2万6円という値が、止まる可能性がある値ごろか? と考えてみます。
この値に、根拠のある節目があるのかというと、根拠が見えません。ですので、下げ止まる可能性が見えないと考えます。
そして、今回の下げが、10月2日からの下げと同じパターンで下げているように見受けられます。
もし、同じとなれば、日柄:18日間から20日間をかけての底入れとなると考えられます。
今回がそうなるかは、定かでないですが、過去のパターンを繰り返すのが相場ですので、意識はすべきと考えます。
かくいう10月2日からの下げは、実は、6月12日からの下げと同じパターンと見ていたので、10月26日の下げ止まりを予測できました。
さてさて今回はどうなるでしょうか?
次に、値幅的には、幾つかの計算式で想定しますが、最初は、オーソドックスに手前から、
12月3日の高値2万2698円
12月11日の安値2万1062円
12月13日の戻り高値2万1871円
で見ますと、N値:2万235円、V値:2万253円と2つ重なり、この値段で、今週の木曜日は意識して止まったと考えます。
そしてE値が1万9426円となり、次の節目として意識する値段となります。
ちなみに、この値と近しい値が、ブレクジットからの上昇に対してのフィボナッチ50%の押し:1万9656円となります。
そして、さらに大きい値動きでみますと、
10月2日の高値2万4448円
10月26日の安値2万971円
12月3日の高値2万2698円
から算出のN値:1万9221円、V値:1万9244円、E値:1万7494円と、意識すべき節目が盛りだくさんとなります。
この中では、1万9000円手前辺りが、特に意識するポイントになりそうです。
もう、この辺りまで押すと、ブレクジットからの上昇に対して50%以上押すこととなり、フィボナッチ的にも下落入りという展開になります。
さらには、月足の一目均衡表で遅行線が日々線と接触するのも1万9000円台中ごろとなります。
値ごろとしてはそれほど遠くないので、場合によっては年内に到達という可能性も考えられそうです。
この後は、日柄と値幅を気にしながら、重なるところのローソク足に注目となりそうですね。
それから、日経と同じく、NYダウも安値更新をし、ダブルトップのネックライン割れとなり、下落入りを示しています。
さて、問題は、“この下降トレンドを止めることが出来る要件が出てくるのか?” ですが、現状では見えませんので、年末年始にかけても下落となりそうです。
想定していた2016年パターンとなるのか、気にしながら見ていき、日柄的に26日の下落となれば、2016年とかなり同じような値動きなので、例年の天井となる頃が底となるという逆の展開が想定されますが、どうなるでしょうか?
目次
現状分析
5日線
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週初めは、前週からの流れで波打ちしていたところから、週半ばには、完全に下向きとなり、週後半は、急角度の下向きとなっています。
位置としては、週初め、5日線上にいたところから、火曜日に下に乖離して、週末まで乖離幅を広げていき、そのまま週末となりました。
25日線
前週の流れから下向きを継続させて、先週のレポートに書いた通り、25日線の位置の安値更新での切り下げを、週初めに実行しました。
年初来の位置の安値更新は、もう少しですが、かなりの勢いで降りてきています。
さらに、株価の位置は、一週間を通して下に乖離を広げ、週末には、乖離率を7.3%まで広げていました。
金曜日場中の勉強会の時にこの乖離率を計算し、10月26日の安値の時の乖離率と比較して、当時の9.3%に比べると「まだ乖離の余地あるね」という話題にしました。
月曜日が祝日のため、火曜日の動向は不明ですが、土曜日の朝現在では、2万円割れで1万9800円前後までの押しが考えられますので、乖離はさらに広がる可能性が高くなっています。
75日線
下向きの角度を強くしつつ、位置も、下への乖離を広げています。
75日線と200日線の入れ替えも、もう少しというところまで来ています。
テクニカル指標
一目均衡表
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完全下方シグナルとなっています。
遅行線が、結果、日々線を避けるように、日々線の下落以上の下落となった動きで、遅行線と日々線の動きが下げを作ったと考えられる値動きとなりました。
ボリンジャーバンド
バンドが、水曜日から広がり始めて、木曜日に -3σ に到達して、バンドウォーク開始となりました。
この動きとなると -2σ に沿って切り下げていくこととなり、-1σ を上回るまで下落が続くという事が想定されます。
典型的な下落トレンドの時の動きとなりました。
スローストキャスト
上げきれず、月曜日から火曜日にデットクロスとなり、下落を示唆してその後、水曜日木曜日で底割れとなったことから、ストキャストが先に底割れ示唆となりました。
前週“上げきらずのデットクロスが底割れを示唆する” と記載した通りの値動きとなっています。
総合判断
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完全に下落トレンド入りという動きとなっていると考えます。
そして、その上での建玉を考える必要があります。
また、急下落の途中では、急反発もあるので、急反発が
・本格的な戻りなのか?
・戻り高値への反発なのか?
の見極めが、今後の重要なポイントになると考えます。
今年の2月から3月の底入れや2016年の1月から2月の底入れを参考に見ていただきたいと思います。
今回の底割れに関しては、建玉的なポイントが幾つかありました。
このポイントでの「買い玉の縮小」と「売り乗せ」という流れを作れた方が、下落で勝てる人です。
この流れが、下落入りへの利益を膨らますときのポイントになります。
ご自身の建玉に関して、今回のBOX離れをしっかりしのげたのか?
復習して、自身の弱点を見つけることが大切です。
上手になっていく人は、自身のことをしっかり分析しています。
毎日の建玉に追われるだけでなく、自身の行動や心理を振りかえることもしっかりやりましょう。
今年も、残すところ、営業日では、1週間で4営業日です。
最後までやり切り、年末大納会を迎えてもらいたいと思います。
そして、年末入りの建玉に関しても、
・ゼロにする?
・均衡にする?
と好みがあると思います。
ただ、何も考えず年末入りは危険なので、戦略をもって年末入りとなるよう願っています。
では、週明けも、しっかり見極めてまいりましょう(執筆者:城 晶子)