目次
世界同時株安が止まりません
経平均株価は、12/25日に前営業日比1,018円安の1万9,147円と大幅続落しました。
取引時間中では2017年4月以来、1年8か月ぶり安値です。
これまではアベノミクスや米国市場の好調さに支えられて来ましたが、年末に本格的な調整相場が訪れました。
21世紀の最高値から急落した日経平均
【日経平均 日足】

日経平均は10月には2万4,000円台を付けました。
10/1終値の2万4,245円は1月の高値を抜き、今年の最高値になりました。
これは21世紀に入っての日経平均の終値の最高記録です。
このことは、つい先日まではアベノミクスが好調だったことを伺わせます。
しかし、そこから市場は暗転、一気に3,000円下げた後も下げどまらず、再び底割れしてきました。
12/19 FOMCで0.25%の利上げが発表
発表された途端に、NYダウも日経平均も急落しました。
今までの利上げは織り込み感が強かったのですが、不透明な経済情勢に拍車をかけたようです。
直前まで株式市場がダウントレンドだったのも急落の要因でしょう。
12/21の夜間取引が終わった時点で、日経先物は1万9,790円と大きく2万円台を割り込みました。
連休後、月曜日からのNY市場が懸念していましたが、やはり大幅続落しました。
世界同時株安の原因
経済サイクルか?
10月以降の世界同時株安の原因は、ひとつには今年に入って激化している米中貿易摩擦が挙げられるでしょう。
アメリカの中国に対する本格的な貿易関税の引き上げは3月から始まりましたが、当時は去年からの上昇トレンドが続いていて、株式市場は悪材料にも持ちこえました。
今年の10月でリーマンショックからちょうど10年
同じ月に今回の暴落が始まったというのは、決して偶然ではない気がします。
リーマンショック以降、アメリカは金融不安を払拭させるために3回もの大型の金融緩和を行いました。
その結果、この10年間は過去100年間で、最もNYダウが上昇した10年になりました。
あらゆる大型相場にも終わりが来ます

FRBは出口戦略の最中にあって、新たな金融緩和を始める意思はありません。
パウエル議長が来年は利上げを2回に減らすと宣言していますが、現在の株安が止まるかは疑問です。
これからはしばらく本格的なベア(弱気)相場が来る可能性があります。
2019年は株式市場にとって波乱の年になるでしょう。(執筆者:岡 隼人)