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オーストラリア絡みの金融商品
銀行で資産運用の相談をすると、必ず取っていいほど出てくるのが、オーストラリア絡みの商品です。
オーストラリアは、日本人から見ると国のイメージが良く、先進国でもあり、何よりも金利の高い国です。
現在の、オーストラリアの政策金利は1.5%と過去最低ですがそれでも日本よりははるかに高いです。
銀行が、おすすめしやすいオーストラリア関係の商品ですがどのような注意点があるのか、分かりやすく説明していきます。
一時払い終身保険(豪ドル建て)
銀行で、退職金などまとまったお金が入った時、間違いなくおすすめされるのが「一時払い終身保険(豪ドル)」です。
一時払い終身保険とは、名前の通り、終身保険です。
しかし、10年程度保有すれば、解約金がかかることなく解約できるので資産運用の商品として販売されることも多いのが特徴です。
固定金利の商品が多いので、10年間で、15%程度、豪ドルベースで確実に殖えることが特徴です。
銀行としては「資産運用」と、「保険の保障」が同時に得ることのできる商品とおすすめできるので非常に販売しやすい商品です。
この一時払い終身保険(豪ドル)ですが、おすすめできない理由が手数料の高さです。
この商品を販売すると、保険会社から8%、為替の手数料が2.5%、合計10%以上の手数料が銀行に入ってきます。
これだけ高い手数料が入ってくるので銀行はこぞって一時払い終身保険(豪ドル)を販売してきます。
デメリット
レバレッジが効かないことと手数料が高すぎるので、顧客が享受できる金利が低いことです。
もしこの保険を資産運用目的で購入するならば一般的な外債を購入した方がよほど金利は高いです。
また保険目的で加入するのであればレバレッジの効いている保険に加入した方がよっぽど良いのです。
投資信託
オーストラリアに投資している投資信託も銀行はよくおすすめしてきます。
銀行の顧客は分配金の高い商品が大好きだからです。
オーストラリアに投資されている投資信託は、一般的に分配金の高い商品が多いです。
特に銀行の主要な顧客である高齢者はこの傾向が非常に強いです。
オーストラリアのリスクが分かって購入すれば何の問題もありませんが、銀行では、オーストラリアは安心・安全とすすめてくることが多いです。
オーストラリアは日本ではメジャーな投資対象かもしれませんが、米ドルと比べると豪ドルは流通量も非常に少ないですし、値動きが大きいリスクの高い商品です。
銀行でオーストラリアの投資信託を購入する人は、オーストラリアのリスクをしっかり理解しないと大きな問題につながります。
商品の「リスク」を知る
銀行で資産運用をする際、大抵のケースでオーストラリアをおすすめされます。
一概にオーストラリアに投資されている商品が悪いとは言えません。
しかし、リスクや商品の中身をしっかり理解しないで購入する人が多いのが問題です。
オーストラリアの商品を購入する場合は、銀行員の口車に乗らずにしっかり検討することが必要です。(執筆者:渡辺 たけし)