筆者はメルカリを利用しています。
年末片付けの時期に不用品をメルカリに出品された方も多いのではないでしょうか。
メルカリを利用しているうちに、同じジャンルのものでも売れるものと売れないものがあり、その境界線がどこなのかが少し見えてきました。
筆者の気づいた「境界線」を、いくつか紹介します。
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目次
マタニティ服の「売れる」、「売れない」の境界線
マタニティ服は、時が過ぎれば不要になるものの代表格です。
そのため出品している人が多く、カテゴリ全体では供給>需要です。
「売れる」、「売れない」の境界線は、「デイリーユーズなのか? お出かけ用なのか?」にあります。
筆者も出品しましたが、デイリーユーズ用のものは売れませんでした。
妊娠中から出産後まで兼用で使える授乳口付きのタイプは、毎日着ているうちに傷んだり汚したりして、状態の良いものが少ないのも、売れない理由のひとつだと思います。
売れたのは「お宮参り用の授乳口つきワンピース」です。
普段使いできるようなデザインではなかったので、着用回数は1回のみです。
着用に適した季節に、購入代金の半額ほどで出品してみたところ、20分後にはもう売れました。
1回しか着ないならレンタルも選択肢に入りますが、授乳は意外と汚れますので、汚しても心配が要らないという点で中古品に軍配が上がったのではないでしょうか。
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おもちゃの「こえだちゃんの木のおうち」は「家じゃなくて、住人に需要アリ」
こどもの遊ばなくなったおもちゃも多数出品されています。
小さな女の子に昔から人気のあるおもちゃで、対照的な売れ方をしているものがあります。
まずは「こえだちゃん」です。
「こえだちゃんの木のおうち」は発売以来、30年以上愛されているロングセラー商品です。
メルカリにも多数出品されていますが、家よりも人形の方が売れている印象があります。
家と人形をセットにして売り出している方に、「人形のみ売ってもらえませんか」と持ち掛けているユーザーの姿も見られます。
また、家単体の価格と、人形のみ5体ほどのセットでは、後者の方が高い価格で取引されていることもあります。
「こえだちゃんの木のおうち」は新品なら通常5千円前後で販売されていますが、このおうちには人形がついていません。
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人形がいないと遊びが成り立たないので、人形や家具などを数千円単位で買い足さなくてはなりません。
そのため、「中古でも良いから、人形が欲しい」というニーズがよく表れているのだと思います。
人形はプラスチック製で、布張りのシルバニアファミリーの人形等と比べて傷みにくいため、数十年前のこえだちゃんの人形でも売れています。
逆に「リカちゃん」は「家に需要あり」
「こえだちゃん」とは逆に「家が売れている」のは、「リカちゃん」です。
子どもの遊び方を観察すると分かりますが、リカちゃん人形は1体を大切にし、「リカちゃんハウス」や家具、お洋服、小物などを充実させて、遊びを楽しんでいる子が多いからです。
人形が売れるケースでは、購入者が子どもではなく、大人の愛好家が多い印象があります。
オリジナルの洋服を着て、顔に少し塗料を塗りメイクチェンジしてある人形や、限定品のリカちゃん人形等が人気です。
フィットネス商品は、まさにメルカリが「売れる売り場」
今度は視点を変えて、「売れる【売り場】の違い」に注目してみましょう。
フィットネス商品は、売り場を変えると売れるもののひとつです。
フィットネス商品には流行があり、かつては一世を風靡した商品がリサイクルショップの店頭に大量に積まれているのを目にする方も多いのではないでしょうか。
リサイクルショップでは二束三文でやっと引き取ってもらった商品も、メルカリですと数千円で取引されています。
例えば、ワンダーコア。
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スマートタイプの取引額の平均額は、送料込みで3,000円くらいです。
説明書付きで、バネの部分がきちんと動くかどうかについて説明を入れておけば、売れています。
バランスボールは1,000円前後の取引価格です。
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膨らませた状態の画像と空気入れが付いていれば、売れる確率が上がっています。
バランスボールのカテゴリで特に人気なのは、アンパンの顔の形をした商品です。
アンパンマンですと900円から2,000円くらいで取引されていて、売れ残りもほとんど目にしません。
資源ごみは「ひと手間かけられるか、否か」が境界線
テレビなどでも話題になりましたが、トイレットペーパーの芯や牛乳パック等の「もはや『資源ごみ』ではないか」と思うものまで売れるのがメルカリの強みです。
しかし、この情報も大分浸透してきて、今は供給過多になってきています。
筆者の感覚ですが、資源ごみのカテゴリで「売れる」、「売れない」の境界線は、以下のようになっています。
牛乳パック
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「牛乳パック椅子」の製作用に、開いて上下を三角に切っておくと比較的売れる。
トイレットペーパーの芯
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供給過多の傾向。
どんぐり、まつぼっくり
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供給過多だが、写真の美しさと説明が丁寧(木の種類、大きさ等)なら売れる。
洗浄、煮沸、日光消毒、磨きは必須。
流木
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材料としてはそんなに売れていない。
流木を使ったハンドメイド作品の出品もあるが、メルカリではなくハンドメイドアプリの方が主な売り場となっている。
空き缶
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外国の紅茶メーカー、ニベアの青缶などは売れている。
ペットボトル
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R-1のミニサイズペットボトルは、保育園や幼稚園の製作等で需要がある。
やはりもともと資源ごみなので、いかに手間を加えて、商品のレベルに仕上げるかにかかっています。
ハンドメイドの材料カテゴリにこういったものを出品する際には、「届いたらすぐに使える状態で売る」という視点が必要だと感じました。
どんなところに何を欲しがっている人がいるか
メルカリで不用品を売るには、「どう売るか」という視点の他に、「どんな人が買ってくれるか」、「その人たちはどこにいるか」という視点も必要だと感じました。
場合によってはメルカリが適した売り場ではないかもしれません。
まさにマーケティングの世界だと思います。
しっかりリサーチして不用品を戦略的に売っていきましょう。(執筆者:石田 彩子)