2018年10月から日米市場ともに暴落が続き、まさに世界同時株安の展開を見せてきた株式市場ですが、極めて明るいニュースが飛び込んできました。
1/4(金)に発表された米雇用統計は、前月比31.2万人の伸びで過去10か月で最高を記録しました。
NYダウは746ドル上昇して日経平均も2万円台を一気に回復しました。
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米雇用統計はサプライズ的な伸び

今回の雇用統計は極めて大きな注目が集まっていました。
最近の世界同時株安的な流れに加えて、直前にアップルが業績の大幅な下方修正を発表していたからです。
「アップルショック」で、日経平均も金曜日の場中に1万9,200円台まで下げて、もし雇用統計が悪ければ1万9,000円を割り込んでしまうような懸念さえありました。
しかし、結果は31.2万人の伸びと予想を大きく上回る改善を見せました。
12月の平均時給は前年同月比3.2%増と、市場予想(3.0%増)を上回り、2009年以降の最速ペースです。
失業率は3.9%と、約50年ぶりの低水準(3.7%)となりました。
アップルの業績悪化で米景気の減速が懸念されましたが、米国の景気がまだまだ強いことが証明されました。
NYダウはきれいな陽線
NYダウは反発へ 25000ドル目標

2万3,433ドルが金曜日の終値ですが、25日移動平均線上の2万5,000ドル付近が目標になりそうです。
11月と12月に2万6,000ドルの高値をつけていますが、この時のボックスは2万4,000~2万6,000ドルでした。
それが12月のFOMCの利上げで大きく割り込み、さらに2,000ドル下の2万2,000ドル付近まで下落しました。
現在は強い足が出ていることから、素直に戻り相場になると見ていいでしょう。
上値目標としては75日移動平均線のある2万5,000ドル付近が予想されます。
基本的に米景気の先行きに対する不安があったので、ひとまずそれが払拭されたのは大きいです。
上昇期間も、次の2月や3月の雇用統計までは安定して持続する可能性があります。
FRBは利上げに柔軟姿勢
FRBのパウエル議長は市場の状況を注視する声明を出しました。
去年12月に、今年の利上げは2回程度になるという発言もしています。
現在のアメリカの景気はまだ好調のようなので、株式市場に強いトレンドが再び復活する可能性もあります。
当面は戻り高値をうかがう流れになるでしょう。(執筆者:岡 隼人)