そう考えた事のある人も多いかと思います。
そんな時に、もし保険の販売員の方から「昔入ったものだから今の医療実態に合っていないので新しいものに切り替えましょう」など、そういうことを言われた時には見直しをしてみようかと気持ちがぐらつくことでしょう。
確かにその医療保険は昔に加入したものですが、本当に今の医療に合っていないのか、そして今見直すことが本当にお得なのかという事を今回はお伝えしていきたいと思います。

目次
昔と今の医療保険の比較
医療保険には基本的な保障のみならず、特約を付け保障内容を広げられます。
しかし、医療保険の基本的な保障は入院と手術の保障と今も昔もそう変わりません。
入院保障の比較
入院時の保障は入院した時に1日に5,000円とか1万円と受け取れる日額を設定します。
昔の医療保険の場合は4日間の免責(入院が5日を超えないと保障がおりない)があるものなどが多い場合があります。
保険の販売員の方の中にはこのようにアドバイスをされることも耳にします。
確かに、今の医療保険であれば逆に数日の入院でも5日や10日分を受け取れる、いわゆる短期入院保障というものがついており、短期の入院への保障も手厚いものとなっています。
治療費自体にはあまりお金のかからない日本
ですがここで一つ思い出してもらいたいのですが、保険の本来の機能は自分では賄えない経済的損失をカバーする為です。
日本には高額療養費制度もあり、治療費自体にはそうお金は掛かりません。
そう考えた場合は、医療保険の加入目的は長期の入院のようにお金がかかる場合に備えたいというのが大多数だと思います。
ですから、そう考えた場合は今の入院の保障が必ずしも必要で役に立つかと言われると疑問が残ります。
ただ、昔入った医療保険を見直そうと新しい医療保険の見積りを取ったことがある方で入院の日額は同じなのに、加入年齢は上がっているのに意外と見直し後でも保険料が現在加入しているものよりも上がらない見積りが出てきたというケースもあるかもしれません。
近年では、各保険会社も競争が激しくなり保険料が下がったというのもあります。
ですが、保険料は同じだったとしても保障内容まで同じとは限りません。
実は医療保険の見直しで以外と見落としがちなのが手術時の保障です。

手術の保障の比較
手術時の保障は手術給付金といって、その手術の度合いによって決められた倍率を設定した入院日額に掛けて計算します。
実はこの倍率は昔の医療保険の方が高いというケースが多くあります。
昔の医療保険はこの倍率が10倍・20倍・40倍(重大治療)となっているものが多く、入院日額が1万円だった場合はそれぞれ10万、20万、40万の手術給付金を受け取れることになります。
それに対し今の医療保険の場合、この倍率が5倍、10倍、20倍(重大治療)というようになっている保険会社が多く、この場合は5万、10万、20万円が手術給付金として受け取れます。
これを簡単に言ってしまうと昔と今の手術給付金では受け取れる給付金が半分しか受け取れないというケースも考えられます。
保険金を多く受け取れることがいい事というわけではありませんが、保険料が同じくらいであればこの差はとても大きな差になってくるはずです。
しっかりと検討することが大切
自分が入っている医療保険が古いからといって、このように今の医療実態に合っていないとは一概には言えません。
保険料が変わらないからと安易に見直しをすれば思わぬところで保障が下がっていることもあり得ます。
ただ、確かに昔の医療保険には先進医療特約が付いていなかったりもします。
その場合は先進医療特約だけ追加することもできたりしますので一度保険会社や担当者に確認されることをおススメします。
そして、もし古い医療保険を見直すという時は
・ 今加入しているものと新しい医療保険では実際に入院などした場合にいくらの保障額が受け取れる見込みとなるのか
こういった点をしっかりと検討し、医療保険が必要な場合には自分にピッタリの保険を探してください。(執筆者:西田 凌)