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海外からも愛される「ランドセル」
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日本のランドセルは、海外からは
「かわいい」
「おしゃれ」
「実用性がある」
と高い評価を受けています。
海外から愛される理由
・ カラーバリエーションが豊富で、刺繍やボタンなど装飾がおしゃれ
・ 使われている皮革の質がよい
・ 耐久性に優れていて、型崩れしにくく、頑丈である
ランドセル最新事情
・ 6年間保証(修理内容によって有償になるケースあり)
・ A4サイズのプリントが余裕で入るなどの工夫を凝らしている
・ 子どもが後ろへ転倒した時のクッションになる
・ 軽量化が進んでいる
値段面では高額なものからリーズナブル価格と幅広いのですが、6年間使うことと技術面などでコスパはいいです。
教科書類とランドセルの合計の重さが、子供の成長面で問題視されていて、ランドセルを撤廃し、指定のリュックなどに変える学校が増えました。
それでも、ランドセルしかない魅力はたくさんあります。
卒業後のランドセル
小学校入学時は、ランドセルが大きくて、よろよろと歩いていた子が、卒業間際になると、ランドセルが小さく見えて、6年間の成長に驚きます。
卒業後のランドセルは、捨ててしまうのがもったいなくて、子供の成績表や作品展をランドセルの中にいれて、保管される方もいます。
防災グッズの保管に利用される方もいらっしゃるようですが、大人の男性が背負うのには、少々きつめです。
以前からあったランドセルのリメイクや寄付ですが、最近はレザークラフトブームもあり、個人店でリメイクを受け付けているところがあります。
最近のランドセル事情について紹介します。
1. リメイク
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昔から、ミニランドセルにリメイクするというのはありましたが、ランドセルで使える部分を全て使い、お財布などにリメイクする方が増えています。
使用したランドセルからリメイクする品物
・ 財布
・ カードケース
・ ペンケース
・ キーホルダー
・ フォトスタンド
・ カバン(ランドセルの一部を部分使用)
・ ミニランドセル
・ オルゴール
リメイクの値段は、お店や商品によって値段が異なり、セット価格もあります。
単品では800円~4万円、セット品(財布・カードケースなど複数品セット)は、7,000円~数万円と幅広い価格です。
注意点
セット価格でも一律のお店はありますが、仕立てたいランドセルの状態と品物によって、見積もりを出すお店もあるので、リメイク先を決めるときは、一度問い合わせることをおすすめします。
ひび割れやひどい汚れがあるもの、合成皮革品の場合は、一部のお店では、引き受けないことはあるので、事前に問い合わせをしてください。
リメイクを引き受けている有名店
・K&K BROTHERS
・革人(皮ぞうりへのリメイクで有名です)
・伊藤鞄製作所
インスタグラムで「#ランドセルハンドメイド」と検索をすると、個人で受付をしているお店を見つけることができます。
ハンドメイドサイトなどで受付をしていますが、気になることは、申し込み前に必ず問い合わせてください。
2. 寄付
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思い出のあるランドセルでも、保管などを考えると処分したいと考える人もいます。
処分するよりは、必要としている子どもに使ってもらうという方法があります。
筆者宅では、子どもからの希望で「ランドセルを誰かにゆずりたい」ということで、寄付団体を探し、ランドセルと未使用の文具を寄付しました。
「ランドセルは海を越えて」kuraray
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筆者は株式会社クラレが行っている活動「ランドセルは海を越えて」にランドセルと文房具を寄付しました。
文具類はひとまとめにして、ランドセルの中に入れて、コンパクトにして送りました。
当時はアフガニスタンへの寄付がほとんどでした。
アフガニスタンでの戦争や内乱で、勉強できない子どもが多く、識字率が低いことから、アフガニスタンへ寄付する団体がほとんどで、寄付団体も少ない時代でした。
日本のランドセルは、頑丈なので机がわりになること、道路整備が悪いので、両手が空くランドセルが重宝されていました。
現在、寄付先を調べたところ、アフガニスタン以外にアジア圏(フィリピン・カンボジア・ベトナムなど)へ寄付する団体が増えています。
寄付する前の注意点
各団体の寄付先によりますが、
・ 豚皮を使用したもの(寄付先の宗教上の理由から)
・ 傷みが激しすぎて、再利用が難しいと判断したもの
・ ナイロン製の学校指定リュック
などは断られることがあるので、心配な点があれば、問い合わせてみてください。
団体への送料の負担者、梱包の指定、受付締め切りが早い団体もあります。
寄付のタイミングを逃さないよう、気になることは早めに確認をして、検討の上、申し込みをしましょう。
寄付を受け付けている団体
国内向けの寄付は、大水害や震災時に、メーカー側が学校を通じて寄付するというケースがほとんどです。
もしくは、自治体や学校で、不要となった制服と同時にランドセルの寄付を募るところもあります。
卒業時もしくは3月以降に学校や自治体へ問い合わせると教えてくれます。
ランドセルの第2の人生は親子でよく話し合う
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6年間頑張ってくれたランドセルを、処分してしまうにはちょっとかわいそうな気がします。
1番ランドセルに思い入れがあるのは、子どもです。
まずランドセルの今後の人生は、子どもと一緒に考えてください。
・ ムダにしないために、今度について考える
など、ランドセルで多くのことが学べます。
親子でランドセルについて考え、小学校の最後の授業を締めくくってください。(執筆者:笹倉 奈緒美)