世の中には、日々の節約が一瞬でパァになってしまうようなアクシデントがあり、場合によっては、家族や友達、上司や同僚などにも損失を与えかねない、深刻なケースもあります。
そこで今回は、実際に急性アルコール中毒になった当人の処置費用やベッド代金と、付き添った筆者の損失をリアルにお金に換算し、計算してみました。
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目次
処置に必要な費用は?
急性アルコール中毒の症状にもよりますが、病院に運ばれてから2~3時間程度で目が覚めるような軽度な場合で、3,000円程度ですが、重症の場合は4万円を超えることもあります。
軽度の場合で、処置室などで処置してくれれば料金も安いですが、入院となると費用はグンと跳ね上がります。
また、急性アルコール中毒の場合、意識がなくなったり、顔面蒼白になったりと急激に症状が悪化するため、救急車を呼ぶ人が多いようです。
そのため、処置が終わるまでの間に時間単位でアップした駐車場代や病院からの帰りのタクシー代など、自分の分と救急車に乗ってくれた人の費用とが必要です。
かかってくる費用は、これだけではありません。
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付添人の被害
強制力はないものの、病院にもよっては付き添った人は急性アルコール中毒になった人が目覚めるまで病院から帰ることができないという災難に見舞われることがあります。
急性アルコール中毒になった人は目覚めるとき、急に暴れ出したりベッドから落ちたりすることがあるようで、大きな病院でも1名は付き添うように言われるためです。
正直、ビジネス関係や友達でも、なかなか1人置いては帰りづらいですし、家族や親しい友人ならなおさらです。
救急車の中では、救急隊が患者の様子を見ながら症状のレベル付けをしてくれますし、病院へ着くと医師が診断をおこなって危険レベルを判断してくれます。
けれど病院に運ばれてからどのくらいで目が覚めるかは、看護師さんいわく、「どれぐらいお酒に強いか」、「どれぐらいアルコールが分解されるのが早いか」なのだそうです。
付き添いの具体的な被害額
急性アルコール中毒になった時間が明け方などの場合、付き添いの人は会社に出勤できない状態になったり、予定していた約束をキャンセルしたりと被害を被ることになります。
また、納品日のあるフリーランスなどは、納品日を過ぎてしまい、クライアントに損失を与える可能性もあります。
こういった被害を弁償するとなれば、1日の日当分や損害額の実費を支払うことになり、少なくとも5,000円以上の出費になるでしょう。
保険証や所持金がない場合
急性アルコール中毒になった当事者が保険証を持っていない場合、一時的に治療費などを全額請求されます。
また、所持金がない場合、付き添いの人に費用の立て替えを打診されるケースが多いようです。
実録! 軽度の急性アルコール中毒にかかった費用
実は先月、身近な人が、周囲が止めるのも聞かずに急ピッチでお酒を飲み、軽度の急性アルコール中毒になりました。
ケガやトラブルなどもなく元気になったのでいまは笑い話となっていますが、顔面蒼白になり、呼びかけても意識がなくなっていくのを見ていた1人として、本当に焦りました…
そのときにかかった費用を算出してみましたので、ぜひ参考にして、お酒を飲むときには気を引き締めてください。
・ タクシー代:1,000円近く(病院からホテルまでが近かったため)
・ 仕事に関する損害:2万5,000円(コンサル系の業務で入ってくるはずだった収入)
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合計額は、2万9,290円の大損害となりました。※タクシー代は1,000円で計算しています。
急性アルコール中毒は、気を引き締めて自分で飲むペースを調整することで防ぐことが可能です。
周囲の人も無理に飲酒をあおるようなことはせず、お酒を楽しむよう心がけてください。
お酒は飲んでも飲まれるな
今回紹介したように「急性アルコール中毒」は、自分自身が気をつけていれば防ぐことができる症状です。
「お酒は飲んでも飲まれるな」の格言をかみしめつつ、送別会や歓迎会などお酒を飲む機会の増えるこれからの季節、気を引き締めてムダな出費を回避しましょう。(執筆者:山内 良子)