わが家の長女は4月から小学3年生。
クラスメートの多くが定額のお小遣いをもらっているそうで、「うちは3年生になったらどうなるの?」と聞いてきました。
子どものお小遣いについては、渡し方やまかなう範囲などが家庭によって大きく違うものです。
そこで今回は、さまざまなお小遣い制のメリット・デメリットと、わが家のお小遣い制度についてご紹介したいと思います。
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目次
定額制、都度制のメリットとデメリット
お小遣い制で悩む大きなポイントは、毎月・毎週などに決まった額を渡す「定額制」にするか、必要なときに必要な分だけを渡す「都度制」にするか、ということです。
定額制と都度制にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
定額制
・ デメリット:お金は親が与えてくれるものという意識を持ちやすくなる。
都度制
・ デメリット:貯金などの管理能力が育ちにくい。
どちらも良い点・悪い点があるため、子どものマネーリテラシーのどの部分を育てたいのか、優先度に応じてお小遣いを渡す方法を選びましょう。
お小遣いでどこまでまかなうのか
子どものお小遣いでどこまでまかなうべきかの線引きも大切です。
一般的には、「必要なもの」をお小遣いで買わせるかどうかが大きなラインです。
たとえば、学校で使う文房具などもお小遣いで買うようにさせます。
すると、子どもは自分の「必要なもの」と「欲しいもの」を切り分け、「必要なもの」のために一定のお金を貯めておかなければならないということを学べます。
とはいえ、これはなかなか難易度が高いもの。
子どもがお小遣いを使い切っていた場合には、必要なものを買えずに学校生活で不自由が生じることもあります。
わが家も、一度は多めにお小遣いを渡し「必要なもの」のためにお金を貯めるという練習をさせてみたのですが、長女には難しかったようで結局は親が追加でお金を渡すことになってしまいました。
子どものお金の管理能力を見極めながら、お小遣いでまかなう範囲を決める必要があるでしょう。
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定額制なら毎月いくらが平均的か
子どものお小遣いを定額制にした場合、毎月いくら程度渡すのが適当なのでしょうか。
金融広報中央委員会が2015年に実施した「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)」によると、月に1回お小遣いをもらっているという子どもの平均額は、次のようになっています。
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どこまでをお小遣いでまかなうかにもよりますが、
・ 中学生:2,000円
・ 高校生:5,000円
という金額が一定の目安になるのではないでしょうか。
わが家は、「定額 + 都度」制
わが家の小学生には、
でお小遣いとして渡しています。
2年生の今は、月200円です。
勉強に必要な文房具や家のおやつなどは親が買いますが、かわいらしい柄の文房具や個人的に食べたいお菓子などはお小遣いでまかないます。
お小遣い制を始めた小学1年生のときに、お小遣い帳の存在や望ましい使い方について最低限はレクチャーしましたが、お小遣いの使い方について親はなるべく口出しをしないようにしています。
「買わなきゃよかった」「もっと計画的に使えばよかった」という経験もある程度必要だと考えているからです。
また、必要に応じて親と都度交渉もできます。
たとえば、おしゃれな洋服が欲しい場合、長女は「なぜ欲しいのか」「それを買うと親にどんなメリットがあるのか」ということをプレゼンテーションしに来ます。
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親へのプレゼンテーションを必須にすることで、
・「お小遣いを貯める」「誕生日まで待つ」など他の方法を検討する力がつく。
・「自分が提供でき、相手が喜ぶサービスは何か」を考えるきっかけになる。
といったことを期待できます。
長女は小学2年生ですが、「1か月次女の寝かしつけを担当する」など自分なりに親のメリットになりそうなことを考えて提案してくれます。
お手伝いやテストの出来に応じてお金を渡す「成果報酬型」の良し悪し
お手伝いやテストの点数に応じてお金を渡す「成果報酬型」を取り入れているご家庭も多いようです。
「成果報酬型」にもメリット・デメリットがあり、良い・悪いを判断するのは難しいものです。
・ デメリット:「お金のために手伝う、勉強する」という考えが強くなってしまう可能性がある。
わが家では、家の手伝いや勉強は子ども自身のためにやるべきことだと考えているので「報酬」としてお小遣いを渡すことはありません。
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その代わりに「お手伝いのお礼」や「テストに合格したお祝い」という意味合いで、お菓子を買ったり、お小遣いを渡したりすることがあります。
あくまでも「お礼」や「お祝い」なので、毎回必ずあげているわけではありません。
それでも子どものモチベーション向上には一定の効果があるようですよ。
ご家庭にあった「お小遣い制」を取り入れてみる
わが家流のお小遣い制をまとめると、次のようになります。
・ 追加でお小遣いが必要なときには親にプレゼンテーションが必要。
・「必要なもの」は親が買い、「欲しいもの」は子どものお小遣いで買う。
・ お手伝いや勉強の「報酬」でお金は渡さない。「お礼」や「お祝い」でお小遣いを渡すことはある。
周りのご家庭の話を聞いていると、「学年×100円」という金額はやや低めかなという印象です。
ただ、わが家は夫婦ともにガジェット好きで、家には子どもが遊べる多数のデジタルコンテンツが用意されています。
また、書籍に関しては、基本的に子どもが欲しいと言えば、マンガでも雑誌でも親が購入するようにしています。
そして、誕生日とクリスマスには、親と祖父母それぞれからプレゼントをもらえます。
そのため、小学2年生の長女が自分で欲しいと言い出すものは、ガチャガチャ(カプセルトイ)や好みのお菓子、100円ショップで買えるような小物くらいのものです。
本人曰く、「交渉もできるし、お手伝いのお礼も時々もらえるし、少ないとは思うけれどそれほど不満はない」とのことでした。
お小遣い制をどういう形式にするのか、またその金額はいくらが適当なのかということは、各ご家庭の環境や条件によって異なります。
ぜひ、わが家のやり方も1つの参考にしながら、それぞれのご家庭に合ったお小遣い制を取り入れてみてくださいね。(執筆者:AFP、2級FP技能士 青海 光)