航空会社のマイルをためている人は、何十万人、何百万人といることでしょう。
飛行機に乗る機会が多くて、自動的にたまっている人もいれば、日常生活のカード払いによって、マイルをゲットしている「陸マイラー」の方も多いはずです。
私はその混合型に当たり、ANAのマイルをメインに、サブでJALのマイルをためています。
ANAは年間で20~30万マイル、JALは年間で7~10万マイルくらいたまります。
ためたマイルは特典航空券として、毎年8月のヨーロッパ旅行の際に使っています。
ビジネスクラスを利用する際は、私ともう一人の家族で2人分、片道のみビジネスクラスを利用する場合は、私ともう2人、家族3人分が特典航空券に変えられます。
8月のお盆の時期のヨーロッパ便で、ビジネスクラスの航空券を2人分購入しようとしたら、少なくとも100万円以上は支払うことになります。
毎年100万円以上のトクをしている計算になるわけですから、カードなどでたまるポイントは、すべてマイルに交換しています。

目次
公共料金をカードで払うのは、陸マイラーの基本
ここ数年は、年間6~8回くらい海外に行っていますので、フライトでたまるマイルもありますが、生活費の支払いでたまるマイルのほうが圧倒的に多くなっています。
陸マイラーの基本として、電気代、ガス代、水道代、電話代、NHKの受信料などの公共料金は、ANAカードで支払っています。
自宅と仕事場の両方の公共料金を支払っているので、公共料金でもそれなりにマイルがたまります。
公共料金のほかにも、ケーブルテレビや動画配信サイトの利用料、生命保険料、国民年金保険料など、クレジットカードで支払えるものは、できる限りANAカードで支払いをします。
ANAカードは、ANA-VISAカードと、ANA-JCBカードを保有しています。
どちらもゴールドカードなので、同じブランドのゴールドカードを2枚持つのは年会費がもったいないとは思うものの、VISAカードの場合、決済でエラーが出ることが何度もあります。
少し前には、海外のガソリンスタンドで2,000円くらいのガソリン代が決済できなかったことも。
まとまった代金の支払いがあるときなどは、VISAカードに電話をして、「〇月〇日までの決済はエラーにしないでください」と頼むこともしばしば。
逆にJCBカードは、エラーになることはないのですが、国によっては決済に利用できないケースもあります。
年会費がもったいないとは思いつつも、年会費のもとは取っているため、しばらくは2枚持って補完しあおうと思います。
税金などのクレカ払いは、手数料に注意!

ANA-VISAカードもANA-JCBカードも、ポイントは1,000円につき1ポイントが付与されます。
付与率としては、0.1%と決して良くないのですが、ゴールドカードの場合は1ポイントが10マイルに交換できます。
100円で1マイルが付与されているのと同じ換金レートです。
またカードの利用率に応じたボーナスマイルも付き、ボーナスマイルは1ポイント3マイルに交換できます。
クレジットカードで支払う際の注意点は、支払う項目によって、手数料のかかるケースがあること。
たとえば国民年金保険料は、クレジットカードで1年分の前納をしていますが、国民年金保険料には手数料がかかりません。
ところが所得税や消費税、自動車税などの税金をクレジットカードで決済すると、決済手数料がかかります。
手数料を払ってまでポイントを獲得することにこだわるかは、判断の分かれるところだと思います。
税金のクレジットカード決済ができるようになった当初、手数料を払ってまでクレジットカード払いをするのはもったいないと思っていましたが、税金をカード払いにするとポイントがグンと増えるので、最近ではクレジットカード決済を選択する機会が増えています。
電子マネーでの支払いはマイルへのルートを確認
最近は電子マネーでの決済が進化していますが、近所の肉屋や八百屋など、電子マネーを使えないごく一部の店舗を除いて、5,000円以下の支払いは電子マネーで決済しています。
電子マネーのedyやnanacoは、クレジットカードからの自動チャージで、edyはファミリーマートで買い物をしたとき、nanacoはセブンイレブンで買い物をしたとき、自動的にチャージされるようにしています。
クレジットカードからチャージすることで、チャージ分のポイントと、買い物分のポイントを獲得できます。
Edyとnanaco 、Tポイントは、交換できる最低単位がたまったらANAマイルへ交換し、iD、Ponta、WAONはJALマイルへ交換しています。
また、楽天市場で買い物をする機会が多く、楽天市場でたまった通常ポイントはANAマイルへ交換しています(期間限定ポイントはマイルに交換不可)。
交換レートは2ポイント1マイルで、1日に1,000ポイントが交換の上限になっています。
ホテルや海外オプション予約はマイレージモール経由で付与率アップ

またagodaやbooking.comなどのホテルサイト、Veltraのような海外オプショナルツアー会社を利用する際は、ANAのマイレージモールを経由して申し込みをします。
各社のサイトに直接アクセスしてしまうと、利用料金分の支払いにしかポイントが付きませんが、ANAのマイレージモールを経由すると、マイルの付与率が2倍以上にアップするからです。
航空券はできるだけANAやJALの直行便、直行便がない場合はどちらかの会社のアライアンス(提携航空会社)で行けるように購入しますが、航空券代が高いと思った時は、イーツアーなどの航空券販売会社で航空券を購入します。
その際、購入した航空券の値段に応じたポイントが付与されますが、そのままANAのマイルに交換することができない場合は、最低の交換単位がたまったら、GMOポイントなどにいったん交換します。
最終的にANAのマイルに交換できるまで、他のサイトを経由するわけです。
毎年夏の旅行のために特典航空券に交換してしまうので、マイルが期限切れになることはめったにありませんが、期限切れになりそうなマイルがある場合は、ANAのマイルはスカイコインに交換して、有効期限を延ばしています。
ちなみにJALでは、eJALポイントといいます。
マイルはためるよりも特典航空券をゲットするほうが難しい
ここからは少し、マイルの使い方について。
ANAは355日前、JALは330日前からマイルを使った特典航空券の予約がスタートします。
繁忙期でなければ、初日に予約をしなくても大丈夫なケースがありますが、私がマイルを使うのは、毎年8月。
しかもお盆の時期という、年末年始やGWと並ぶ繁忙期です。そのため、「予約がスタートする初日」に航空券を申し込みます。
これは個人的な体験談ですが、「初日の何時にスタートするか」を試したところ、私自身は午前2時頃に、申し込みができたケースが多くなっています。
毎年、特典航空券を申し込める初日は、パソコンの画面が切り替わるまで、何十回も画面をクリックして、申し込みがスタートするまでひたすら待ちます。
もともとビジネスクラスの特典航空券の座席数は多くありませんし、お盆の時期に特典航空券をゲットしようとするのは、至難の業。
数年前には、私が4席のビジネスクラスを予約したら、その時点で特典航空券の座席は残席がなくなったこともありました。
また特典航空券の予約方法も、少しずつ変更されています。
たとえばANAの場合、以前なら往路の航空券は空きのある席を予約して、復路は「キャンセル待ちになっている席」を抑えたうえで、実際に自分が乗りたい日の予約ができるまで、復路はキャンセル待ちの状態で待機をしていました。
その後、搭乗希望日の予約がスタートしたら、キャンセル待ちだった日の特典航空券をキャンセルして、実際に乗りたい日の航空券の予約を成立させていました。
何回か、その方法で希望の便の予約に成功していましたが、現在はその方法は使えなくなっているようです。
復路便の予約とセットでないと、往路便の特典航空券の予約が成立しなくなっているようなのです。
往路と復路を別々に予約して、確実に特典航空券に替える方法も

夏のヨーロッパ旅行は、最低でも6泊8日、できれは8泊10日くらいの旅行期間を取りたいので、往路便の予約がスタートしても、復路便の予約がスタートするまで6~10日くらい待たないと、往復での特典航空券の申し込みができません。
ところが、6~10日も待っていると、待っているあいだに往路便の空席がなくなってしまう可能性が高くなります。
そこで最近は、往路便と復路便で、別々に予約することもあります。
片道ずつ予約する場合、往復で予約よりマイル数は多く必要になりますが、繁忙期での渡航を実現するためには、仕方がないと割り切っています。
いずれにしても、マイルで利用できる席には限りがあり、申し込みのタイミングによって、利用できる航空会社も変わります。
そのため、特典航空券に変えられるだけのマイルがたまったとしても、何もせずに予約開始日を待つのではなく、事前に申し込みのシミュレーションをして、目的地に行くためにはどのような経路があるのかを調べることをおすすめします。
ANAのマイルは毎年定期的に使っている一方で、JALのマイルは、繁忙期でないときに航空券に交換しています。
そのため、お盆に利用するANAほど大変な思いは経験していません。
JALの場合も、基本的には海外への特典航空券に交換していますが、JALカードを持っていると、国内便の特典航空券がディスカウントマイルの対象になる時期もありますし、往復6,000マイルで往復の特典航空券に替えられる「どこかにマイル」の制度もあります。
「どこかにマイル」は、4つの行き先候補が表示され、その中のいずれかの目的地の特典航空券を獲得できる仕組み。
土日などで検索すると、「利用できる便がない」と表記されることもありますが、自分が行きたいと思う場所の航空券が表示された場合には、利用してみたいとと思っているところです。
エコノミークラスからのアップグレードは、購入する航空券に注意が必要

最後に、エコノミークラスの航空券を購入して、ビジネスクラスにアップグレードのためにマイルを利用する場合の注意点に触れておきたいと思います。
ビジネスクラスの特典航空券を直接手に入れるよりも、エコノミークラスの航空券を購入して、ビジネスクラスにアップグレードのほうがマイル数は少なくなります。
そのため、エコノミークラスの航空券を購入したのち、マイルを使ってアップグレードしようと考える方もいるようです。
この方法ももちろん活用できますが、エコノミークラスの航空券を購入する際、「アップグレードに対応した料金の航空券」を購入する必要があります。
言い換えれば、サイト上に表記される一番安い価格の航空券では、アップグレードできないのが一般的だと思います。
そのため、アップグレードのためにマイルを使う際は、エコノミークラスの航空券代もかさむことを知っておいたほうがよいでしょう。(執筆者:畠中 雅子)