子どもを育て上げた50~60代女性は、個人事業主に向いています。
個人事業主は自分のペースで仕事ができ、家事や介護とも両立しやすいメリットがあります。
一方、仕事が不安定で思わぬハプニングも多いというデメリットもあります。
しかし、もっと不安定でハプニングだらけの子育て経験がある女性なら、そのようなデメリットをものともせずに仕事ができるでしょう。
筆者の経験上、高い柔軟性や適応力がある子育て終了世代の女性は、それだけで重宝される人材です。
そこで、現役個人事業主の筆者が、
についてお伝えします。

目次
50~60代は新しいことを始めるラストチャンス

体力気力がまだ残っている50~60代は、新しいことを始めるラストチャンスです。
筆者の親曰く、70代を過ぎると体力気力がガクッと落ち、新しいことを始めるのが非常に難しくなるのだそうです。
そのような高齢者がそろって口にするのが、
という言葉です。
筆者はこの仕事を始める前に母親に相談したのですが、
と強く背中を押されて今に至ります。
50~60代女性はこれまでの人生経験を生かせる事業を選ぶと吉
子育て終了世代が個人事業主になるにあたっては、これまでの人生経験が大きな武器になります。
また、必要最低限のビジネスマナーや営業力、業務をスムーズに行うためのコミュニケーション能力がすでに備わっている50~60代は、即戦力として重宝されやすいです。
会社や子育て、地域活動などの経験が豊富な50~60代女性は、即戦力として十分通用する人材です。
仕事面で大きなブランクがあり、長く家庭に入っていた主婦でも自分の経験を生かして仕事ができるので自信を持ちましょう。
筆者の場合、長年地域ボランティアとしてライターをやってきた経験に加え、仕事で身に着けたビジネスマナーや接客経験が、今の仕事で非常に役に立っています。

個人事業主になるにあたっての注意点
個人事業主になるにあたっての注意点についてお話しします。
1.決して無理をしない
50~60代が個人事業主を始めてからもっとも重要なのが、「決して無理をしない」ことです。
個人事業主の多くは、自分の得意なことを生かして仕事をしています。
また、時間の自由が利くので、精神的にはノーストレスで仕事ができます。
しかし、それこそが落とし穴!
いつのまにか一人ブラック状態となり、心より先に体を壊す可能性が極めて高いのです。
特に、体力の衰えが目立ってくる50~60代が一人ブラック状態に陥ると、ダイレクトに体への深刻なダメージがきます。
筆者も突然体調に大きな異変をきたしてから1人ブラック状態に気づいたことが何度かあります。
それを防ぐためにも、50~60代の個人事業主は決して無理をせず、細く長く続けることを目指す方がいいでしょう。
2.プロフェッショナルとしての心構えを持ち常に謙虚な姿勢を
個人事業主は企業などと業務委託契約を結びますが、その担当者のほとんどが自分より年下です。
そのため、年上のプライドを捨てて年下の相手に教えを乞う謙虚さを持つことが非常に重要です。
また、主婦の中には何かにつけて家庭の都合を言い訳にする人も見かけられますが、仕事でそれは通用しません。
不測の事態が起こった場合はすぐ取引先に相談し、それによるダメージを最小限に抑える必要があります。
個人事業主は個人の信用が全てです。
信用を失えば仕事を全て失います。
その点では、お勤めの仕事よりはるかにシビアです。
納期厳守、こまめな連絡、誠実な対応は当然として、それにプラスαとなるメリットを取引先が感じられるプロフェッショナルとしての対応を常に心がけることが求められます。
3. お金や経営の知識をインプットし続ける
個人事業主になると、確定申告などの税金関連の手続きはすべて自分で行う必要に迫られます。
個人事業主になったら、まず税金や簿記の知識を頭に叩き込む必要があります。
また、経営者目線を持ち、長期スパンで事業を継続させることも必要不可欠です。
また、法人化する場合は、それに関する知識も必要です。

経営者としての厳しさもあるがそれでも個人事業主はおすすめできる
個人事業主は経営者です。
会社と違って全て一人で仕事を管理する厳しさもあり、経営者としての自覚を持つことが必要です。
それでも筆者は、ぜひ子育て終了世代の女性に個人事業主という選択肢をおすすめしたいです。
開業はもちろん、事業を続けることにはある程度の覚悟が必要ですが、人の命を守り育てる子育てという大事業を成し遂げた人なら、その覚悟を持つことはそう難しくはないはずです。
ぜひ自分のライフワークとして、あるいは老後の不安解消の手段として個人事業主になることを検討してみてはいかがでしょうか。(執筆者:大岩 楓)