「自助努力」を推奨する時代がやってきました。公的年金はそろそろ限界です。
個人でお金を準備して、老後の生活に備えてください、そんな時代です。
教育資金はどうでしょうか。
国からの補助として「児童手当(子ども手当)」や「教育資金の一括贈与にを受けた場合の贈与税の特例」などが用意されています。
しかし、私立の学校や大学へ進学するための費用は自分で準備する必要があります。
教育資金を準備するための選択肢として、学資保険はいかがでしょうか。

目次
学資保険ってなに?
貯蓄でお金を準備するには利率があまりに低くて、投資でお金を運用するには少し勇気がいります。
学資保険(子ども保険)なら貯蓄と投資のデメリットを解消できます。
この保険は、子どもの教育資金を計画的に準備できます。
子どもの成長に合わせて保険金を設定することで、一定の年齢に達したときに祝金や満期保険金を受け取れます。
小学校や中学校に入学する年齢に祝金を設定しておけば、ランドセルや制服を購入する費用としても活用できます。
また、親にもしものことがあったときには以降の保険料の支払いが免除され、保障内容はそのまま継続となります。
保障もきちんとあるので安心です。
メリットとデメリット
学資保険は教育資金を計画的に準備することに向いていますが、物価が上昇したときに対応する能力は持ち合わせていません(インフレリスク)。
また、払込期間中に保険を解約すると受け取ることができる保険金(祝金+満期保険金)がもらえず、損をしてしまう可能性があります。
長い期間をかけて保険料を支払うよりは、加入時にまとめて支払うか5年に分けて支払うほうが、受け取ることができる保険金が増加する傾向にあるようです。
メリット
・ 子どもの学費を保険として準備できる
・ 親にもしものことがあった場合は保険料の支払いが免除される
・ 保険金を受け取るタイミングが設定できる
デメリット
・ インフレリスクがある
・ 中途解約すると元本を下回る可能性がある
・ 保険に加入できる子どもの年齢に制限がある
学資保険と税金のこと

税金の面では、学資保険は「生命保険料控除」の対象となります。
1年間に支払った保険料に応じて税金の控除が受けられますので、節税効果が期待できます。
受け取る保険金については、
・ 何年かに分けて受け取る場合は「雑所得」
として税金が課税されます。
学資保険はオススメできない?
教育資金を準備する方法については、さまざまな方法があります。
最近では「つみたてNISA」という少額で積立て投資を行う場合の非課税制度が登場していて、リスクの低い投資を行えます。
「学資保険はオススメしない」という意見もありますが、教育資金を準備する選択肢の1つとして充分に検討に値する保険商品だと思います。
教育資金が必要なタイミングを知り、子どもの進学を応援できるような資金づくりを考えていくことが必要です。(執筆者:中西 雅也)