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【日経225定期見直し予測】「採用候補3銘柄」「除外候補2銘柄」を知って備える 銘柄入れ替えルールと手順を解説

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【日経225定期見直し予測】「採用候補3銘柄」「除外候補2銘柄」を知って備える 銘柄入れ替えルールと手順を解説

日本を代表する株式指数「日経平均225(以下、日経225)」は、毎年10月に採用銘柄225社の入れ替えを行っています。

日経225に連動したETFや投資信託も多く、採用されることでその株式には自動的に買い注文が入ります。

よって採用されるか、除外されるかはとても大きなポイントなのです。

今年も9月初旬に定期見直し銘柄が発表されますが、それを先取りして見直し銘柄に関するレポートがSMBC日興証券から発表されました。

ここでは過去の除外・採用銘柄の凋落と入れ替えルールを知ることで、短期的な材料株への投資チャンスをご紹介します。

【日経225】 採用・除外候補銘柄予測を知って備える!

日経225の銘柄入れ替えとは

日経225の算出開始は1950年9月7日までさかのぼり、現行の銘柄入れ替えルールは2000年4月24日から適用したものをベースに、その後一部修正され現在に至っています。

合併や上場廃止、東証2部への降格などを理由に除外となる場合は臨時見直しが都度行われますが、ここでは定期見直しについてご紹介します。

日経225の入れ替えルール

日経225の採用銘柄は、

定義1.
東京証券取引所第一部に上場する銘柄(親株式、内国株、ただしETF、REIT、優先出資証券、子会社連動配当株式などの普通株式以外を除く)に限定

されています。

また、

定義2.
「市場流動性やセクターバランスをもとに、長期間にわたる継続性の維持と産業構造変化の的確な反映という二つの側面を満たしながら、市場流動性の高い銘柄」

と定義されています。

キーワードは「高い流動性」ですね。

以下、日本経済新聞社「日経平均株価算出要領」より銘柄入れ替え手順を抜粋します。

手順1. 市場流動性の計測

市場流動性は「売買代金」と「売買高当たりの価格変動率」で計測する、計測期間は5年。

手順2. 高流動性銘柄の採用と低流動性銘柄の除外

東証1部上場銘柄のうち、手順1.で計測した市場流動性の上位450銘柄を「高流動性銘柄群」とし、定期見直しで高流動性銘柄群に含まれなくなった構成銘柄があれば除外する。

一方、高流動性銘柄群のうち上位75銘柄に含まれる未採用銘柄を採用する。

手順3. セクターバランスによる採用・除外

日経業種分類の36業種を、「技術」「金融」「消費」「素材」「資本財・その他」「運輸・公共」の6つのセクターに集約し、このセクター間で「高流動性銘柄群」に属する構成銘柄数がバランスするように除外・採用を行う。

この際に、手順2.による採用、除外銘柄数に配慮しながら、構成銘柄数が225銘柄となるように入れ替え銘柄数を調整する。

手順4. 最終決定

上記過程により選定された採用・除外銘柄は、学識経験者、専門家等の意見を得たうえで、日本経済新聞社が最終的に判断・決定し、発表する。

過去の除外・採用銘柄の凋落と躍進

過去にみる 除外銘柄の凋落 採用銘柄の躍進

ETFや投資信託を運用する機関投資家は、運用商品を日経225と連動させるため、採用銘柄と同じ銘柄へ投資する必要があります。

そのため機関投資家には、除外銘柄を運用対象から外し、採用銘柄を新たに組み入れる必要が機械的に生まれます。

昨年2018年には【5715】古河機械金属が除外され、発表翌営業日には▲10%の暴落となりました。

同社は大手証券会社の事前除外候補先に挙がっていなかったため、急落につながったと思われます(事前予想が外れたということ)。

ちなみに当時、除外候補銘柄として挙げられていた酒類大手の宝HDは除外されず株価を回復しました。

また、2017年に採用された【6098】リクルートHDは採用発表後に上場来高値を超え、短期だけでなく直近ではさらなる高値を目指す株価推移となりました。

2019年入れ替え候補銘柄(除外・採用)

日経225定期見直し銘柄の情報を「事前に知る方法」はありませんし、大手証券会社の予測が的中しないこともあります。

しかし予想に沿って、業績と関係なく株価が急上昇(除外候補は急下落)することも事実です。

9月にかけてさまざまな専門家より当該レポートが発表となる

ので、情報には敏感になっておきましょう。

ここでは、6/26に発表となったSMBC日興証券レポートに名前の挙がった銘柄をご紹介します。

除外候補2銘柄

【9681】東京ドーム(東証1部/セクター:消費)

2018年も除外候補となった銘柄。サービス業で市場流動性が高い銘柄があれば除外される可能性あり。

【4272】日本化薬(東証1部/セクター:素材)

業種バランスの調整があった場合に除外候補となった銘柄。化学は電気機器に次いで2番目に採用社数が多い業種。

採用候補3銘柄

SMBC日興証券では手順2.の市場流動性を満たし、除外候補と同セクターであるとして1社。

また銘柄入れ替え手順3.の業種バランス調整があった場合の採用候補として、2社挙がっています。

【2371】カカクコム(東証1部)

東京ドームと同業種の銘柄。

価格比較サイト「価格.com」やグルメサイト「食べログ」を運営するIT企業。

【3092】ZOZO(東証1部)

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する企業。

何かとお騒がせな前澤友作社長が経営、ここ数年で市場流動性が大きくなった。

【7974】任天堂(大証1部)

世界のコンピューターゲームメーカー任天堂。

しかし、大証で上場した企業が日経225に採用されていないのは有名な話です(村田製作所も未採用)。

除外候補銘柄からは手を引き、採用候補銘柄買いを検討

景気停滞期で日経225が横ばい水準で推移する中、材料株と呼ばれるイベントの主体になる銘柄には、いつも以上に資金が集まってくる傾向があります。

今後発表される除外・採用候補銘柄については、9月初旬(昨年は9/5大引け後)までに株価が乱高下すると思われます。

除外候補銘柄からは手を引き、採用候補銘柄はタイミングを見て買いを検討しましょう。

日経225が横ばい水準の中、短期的な値動きを好む方には絶好の仕込みタイミングですね。(執筆者:中野 徹)

《中野 徹》
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中野 徹

中野 徹

1970年生まれ。大学卒業後、銀行・証券・保険と金融3業態全てにおいて勤務経験を持ち、実務経験を踏まえた客観的なアドバイスに強みを持つ。お金にまつわる専門知識を分かりやすく、販売側の都合を排除したポイントを解説していきます。趣味は料理とアメリカンフットボール観戦。 <保有資格>プライベートバンカー(シニア) 寄稿者にメッセージを送る

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