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株式貯蓄
貯蓄と言うと元本保証の預貯金を想像する方も多いと思います。
株式は値動きがありますから預貯金のような貯蓄ではありませんが、保有が増えると資産形成につながっていくものです。
また、ある程度安定している企業の株式で、毎年決まった額の配当を出す企業の株式を長期保有するスタンスを取ることをここでは株式貯蓄と呼んでいます。

「利回り」について
利回りというのは投資した金額に対してどれだけのリターンがあったのかを見る数値(%)です。
利率と間違えられやすいですが、「預貯金の利率=利回り」ですから問題なく使っていそうです。
国債や社債なんて言葉を聞いた事があると思いますが、債券も株式ほどではないですが値動きがあります。
少し例を見てみましょう。
年利1%の債券100万円・残期間10年
96万円で購入した場合の利回り
(1万円(利息)+(4万円(償還差益)÷ 10年)) ÷ 100万円 × 100 = 1.4%
100万円で購入した場合の利回り
1万円(利息)÷ 100万円 × 100 = 1.0%
104万円で購入した場合の利回り
(1万円(利息)+(4万円(償還差損)÷10年)) ÷ 100万円 × 100 = 0.6%
債券そのものは株式より安心安全ですが、利回りの事を考えるといくらで購入したかというのも大きな問題です。
債権の価格は市中の金利に左右されます。
例えばメガバンクに定期預金を100万円預けても0.01%の利回り(2019.7現在)にしかならず、1,000円の収入が得られるのみです。
資産形成上は低金利で眠らせておくのは非常に勿体ないです。
株式貯蓄の利回り
株式の配当収入の利回りも基本的には先ほどの債券の利回りも考え方は一緒です。
投資額に対していくらのリターンが得られたかです。
株式貯蓄を考える上で優等生だったのが「電力株」です。
ただ、東京電力は3.11での原発被害の賠償などもあり配当が期待できません。
その一方で、他の電力会社は安定して配当を支払っているので今でも電力会社も候補になりそうです。
まずは関西電力を見ていきます。

現在(2019.7.19 14:15)の株価は1,260円となっており、これを元に利回りを計算したみます。
予想配当は1株当たり50円、100株単位の購入となるので100株で5,000円の配当が見込めます。
1,260円 × 100株 = 12万6,000円(投資元本)
5,000円 ÷ 12万6,000円 × 100 = 3.96%
上に10年間の値動きを示すチャートがありますが、3.11によって2,000円台の株価が一気に下がった事が分かります。
このようなリスクもありつつも、現在は安定していますので0.01%の定期預金よりも大きなリターンが期待できます。
資産形成上3割はリスク物を組み込まないと大きく増えないと言われております。
他の電力株の現時点の利回りもチェックしてみます。
中部電力 3.31%
四国電力 3.02%
北海道電力 1.67%
北陸電力 0%
九州電力 3.74%
東北電力 3.65%
中国電力 3.68%
沖縄電力 3.53%
株式は1点買いをお勧めできず、銘柄を分ける分散投資でリスク軽減を図ります。
また、購入時期をずらす(例えば毎年ボーナス時に100株だけ買うなど)ことで購入単価の平均化を図るリスクの時間分散も考えられます。
配当利回りで6%を越える株式もありますのいろいろと探してみるのもお勧めです。
配当の支払に波がないか、株価の値動きの幅が大きすぎないかなどが注意点です。
NISAも活用
NISAについてはここでは詳しく触れませんが、NISAを利用すると配当課税(20.315%)が5年間非課税になるのでそこもお得なところです。(執筆者:原山 栄治)