安倍政権が唱える貯蓄から投資へ、最近では老後2,000万円問題など、年金だけでは将来の生活は不安だと思い、投資をしないといけないと考える人も多いと思います。
単純に投資と言っても、株式、FX、投資信託、暗号通貨に不動産投資と対象はいろいろとあります。
株式、FX、投資信託、暗号通貨は、基本的に購入した株などの商品が値上がりしたり、配当を得ることで資産を増やしますが、不動産投資は他の投資とは性質が異なります。
今回は、株式投資と不動産投資の違いについてお話いたします。

目次
株式投資とは
株式投資は、東証一部、二部、マザーズ、JASDAQなどに上場されている株式を購入し、株価が値上がり益や配当を得ることで資産を増やせます。
投資する銘柄によっては短期間で大きな利益を上げることも可能です。
しかし、株価は世界の金融政策や経済の動き、購入した会社の経営状況などによって上下しますが、リーマンショックや東日本大震災など極端に価格が下がるケースもあります。
また、ファンドや証券会社など株取引のプロと戦わないといけないので、購入する銘柄について分析が必要ですし、いろいろな専門用語も勉強しないとなかなか利益を上げられません。
口座を開設するだけで簡単に始めることができるので、投資の初心者がチャレンジするケースは多いのですが、安定的に運用実績を残すのは非常に難しい投資と言えます。
これは、FX、投資信託、暗号通貨も同じです。
不動産投資は投資という名の事業

株式投資は、自己資金を使ってその範囲で投資をします。
信用取引で証券会社からお金を借りてレバレッジを掛けることはできますが、リスクも高いですし、あくまで借りて自分で運用するという投資スタイルです。
対して、不動産投資は投資という名前はついていますが、賃貸経営を行って利益を得る貸家業になります。
ここが株式投資と不動産投資の大きな違いです。
そのため不動産投資では、物件を購入する際に、貸家業として金融機関が融資を受けられます。
金融機関とタッグを組んで貸家業を運営していることになります。
外的要因で大きく運営に差が出る株式投資がハイリスクハイリターンの投資と言われているのに対して、貸家業として個人でリスクを管理しながら行える不動産投資がミドルリスクミドルリターンと言われる理由です。
不動産投資では短期間での資産形成は難しい
不動産投資では、融資を使うことでレバレッジを掛け(少ない自己資金で大きな投資を行える)、時間を掛けて資産形成をするのでリスクを軽減できる訳です。
そのため、高齢で時間のない、短期間に大きな利益を上げたいという人向きではありません。
株式投資にも不動産投資にもそれぞれメリット、デメリットがあります。
投資スタイルに合わせて選びましょう。(執筆者:山口 智也)