不動産投資というと利回りばかりに目がいってしまい、設備の故障や修繕費用といった点を見落としている方が多くいます。
設備の故障や建物の不具合は突然やってきて、大きく賃貸経営に影響することがあります。
今回は設備故障・修繕費リスクの解説と対応方法をご紹介します。

目次
設備故障・修繕費リスクとは?
設備故障・修繕費リスクとは老朽化等により建物、設備の突発的な故障や費用が発生するリスクを言います。
「エアコンが動かなくなった」、「水道管が破裂した」など故障は突然に起こります。
想定以上に費用が高額になってしまい経営に大打撃を与えることがありますのでしっかりと対策をしておきましょう。
新築(築浅)、リノベーション物件を購入する
新築(築浅)やリノベーション物件であれば、建物および設備が劣化するまでの時間が長く取れますので、大幅に故障・修繕リスクを軽減できます。
ただし、新築(築浅)やリノベーション物件は価格が高くなりますので、本当に投資として収支が合うのかしっかり検討を行いましょう。
損害保険の利用
火災保険の中の「水漏れ」・「汚損、破損」といった補償を付けておくと、給排水管の故障が原因の漏水や、入居者が誤って窓ガラスを割ってしまった場合などに適用できる可能性があります。
また、「電気的・機械的事故」といった特約がある場合は要チェックです。
電気的・機械的事故とはエレベーターや給湯器等の建物に附属した設備の故障を補償する特約のことを言います。
劣化や消耗での故障は対象外となりますが、建物に附属している設備は修理費用が高額になりがちですので検討してみてください。
修繕時期を把握し、積み立てる

物件購入前に設備の交換履歴、建物修繕履歴をできる限り調べるようにしましょう。
設備ごとの耐用年数や建物修繕の周期がありますので、故障しやすいタイミングや費用を事前に見積もることができます。
特に建物の寿命を延ばすためには長期的な大規模修繕の計画をすることが大切です。
また、こういった定期的な修繕や突発的な出費に備えて普段から修繕費用として積み立てておくことが重要になります。
物件の状況にもよりますが毎月の賃料の内5~10%程積み立てておくと不測の事態にも安心です。
まとめ
建物や設備は年を重ねるごとに、どんどん老朽化が進んでいき修繕費がかさんでいきます。
いつ故障してしまうかは正確には誰にも分かりませんが、必ず発生する費用ですのでしっかりと積み立てを行い、余裕を持った計画を立てておきましょう。(執筆者:菊池 悠介)