老後のために資産運用をしたいけれど、iDeCo口座とNISA口座をどのように活用すればよいか分からないという20代~30代の方も多いのではないでしょうか。
人生は何が起きるか分かりません。
特に若い20代~30代は、予期せぬライフイベントが発生して急にお金が必要になることもめずらしくありません。
確かに老後のための資産運用も大切ですが、目の前にある人生も大切です。
NISAとiDeCo、お金に余裕があれば両方活用するのがよいのですが、そうでないならNISAからはじめることをおすすめします。
本記事では、その理由をご説明します。
目次
迷ったら、NISAからはじめよう
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iDeCoかNISAか迷ったら、まずはNISAからはじめることをおすすめします。
成人向けのNISAには、一般NISAと積立NISAの2種類があります。
一般NISAと積立NISAは、基本的にどちらか片方しか選べません。
年度が変わる際に一般NISAと積立NISAの切り替えは可能です。
NISAに関しては、幅広い投資対象から投資したいなら一般NISA、積立投資でコツコツ資産を築きたいなら積立NISAがおすすめです。
NISA口座は途中解約ができる
NISA口座は一般NISAも積立NISAも途中解約ができます。
つまり、NISAで投資をしている期間に急に結婚することになったり、子供が生まれることになったり、引越して家を買うために頭金が必要になったりしたら、NISA口座のお金を下ろすことができます。
NISAはいざとなったら解約して現金化することが簡単です。
そのため突破的なライフイベントが起きてお金が必要になっても安心です。
iDeCoは原則60歳までお金を下ろせない
一方、iDeCoは拠出したお金を控除できたり、運用益を非課税にできるなど税制的に優遇されています。
しかしNISAとは異なり60歳まで原則、拠出したお金を引き出せません。
iDeCo内でスイッチングはできますが、拠出したお金は自由にできません。
急にライフイベントが発生しても、iDeCoに拠出したお金を気軽に下ろすことができないのです。
不測の事態には自由になるお金が必要
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20代~30代は思わぬライフイベントが発生することもあります。
そうした事態のためには、できるだけお金が自由になるように備えておくのが安心です。
もちろん、NISAの枠もiDeCoの枠も限度額まで使えるほどにお金の余裕があるなら、どちらも活用するべきです。
しかし、どちらか迷っているならまずはNISAから試してみることをおすすめします。
iDeCoならではの節税メリットが削減される可能性も
お伝えしたように、iDeCoは原則、途中解約ができません。
iDeCoは自分のための私的年金・退職金と形容されることが多いのですが、運用益にこそ税金はかからないものの、受け取る時に税金がかかる場合があります。
iDeCoの拠出金は一時金として一括で受け取る場合と、年金として受け取る方法があります。
現時点では、どちらも退職所得控除や公的年金等控除の恩恵がありますが、今後、税制が改定されて控除が小さくなるなどの可能性もないとは言い切れません。
変化の多い20代~30代は、途中解約できるNISAを選ぼう
節税して投資をしようとする場合も、原則60歳まで解約ができないiDeCoよりも、途中解約ができるNISAがおすすめです。
20代~30代ですとライフイベントで予定していなかった結婚や子育て、マイホームの購入などが起こりえるからです。
iDeCoとNISAでどちらか迷ったらまずはNISAを優先しましょう。(執筆者:田守 正彦)