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実例)入院しても給付金が支払われない夫婦
保険に加入をされていた自営業の夫婦がいました。
契約者は体調を崩して入院と手術をしたが、「入院しても保険会社は給付金を払ってくれない」と困っていました。

今まで入っていた保険からは給付金を受け取れず裏切られたという気持ちで、訪問した担当に怒りを込めて話されていたようです。
なぜ給付金が受け取れなかったのか
それは契約が失効していたからです。
保険は保険料を納めていないと、契約は残ったまま効力を失う「失効」という状態になります。
夫婦は、入院前は準備で忙しく、入院中は奥さまもずっと病院に居て付き添い、退院後は思ってもいなかった病気での不安から、いろいろなことに気が集中できていなかったそうです。
自営業で銀行口座がいくつもあり保険料が引き落とされる口座も勘違いをして入金を忘れていたそうです。
失効した契約の効力を戻す「復活」をさせるには2つのことが必要です。
(2) 今の健康状態の告知をあらためて行い、審査に通ること。
契約者の病気は復活の審査が通らないものだった
担当は何度も足を運びその話を詳しく聞き、契約者が入院と手術をしたときの病名がガン(悪性新生物)だと教えてもらいました。
その病名は、健康なときに加入された保険の復活審査は受けたとしても絶望的なものです。
今まで誰もが復活をあきらめていたのはその病名だったからでしょう。
担当は訪問のたびに契約者の思いに共感し「なんとかしてあげたい」という気持ちがありました。
しかし、効力の切れた契約の内容をただただ眺めながらお話を聞くしかできませんでした。
「奇跡の特約」が付加されていた

担当は「保険料払込免除特約」に気づきました。
所定の3疾病・身体障がい状態・要介護状態になられたとき、保険料の払込みの必要がなくなり保障内容はそのまま継続されるという特約です。
ガン(悪性新生物)は所定の3疾病に含まれます。
同僚は会社に問い合わせ、タイミング的にも条件がクリアできることを調べあげました。
「保険料を払い込まなくて済む特約」ですから保険料を納めていないことでの失効はなかったことになり、契約が元に戻る手続きがあることを夫婦に伝えました。
夫婦は何年もあきらめていた入院と手術の給付金と、契約についていたガンの大きな一時金も合わせて受け取れました。
そして契約の効力も戻り契約者は保障をされつづけています。(執筆者:小川原 吉美)