不動産投資で資産運用を行う場合、必要になるのが「税金」についての正しい知識です。
なんとなく部屋も埋まっているから大丈夫だろうと甘く見ていると、思わぬ高額な税金がかかり想定していた収益が得られない場合もあります。
今回は、不動産購入から賃貸中にかかる税金について見ていきましょう。

目次
不動産取得時の税金
まずは、不動産取得時の税金から見ていきましょう。
1. 印紙税
不動産購入時の売買契約書やローンの金銭消費貸借契約書などの契約書には収入印紙を貼り付けますが、この収入印紙を持って納付するのが「印紙税」です。
契約書に記載された金額によって印紙税の額も変わります。
2. 登録免許税
登録免許税とは土地や建物など不動産を取得し、登記を行う際にかかる税金です。
の式で求めることができます。
3. 不動産取得税
不動産取得税とは読んで字のごとく、不動産を取得した際にかかる税金です。
ここで注意したいのが、他の税金と違い所有権の移転から5~6か月後に納付書が届くという点です。
引渡しも終わり落ち着いた頃に数十万円という金額がかかる場合もありますので、あらかじめしっかりと金額を計算し、納付時期を確認しておきましょう。
4. 消費税
いよいよ10月から消費税率が引き上げられ「10%」になりますが、不動産購入時にも消費税が課税されます。
ただし、建物部分にのみ課税され土地は非課税です。
また、購入時の仲介手数料にも消費税がかかります。

不動産を所有、賃貸中にかかる税金
ここからは、所有している不動産と賃貸にかかる税金についてです。
1. 固定資産税・都市計画税
その年の1月1日時点の不動産の所有者および市街化区域内の不動産の所有者に対して「毎年」課税されます。
毎年4~6月頃に各市区町村から納付書が送られてきます。
2. 所得税、住民税
賃貸収入は不動産所得となり、所得税や住民税が課税されます。
サラリーマンのように他に本業での給与所得などがある場合には、不動産所得と合算して所得税を計算し、確定申告を行い所得税を納付します。
さらに、この確定申告の結果を元にして住民税の納税額が確定し、特別徴収であれば毎年5月に事業主に、普通徴収であれば毎年6月に個人宛に納付書が送られてきます。

3. 個人事業税
各自治体の定める事業的規模以上で不動産の貸付を行っている場合には、事業とみなされ、事業税が課税されます。
税金の金額やタイミングをつかんで計画的に投資
ご紹介したように購入から実際に賃貸中にも、不動産投資にはさまざまな税金がかかることが分かります。
これだけ多くの税金がかかると「しっかり収益を得るのは難しいのではないか・・」と心配になるかもしれません。
しかし、1つ1つ理解していけば、税金の金額や発生するタイミングを掴むことができますので計画して投資することが可能です。
購入前からしっかりと税金に関しても基本的な内容を押さえることが大切です。(執筆者:菊池 悠介)