今回は、米中貿易戦争で一躍脚光を浴びたベトナム市場、その株式投資の魅力を解説したいと思います。

目次
世界のトップもベトナムに注目
ベトナムは、人件費の安さ、国民の穏やかで勤勉な性格も相まって中国に代わる生産拠点として非常に注目されており、韓国サムスンはもちろんのこと様々な企業が進出を始めています。
現在は、各企業が設備投資をしている段階であり、それが完了し雇用が創出されることによる経済の発展が期待されています。
また、ベトナム市場は米トランプ大統領も注目しており、2019年5月14日にツイッター上で
とツイートしています。
この表現から分かるように、国名を明言したのはベトナムだけであり、いかに注目されているのかがわかります。
ベトナム株式市場規模はまだまだ小さい
ベトナムはフロンティア市場であり、新興国ではありません。
その株式市場はまだまだ脆弱であるため、時価総額はトヨタ自動車よりも規模が小さく、15兆円ほどしかないのです。
しかし、そのGDP成長率は非常に高く、米中貿易戦争の中2018年実質GDP成長率は前年6.8% → 7.1%に拡大しました。
米著名投資家であるウォーレン・バフェット氏は、GDP成長率と株式指数の上昇は比例するとしており、今後の株式市場の拡大を期待することができるのです。
ベトナム政府は2021年までに新興国入りを目指す
前述の通り、ベトナムはフロンティア市場であり、まだまだ国として脆弱な位置にあります。
しかし、現在の経済動向は新興国のインドやインドネシアと比較してもそん色ないほどまで発展しています。
そういった中、ベトナム政府は2021年までの新興国入りを目指しているのです。
仮にベトナムが新興国入りした場合、国としての信頼度が増すためより多くの資金が流入してくる可能性があります。
これによる市場インパクトは非常に大きく、過去新興国入りしたパキスタンは株価指数が35%近く上昇しました。
世界の資金の流れを見極めよう

以上より、米中貿易戦争が持久戦となる中、企業の生産拠点見直しは着実に進んでおり、ベトナムが漁夫の利を得る可能性が日に日に増してきています。
今回の件で資金の大移動が起こっており、その流れを冷静に見極め、下落相場の中で適格銘柄を仕込めるよう、広義の意味での流れを捉えられるようにしましょう。(執筆者:白鳥 翔一)