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投資で儲けるための裏技はない

投資や資産運用で多くのお金を稼いでいる人を見ると、次のように感じることも多いのではないでしょうか。
「この人にはすごい才能があるに違いない」
しかし、実際に稼いでいる投資家の話を聞くと、意外にも上記には当てはまらないことも珍しくありません。
むしろ、「当たり前のことを当たり前にこなしている」ような方々が多い印象さえ受けます。
企業の業績を見て買い時の判断をする、売買のタイミングを事前に決めておくといった「当たり前」の作業です。
もし、投資で勝つために裏技が必要なのだとしたら、ほんの一握りの投資家しか成功できません。
しかし、現実には、利益を出している投資家はたくさんいます。
では、なぜ一部の人は投資で失敗してしまうのでしょうか。
なぜ利益を出したくても損失を重ねてしまうのでしょう。
その答えは、人の意見や提案を信用しすぎるからです。
銀行や証券会社の営業マンに勧められるがまま金融商品を買っていませんか?
もしそうだとしたら、この方は失敗する可能性が高いでしょう。
なぜなら、人の意見や情報から金融商品を購入するのは、投資における「当たり前」ではないからです。
特に、次の章でお伝えするような金融商品は絶対に手を出してはいけません。
営業マンの手法から分かる絶対に買ってはいけない金融商品の特徴
そもそも、投資とは、企業や通貨の将来価値がこの先確実に伸びると信じて行うものです。
そのため、第三者にとってのオススメと、自分にとってのオススメはまったく異なります。
営業マンから勧められた金融商品を買うということは、他人の判断で買うということです。
一方、営業マンは売ることが仕事なので、あの手この手と手法を変えて購入させようとしてきます。
ここでは、その手法を参考に、絶対に買ってはいけない金融商品の特徴をお伝えしていきましょう。

1. いわゆる「掘り出し物」といわれる商品
投資の世界には、裏技もなければ掘り出し物もありません。
しかし、営業マンの多くは、「この商品は掘り出し物」、「私はこれで儲けたのでこっそりお伝えします」といった手法で投資家の心理を揺さぶります。
では、反対に、あなたが掘り出し物のとっておき情報を知っていたとして、見ず知らずの人にそれを教えますか?
たとえば、90%割引の価格で買える洋服の、あなただけが知る情報を赤の他人に教えるでしょうか。
そんなことをすれば、たちまちのうちに売り切れてしまいます。
こうした理由から、営業マンの甘い誘惑に誘われないよう注意してください。
2. 値動きが上り調子一本の金融商品
営業マンの手法として、よく表やグラフを使ったものが見られます。
過去から現在まで調子の良い値動きを見せ、その金融商品の良さをアピールする手法です。
ただ、表やグラフの統計期間には注意しましょう。
たとえば、グラフの上昇局面だけを切り取った資料を見れば、あたかも魅力のある金融商品のようにも錯覚してしまいます。
こうした手法はよく見受けられます。
数字や統計情報は絶対的なものではなく、見せ方一つでコントロールできるものだということを念頭に置いておきましょう。
自分なりに調べ、納得したうえで判断すべし
今回お伝えしたように、営業マンはさまざまな手法を駆使して金融商品を勧めてきます。
営業マンから商品を購入することは決して悪いことではありません。
しかし、その場合でも、受け取った情報を自分なりに調べ、しっかりと納得したうえで判断をすることが重要です。
お金のこととなると、つい冷静な判断ができなくなることも多いでしょう。
そんなときは、少しだけ時間をおいて、「本当に買って大丈夫?」と自問することを心掛けてください。(執筆者:柳本 幸大)