※この記事の最終更新日:2024年6月12日
2019年から幼児教育無償化が始まり、丸5年が経過しました。
0歳から2歳までの住民税非課税世帯と、3歳以上のすべての幼児が対象となる制度です。
保育料の支払いがある住民税課税世帯の保護者の方は、お子さんが満3歳となって保育料が無料となれば、家計がかなり助かるのではないでしょうか。
ところがこの制度、3歳のいつから無償化になるか環境によって違うことがあることをご存じですか。
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保育園と幼稚園で幼児教育無償化のタイミングが違うこともある
筆者の息子は来年の6月で3歳です。
新年度に幼稚園の4年保育か保育園に入園と考えています。
満3歳児から幼児教育無償化と思っていたので
なんて思っていました。
ところがママ友から衝撃的な話を聞くのです。
私だけでなく、その場にいたママたちがざわめきました。
これはどういうことでしょうか。
カギとなるのは「何号認定なのか」
よくよく調べてみると、幼児教育無償化となるタイミングのカギとなるのは通っている施設の区分ではなく「子どもが何号認定なのか」ということのようです。
就学前の子どもが通う施設には幼稚園、保育所、認定こども園などがあります。
これらの違いは法律で定められています。
保育所 … 保護者が何らかの理由で家庭で保育ができない間に保育をする施設
認定こども園 … 幼稚園と保育園の双方の機能をあわせもつ施設
では子どもがどの施設に通うのかという条件、事由も法律で定められています。
2号認定 … 子どもが3歳から5歳、かつ「保育を必要とする事由」に当てはまる
1号認定 … 子どもが3歳から5歳で家庭以外の保育を必要としない
※保育を必要とする事由/保護者の就労や看護・介護、就学、疾病や妊娠出産など
今回の「子どもがいつから保育料無償化になるのか」というのは、この認定が何号認定なのかが関わってくるようです。
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1号認定と2号認定で異なる「3歳で保育料無償化になるタイミング」
1号認定と2号認定の「3歳で保育料無償化になるタイミング」をまとめると、以下のようになります。
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つまり、主に幼稚園に通う1号認定の子どもは満3歳になった日から無償化に、主に保育園に通う2号認定の子どもは3歳の誕生日後次の4月以降(つまり次の年度から)無償化になるというのです。
ただし1号認定の子どもも全ての保育サービスで満3歳から無償化されるのではなく、正規教育時間以外の「預かり保育」は3歳になった次の年度から無償化になります。
この場合、本来1号認定とは「3歳から5歳で家庭以外の保育を必要としない」とされていますが、「預かり保育」の利用料が無償化されるためには、保育の必要性を申請して認めてもらう手続きが多くの自治体で必要となっています。
ちょっとややこしいので、お住まいの自治体のルールをよく調べてみてください。
自治体によっては補助があるケースも
満3歳から保育料が無償になると見込んでいた保護者の方にとって、保育園に通っているお子さんの場合は、次年度からしか無償にならないという点は不公平に感じるかもしれません。
現に横浜市の「市民の声」には、この点について質問が寄せられています。
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参照:横浜市「市民の声」の公表
自治体によっては満3歳を迎えた保育園児にも独自に無償化を実施しているところもあるそうなので、お住まいの自治体の規定を調べてみてください。
すでに認定こども園・保育所に通っているお子さんは認定の変更も可能かも
通っている施設によっては、新年度から子どもの認定を2号から1号に変えることが可能な場合もあります。
その方が保育料の負担が軽減されるタイミングが早くなるかもしれません。
ただし、園によっては認定区分を変えると受けられるサービスが変わるかもしれません。
園と相談して決めることをおすすめします。
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家計への負担軽減はありがたいけれど、問題は「わかりづらさ」
保育料無償化は子育て世代の家計にとって本当にありがたい政策です。
ただ、細部を見ていくととにかくわかりづらい点があったり、疑問が出てきたりします。
今回まとめた点も自治体によっては対応が異なる可能性がありますので、詳細はお住まいの役所や通っている・通う予定の施設に確認してみてください。(執筆者:金子 ゆかり)