先週は、前週末の上抜けからの流れで更なる高値更新はあるものの、高値更新した火曜日が陰線となり、そのままジリ下げする形で押す流れで週末入りとなりました。
前週末の大幅窓空けの大陽線の後の動きとしてとしては「非常に物足りないというか?」「違和感があるというか?」少々、理解に苦しむ展開の一週間となっています。
木曜日に発表されている前週の主体別売買動向での海外勢が、再度買い越しとなり、さらに違和感を抱いています。
上抜けを起こして、海外勢がこっそり買い増してきたポジション調整をして、売りに転じているのかなと思わせられましたが、前週が買い越しでした。
この小幅ではあるものの押しが、売り越しに回ったものなのか?そうでないのか? もまたまた要確認ですが、確認をしているうちに2019年も大納会となってしまいそうな雰囲気です。
ここ2か月の切り上げ型の三角保ち合いから上放れしはするものの、その後の上値の重い動きは、2017年後半から2018年年始にかけての形と非常に類似しており、時期も同じような年末から年始にかけてという展開で、2017年の時は2018年1月に高値を付けて、大幅下落をその後に巻き起こしています。
当時と今回と同じところは、切り上げ型の三角保ち合いから上放れした後の展開です。
そのあとの動きは一緒となるかはこれから次第なのですが、一緒になってもおかしくないと考えます。
そうは言っても、トレンドは未だ上昇で、現在も上向きの25日線の上を推移していることを踏まえると、さらなる上値追いを警戒するのがセオリーです。
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そんな中の動きを振り返ると、週初めの月曜日には前週の上抜けに対して、多少押す雰囲気を出すも、下げ渋って入るような動きとはなりましたが、「とうば」のような上髭ありの小陰線となりました。
金曜月曜で「はらみ線」となり下げ示唆するも、翌日火曜日には、終値ベースでは上に窓空けして寄り付き高値更新しましたが、寄り付き天井となり、その後、押す流れとなるも、引けにかけて下げ渋って下髭形成の陰線となりました。
そして水曜日には、前日終値よりも押して寄り付き、そのまま陰線形成となり下げはするものの、SQ値と5日線は維持し、押し目となるか? と思いましたが、翌木曜日、5日線を跨いでまたまた前日終値を下回って寄り付きました。
5日線に触れることなく陰線形成で陰線新値3本目となり、本格下げが始まるのか?翌日見極め的な動きとなり、さらにSQ値を下回ることとなりました。
ここで下げ渋れないと、じりじり押されるかもしれない展開で、翌金曜日に前日終値よりは上で寄り付くも、結果的に陰線形成で陰線新値4本目形成となり、酒田の考えでは一旦調整に入る可能性が高いと取れる形となりました。
ただ、下髭を作ったことで、酒田的にはないのですが、別の角度ではボリンジャーの+1σをサポートに下げ渋ったようには見えるので、押し目(ギリギリ)なのかと思わせる形で週末入りとなり、週明け以降に調整入りかの判断となる形で週末を迎えました。
NYダウは、上昇となり上場来高値更新となっています。非常に強い米国の中、CME・日経先物を見ると反発しており、権利利落ち分の60円から70円を含んでみると、週明けの日経は小幅反発で始まることが想定されます。
ちょうど下回ったSQ値近辺か、乖離している5日線に近づいて始まる公算です。
この押している(もしくは調整入り)の雰囲気を継続するか? 週明け早々の雰囲気で見えてくると考えますが、週明けは、海外勢の売買が細ることは想定されるので、なかなか大きな動きが出づらいと考えられます。
しかし、出来高が細る時だからこそ、仕掛け的な動きがある可能性もあるので、油断は出来ないと考えます。
そして売買代金は一週間を通して2兆円前後を維持し、週末は2兆4千億近辺まであったことで、今年はヘッジファンドのファンドマネーシャーたちのクリスマス休暇は長期では取れなかったと考えられそうです。
となると週明けも動きが出る可能性は過分にあるので気を引き締めたいと思います。
目次
現状分析
5日線
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先週は上向きで始まるも週後半に下向きと変えました。
位置としては、前週からの流れで上に乖離していたところからまたぐ形で木曜日に下回り、一週間を通して触れることなく終え、週末は下に乖離したままという状況となりました。
25日線
変わらず上向きを維持しており、前週に緩んだ角度は、先週また強くなっています。
位置も上に乖離を維持したまま一週間を終えるも、先週の押しで乖離は縮小しました。
75日線
変わらず上向きで上に乖離したままの一週間となっています。
トレンドライン
目先、12月12日から13日に空けた窓の入り口がこの週末に機能して窓埋め窓への侵入を拒否したような動きとなっています。
そして更に下は窓の出口で、上抜け前の上値抵抗線(2万3600円近辺)が抵抗線となると考えます。日経先物のチャートでは、現状この三角保ち合いの上値抵抗線で下げ渋っており、リターンムーヴを形成しているように見受けるチャートとなっています。
さらに下は、2万3000円近辺、2万2700円近辺、2万2200円近辺と細かく気になる抵抗線があります。
切上がりのラインとしては、25日線と同位置で11月21日と12月4日の安値を結んだラインが下値支持線となりそうで、さらには8月と10月の安値を結んだラインとなります。
上に関しては、目先直近高値の2万4090円近辺でその上が昨年の高値の2万4448円となります。
現状のまま押すこととなれば、月足では綺麗な「三尊天井」となりますが、どうなるでしょうか?
テクニカル指標
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一目均衡表
現状も上方シグナルをキープしています。
この後、上げるとなると遅行線と日々線が4営業日後に天底一致となることになります。
ボリンジャーバンド
バンドの拡大は終焉か?一服か? しており-2・1σは向きを上としています。
-3σは微妙で横向きかなと見受けます。そんな中、株価の位置は+1σをサポートに止まったので、ボリンジャー的には押し目の買い場とする形状となっています。
スローストキャスト
デットクロスした後、強い角度で2本のラインが下りています。
まだ断定は出来る位置までは下げていないものの、ガンガン切り上げていくという形状には無いと考えます。
この後、どこまであがるのか?下りた後のゴールデンクロス後の動きにも注目です。
総合判断
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前週の上抜けからさらなる上値追いという事を想定していましたが、先週は失速となりました。
この失速がリターンムーヴ的なものなのか? 調整入りなのか? 週明け見極めとなりますが、現状では、決めつけは出来ずに様子見をするしかないと考えます。
そして週明けの一週間で、今年も締めくくりになってきます。
年末をどのような建玉で迎えるのかを踏まえての売買が求められますので、慎重な建玉の操作をしていきましょう。
私は、買い玉の利確を徐々に進めています。
平成元年と令和元年が一緒になったとしたら、年始から押すという事となるのでとゲン担ぎ的なことも踏まえて出ている利益をキープに入る(全部ではないです)動きで、平和な年越しを目指す算段です。
皆様も悔いなく2019年を締めくくっていきましょう。(執筆者:城 晶子)