お正月に次のようにおもちを用意した方は多いのではないでしょうか。
・ どのくらい必要かメドがつかず多めに買う
・ 年末の雰囲気にのまれて多く買ってしまう
その結果、余らせてしまうというのはよくあることです。
おもちの価格をスーパーで見てみると単価15~20円のもが主流のようです。
餅屋や和菓子屋で買うと単価は50~60円程です。
個包装になっているもの、そうでないものも冷凍保存すれば日持ちはします。
しかし常温や冷蔵保存しているものはカビがはえやすくなります。
加熱調理でカビは死滅します。
しかしカビが産生するカビ毒の無毒化はできません。
困ったことにカビ毒の有無は見ためだけでは分からないのです。
昔はカビのところだけ取れば大丈夫などといわれたかもしれません。
ところが実のところ大丈夫ではないのです。
健康のためにもお財布のためにも、おもちはおいしいうちに食べきりましょう。
ここでは食事のシチュエーションに合わせたアレンジを紹介します。

目次
朝食
ポイントは、十分な水分補給です。
人は寝ているあいだにコップ1杯分の汗をかいているといわれています。
これは起きた時に軽い脱水状態になっているということを意味します。
朝食では十分な水分補給ができるスープを紹介します。
おもち中華スープ
(1) 切りもちを1cm角に切る
(2) 鍋にもち、水、カットわかめ、おろしにんにく、中華スープの素を入れ火にかける
(3) もちが柔らかくなったら溶き卵を入れる

体の中から温まる、おなかに優しいひと品です。
昼食
ポイントは、手軽さです。
昼食はあわただしく簡単にすませてしまいますが、午後の活力を養うために栄養バランスのよいものをしっかり食べたいものです。
ワンプレートで栄養もちゃんと摂取できるメニューです。
おもちのお好み焼き風
(1) もちを1cm幅にスライス、キャベツは太めの千切りにする
(2) フライパンにキャベツの半量をひき、その上に豚小間スライス、もち、残りのキャベツ、チーズの順に重ねる
(3) ふたをして蒸し焼きにする もちが柔らかくなり、チーズが溶けたらできあがり

お好みでソース、マヨネーズ、青のりをかけて召し上がってください。
のど越しのよいおもちに野菜を組み合わせることで噛みごたえがでて、満足感があがります。
夕食
ポイントは、メインを張れる華やかさです。
1日の終わりにリラックスして楽しめるのが夕食です。
心がワクワクするようなメニューが食卓にあるといいですね。
おもちのホワイトソース
(1) もちを細かく切る
(2) 牛乳を鍋に入れフツフツしてきたらもちを入れ混ぜながら溶かす
(3) 顆粒コンソメ、塩、コショウで味を調える
※牛乳200ミリリットルにもち1個が目安

ダマが絶対にできないホワイトソースです。
いつもは市販のものでも手作りすると、愛着や達成感を感じて、食事も楽しくなります。
グラタンやドリアにするのがおすすめです。
おやつ、おつまみ
ポイントは、会話をはずませることです。
おやつやお酒の席では食べるものだけではなく、会話も大切なポイントです。
ストーリーのある料理であれば、よい話題提供になります。
ころもち
(1) もちを5mm~1cmの厚さにスライスする
(2) ザルなどに並べ風が通るところにおいて乾燥させる
(3) カチカチに乾いたら電子レンジで加熱して塩をふる

※色粉を混ぜたおもちで作りました
これは日本の多くの場所で作られている保存食です。
ころもち、かきもち、かんもち、しみもちなど、土地によって呼び方はさまざまです。
できあがるまでに時間がかかりますが、できてしまえば1年以上保存可能です。
古来日本では神様にお供えしたおもちには、神様の力が宿ると考えられていました。
お正月におもちを食べるのは神様の力をいただき、1年を健康に過ごせるようにと願う気持ちからきているようです。
来年用のおもちの購入予定量を勘案しつつ、ムダなくおいしく食べて、今年1年を健やかにお過ごしください。(執筆者:小原 水月)