今回は、TOB銘柄を狙った投資手法とはどういったものなのかについて解説していきたいと思います。

目次
TOB(株式公開買い付け)とは
TOBとは、ある企業が対象となる企業と資本提携を結ぶ際や完全子会社化する際に、市場に流通している株式をTOB価格で買い付けすることを意味します。
現在の株価に企業価値から算出したプレミアムを上乗せした株価(TOB価格)で買付が行われるため、
のです。
TOBは絶好の投資チャンス
前述の通り、TOBが発表されるとTOB価格にサヤ寄せする格好で株価は大幅に上昇します。
例えば、
TOB価格が:1,500円
だとすると、
短期的に株価は1,500円まで上昇する
ので、1株当たり500円の利益を期待できるのです。
ここで
です。
TOBが発表されると株価はストップ高まで買われる可能性があるため、その時の株価とTOB価格の差が大きいほど利益を期待できます。
しかし、価格差があまりにも小さい場合には手数料を加味すると割高になってしまう可能性があるので、全てのTOB銘柄に投資したらよいというわけではないのです。
TOBの注意点
TOBの注意点を見ていきましょう。
注意点1:TOB対象株数が一部のみの場合
TOBには、市場に流通している株を全て買い付ける場合だけではなく一部のみを買い付ける場合がります。
この場合、TOB価格に一気にサヤ寄せすることはなく、株価はじりじりと上昇を続けます。
場合によっては下落することもありますので注意が必要です。
注意点2:必ず買えるわけではない
TOBが発表されると買い注文が殺到するため、抽選での買い付けとなります。
当たったとしても最低単位しか買い付けできないため、株価があまりにも安すぎると薄利になる可能性があります。

TOBの当選確率&確度を高めるテクニック
では、当選確率を高めるにはどうすればよいのでしょうか。
テクニック1:寄り付き前に発注する
ストップ高気配の銘柄の当選確率を上げるためには、寄り付き前に発注する必要があります。
比例配分方式が適用されるため、できるだけ早めに発注するようにしましょう。
テクニック2:できるだけ多くの証券会社に口座開設する
TOBの確度を上げるためにはできるだけ多くの証券口座を開設しておくことが重要です。
大手証券会社だけではなく中小証券の口座も開設し、いつでも発注できるようある程度の資金を待機させておきましょう。
価格差が大きい銘柄ほど優先度は高い
TOBは目先の収益を手っ取り早く稼ぐことができるまたとない機会です。
買付の場合は抽選となるため、どれだけ確度を高めることができるのかが成立の鍵となります。
また、株価がある程度高くTOB価格との差が大きな銘柄ほど優先度は高いので、前述のポイントに注意しながら投資タイミングを見極めるようにしましょう。(執筆者:白鳥 翔一)