不動産投資を行う上で、エリア選びは非常に重要な要素です。
特に投資用ワンルームマンションの場合は、購入するエリアによって選ぶべき物件なども変わります。
現在の状況であれば、首都圏、特に東京23区内の物件が賃料も高く取れ、空室リスクも少ないので初心者にはおすすめです。
しかし、物件価格が高く、利回りも低いなど、もう少しリスクを負って収益性の高いエリアで検討したいと考える方もいるのではないかと思います。
今回は、投資用マンションを購入する場合のエリア選びについてお話しいたします。
目次
少子化が進む日本では「都市部」のマンションがおすすめ

先日発表された2019年の出生人数は86万4,000人と、政府の予想より2年も早く90万人割れとなりました。
今後も出生人数は減ることは避けられず、人口減少は予想以上に早く進むことが予想されます。
地方では空き家が増え賃料を上げるのも難しい
それに加えて首都圏への一極集中が進み、地方では人口の減少による空家問題が深刻化しています。
西日本の中心である大阪市でも人口は大きく変わっておらず、東京都23区と比較すると同じワンルームでも賃料が1万円以上安く、空室期間も長くなってきます。
賃料を上げるのも難しく、フルリフォームするなど費用をかけないとまず上がりません。
今後投資用マンションの購入を検討されている方につきましては、こういった状況も踏まえ、いくら利回りが高くても地方の物件を購入するというのはおすすめできません。
都心であればリスクをおさえて投資ができる
今後投資用マンションを購入するのであれば、
・ 横浜市
・ 川崎市
・ 大阪市
・ 名古屋市
・ 福岡市
・ 神戸市
・ 京都市
といった大型都市の中心エリアの物件をおすすめします。
特に、開発が進み、人口が増加しているエリアであれば、賃料の上昇も期待でき、空室期間も短いのでリスクが非常に少ないです。
私も東京都23区内、中でも山手線沿線のワンルームマンションを取扱いしてきましたが、空室になった際に前の賃料から3,000円~5,000円ほどアップして募集してもすぐに決まります。
そう考えると購入当初は多少利回りが低くても、今後も賃料上昇が見込めるエリアであれば退去時に賃料アップすることで利回りを上げることも可能です。
都市部の物件を購入しておけば、家賃が上がる = 物件価格も上昇しますし、人気も高いので流動性もあり、非常にリスクの低い投資になります。
不動産投資は長期的な投資なので、一時的な利回りを考えるよりもトータルでどう稼ぐかを考えることが重要です。
リスクを取って地方で検討する

都市部の物件は高いので、自己資金が少ない場合はなかなか購入できません。
そういった場合には、自己資金や融資してくれる範囲内で物件を探すしかありません。
では、地方でワンルームマンション投資をする場合は、どういった点に注意すれば良いかについてお話したいと思います。
主要駅近くか駐車場ありの物件を選ぶ
まず、物件ですが、ワンルームの場合は立地が重要ですので、まずは、そのエリアの主要駅徒歩5分~遠くても10分圏内に絞る必要があります。
ただし、地方の場合は車社会で車がないと移動できないという方も多いので、駅から離れていても駐車場があれば検討する余地はあると思います。
十分な広さがあるなど「高い賃料が取れる」部屋を選ぶ
地方でワンルーム投資をするデメリットは、家賃が安く、管理費・修繕積立金の比率が高くなってしまう点です。
都市部のワンルームの家賃が6万に対して、地方のワンルームの家賃は2万~3万ですが、管理費・修繕積立金は同じように1万~1万5,000円ほど掛かります。
そのため、手取り収入が少なくなってしまうので、空室期間が続くとすぐに赤字になってしまいます。
私が地方のワンルームをおすすめしない最大の理由はこの点にあります。
そのため、地方のワンルーム投資で成功するためには、とにかく安く仕入れて、いかに高い賃料で入居してもらえるかが重要です。
物件選びの際も、アップグレードが可能な25平米以上ある広めの部屋を購入するなど工夫が必要です。
おすすめはやはり都心、地方なら工夫が必要
投資用ワンルームマンションを購入するなら、やはり東京都23区内、特に山手線沿線がおすすめです。
しかし、このエリアは特に物件価格が高いので、品川、渋谷、新宿まで通勤30分以内くらいまでなら十分検討しても良いと思います。
他にも横浜市、川崎市、その他のエリアであれば、大阪市、名古屋市、福岡市、神戸市、京都市といった主要都市もおすすめです。
高い利回りを得たいということで地方ワンルームを検討する場合は、立地や駐車場の有無など少しでも高い賃料が取れる条件の物件を選ぶことが重要です。
戸建て投資も検討に値する

私としては、地方でワンルームをやるなら、安い戸建を購入して戸建て投資をします。
DIYや最低限住めるリフォームで費用を抑えて賃貸する方が、もっと高い収益を上げることができます。
投資額は200万~300万円で利回り15%~20%も狙えます。
少子高齢化が進む日本では、投資用ワンルームマンションは都心部で購入するべきであり、無理に地方で購入して始める必要はないと思います。(執筆者:山口 智也)