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「生命保険」は掛け捨てのクジ 同じ保障なら、安い保険が1番いい

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「生命保険」は掛け捨てのクジ 同じ保障なら、安い保険が1番いい

生命保険には、2つの保障しかありません

よく、「保険は難しい」と言われます。

けれど、難しいのは保険用語や保険会社各社が山のように複雑な保険商品を出しているからであって、生命保険そのものの仕組みというのは、いたってシンプルなものです。

なぜなら、生命保険には、2つの保障しかないからです。

それは、

死んだら保険金が出る「死亡保障」と、

病気で入院(通院)したら給付金が「入院(通院)保障」


です。

難しく考えないで

この2つの保障は、どちらも1年ごとの掛け捨てのクジのようなものです。

みんなから集めた「死亡保障」や「入院(通院)保障」の代金は、その年に亡くなったり病気で入院した人に当てられ、そうでなかった人はお金を払いっぱなしです。

ただ、クジと1番違うのは、

同じ年齢、同じ性別の人のグループになっている

当たっても死亡したり入院したりするのでうれしくない

というところです。

こう書くと、「でも、私の保険は掛け捨てではない」と言う方がおられます。

それは、生命保険の2つの保障である「死亡保障」や「入院(通院)保障」に、「貯蓄部分」をつけているだけです。

この「貯蓄部分」は、保険に加入した時に約束された利回りで、最後まで運用されていきます

ですから、30年以上前に運用利回り(予定利率)5.5%で入った人は、超低金利の今でも5.5%で運用されて増えています。

けれど、これから入る人は0.3%前後のものが多い。

仮に、高金利になって0.3%のままですから、損をします

ですから、これから保険に入るなら「保険は掛け捨て」が大原則です。

生命保険は、公的保障を差し引いて考える

保険には、「死亡保障」と「入院(通院)保障」の2つ保障しかないので、保険に加入する時に考えることは、

「死んだ時に、いくらくらい残しておけばいいかな」

「入院したら、1日いくらくらいもらえればいいか」

という2つです。

この2つは、自分自身にしかわからないし、この2つがわかれば、それで生命保険をオーダーできます

その前に知っておきたい「公的保障」

死んだ時には「遺族年金」が出るし、サラリーマンなら「遺族厚生年金」も出ます

病気になって入院しても

健康保険の「高額療養費制度」で入院費用はかなり安くなります

サラリーマンなら会社を休んでいる間は給料の3分の2が傷病手当金で最長1年半、支給されます

ですから、そのぶんを差し引けは、そんなに大きな保険に入る必要はないはずです。

公的保障なども 確認しましょう

公的保障分を考慮すれば、多くの人は、「子供が社会人になるまで子供1人につき1,000万円で2人だから2,000万円、病気で入院しても、公的保障があるから1日5,000円程度でいいかな」というようなことになるのではないでしょうか。

それがわかったら、「死んだ時には△歳まで〇〇万円」、「病気になったら1日〇円」ということで、保険会社各社に見積もりを出せばいい。

保険会社は、現在42社もあり、見積もりはほとんど無料です。

そして、見積もりを出してもらった会社の中で、1番保険料が安い会社の保険に加入すればいいのです。

同じ保障なら、安い保険が1番いい

生命保険は、保険料が安いものが1番いいのです。

なぜなら、「死亡保障」や「入院(通院)保障」の料金は、日本人全体の統計から算出されているので、同じ保障なら料金は同じなのです。

では、なぜ同じ保障でも保険料は会社によって違うのかといえば、保険会社が独自にそこに上乗せしている経費が違うからです。

生命保険は、アフターフォローがない商品です。

死んだら自分で死亡証明書を取り寄せ、入院したら自分で入院証明書を取りよせて出さなくてはお金は払ってもらえません。

だとしたら、同じ死んだ時に1,000万円の保険金がおりる保険なら、保険料が月5,000円のところに入るよりも2,500円のところに入った方がいいに決まっています。

ここまで、難しい保険用語を使わずに生命保険の説明をしてきましたが、これだけ知っていれば、営業マンに相談しなくても、自分にぴったりの保険に安く入れるでしょう。(執筆者:荻原 博子)

《荻原 博子》
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荻原 博子

執筆者:経済ジャーナリスト 荻原 博子 荻原 博子

経済ジャーナリスト 1954年生まれ。経済事務所勤務後、1982年からフリーの経済ジャーナリストとして、新聞・経済誌などに連載。女性では珍しく骨太な記事を書くことで話題となり、1988年、女性誌hanako(マガジンハウス)の創刊と同時に同誌で女性向けの経済・マネー記事を連載。難しい経済やお金の仕組みを、生活に根ざしてわかりやすく解説し、以降、経済だけでなくマネー分野の記事も数多く手がけ、ビジネスマンから主婦に至るまで幅広い層に支持されている。バブル崩壊直後からデフレの長期化を予想し、現金に徹した資産防衛、家計運営を提唱し続けている。新聞、雑誌等の連載やテレビのコメンテーターとしても活躍中。「私たちはなぜ貧しくなってしまったのか」(文藝春秋)「一生お金に困らないお金ベスト100」(ダイヤモンド社)など著書多数。 寄稿者にメッセージを送る

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