中国のIT企業の中には株価が10倍以上になった香港上場のテンセント (700.HK)、ナスダック上場のバイドゥ (BAIDU)など夢のある銘柄がたくさんありました。
次の時代のテンセントを探し求めている投資家も多いのではないでしょうか。
中国のIT銘柄で日本人でも投資できる注目銘柄が「美団点評」です。
多くの中国IT企業は米国市場に上場しているADR(米国預託証券)です。
しかし、「美団点評」はテンセントと同様に香港市場で上場されています。
近年、外国株は米国株が注目を集めていますが、中国市場にもまだまだ投資対象として魅力的な銘柄も少なくありません。
本記事では「美団点評」を紹介します。
目次
「美団点評」は中国の「ぐるなび」のようなIT企業
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「美団点評」は日本の「ぐるなび」のような情報口コミサイトとして知られています。
しかし、実態は食事だけにとどまらずファッションや生活関係全般など幅広い情報をカバーしている企業です。
中国は、口コミ情報を信じてモノを購入したり、サービスを選んだりすることが多い国なのです。
そのため「美団点評」のような大規模な口コミサイトには中国全土の消費者が集まります。
「美団点評」はフード・デリバリー、宿泊予約などさまざまな分野にサービス拡大
「美団点評」はもともとはグルーポンのような共同購入型のクーポンサイトのビジネスを展開していました。
そこを経て、口コミ情報の積極発信から事業を展開し、現在ではフード・デリバリーや宿泊、レストランの予約、生鮮食品、薬品の配達にまでサービスを広げています。
「美団点評」のアプリで中国のあらゆる情報、サービスがそろいます。
中国のIT企業の強みは、
・巨大な中国国内の市場
です。
多くの中国国内ユーザーを獲得した「美団点評」は今後も業績を伸ばせる余地を残しています。
「美団点評」の株価・売上は右肩上がり。2019年は黒字化に成功
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「美団点評」の株価は2019年から1年で約45HKDから約110HKDと2倍以上も上昇しました。
売上こそ右肩上がりだったものの、新規事業への投資のために赤字も大きい企業でした。
しかし、2019年末の決算では黒字転換に成功しています。
米国のライドシェアサービスのUberなど、新しいIT企業は事業拡大のために赤字が大きいことも珍しくありません。
しかし「美団点評」は急成長しているにも拘らず黒字なのです。
テンセントやアリババなどの大きな中国株式投資の波に過去に乗れないでいた投資家は、投資対象として検討してみる価値のある銘柄ではないでしょうか。
「美団点評」は今後も伸びる可能性大
「美団点評」は中国のこれから伸びていくであろうIT企業です。
豊富な口コミレビューやフードデリバリーサービス、宿泊・レストラン予約、生鮮食品の配達なども「美団点評」のアプリを通して可能です。
2019年末には黒字化し株価も右肩上がりで伸びています。
中国の注目IT銘柄ですので、興味のある方を動向を追ってみてはいかがでしょうか。(執筆者:田守 正彦)