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ロボアドで資産運用 使用時の注意点と、上手な付き合い方

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ロボアドで資産運用 使用時の注意点と、上手な付き合い方

最近、投資信託に類似する金融商品として、ロボアドバイザー(以下、ロボアドと記載)による金融サービスが人気を集めています。

ロボアドは人工知能を利用し自分のリスク許容度等を答えることで、資産運用の助言を行うサービスのことを指します。

人間には見えにくい視点を生かし、自動的に資産運用を行うことのできる点は便利ですが、同時に注意点も多い投資手法だと私は考えています。

そこで今回は、ロボアドの利用する場合の注意点などについて記載してみようと思います。

ロボアドバイザーで資産運用

ロボアドの特徴

ロボアドによる投資では、投資家がロボアドの質問(年齢、金融資産、リスク許容度等)に回答すると、各投資家に最適な資産運用方針(ポートフォリオ)が提案されます

投資家はこの提案を了承すれば、口座入金後すぐに投資を開始できます。

ロボアドを利用するメリット

ロボアドを利用するメリットは主に以下の3点です。

・ 運用を自動化できること

・ 投資の知識がなくても始められること

・ 人間の感情に左右されずに運用できること

ある意味で投資の初心者向けにも利用可能な金融商品です。

また、人間の感情に左右されないということは、今後リーマンショックのように世界的な不況の時期になった際に、損失を限定した運用を行うことが可能かもしれません。

ロボアドを利用するデメリット

上記のようなメリットもあるものの、私はむしろロボアドはデメリットが大きい金融商品であると考えています。

その理由は主に2つあります。

理由1:コストがかかる

インデックスファンドなどの低コスト型投資信託による資産運用以上の運用益を得られるか疑問の余地があります。

なぜならば、ロボアドは手数料が安いとはいえないからです。

ロボアドで投資を行う場合、各社のサービスによりますが、毎年1%前後の手数料がかかります

一方で、インデックスファンドなどを利用した低コスト投資信託であれば、その半分以下の手数料で資産運用を行うことが可能です。

さらに、ロボアドではインデックスファンド等を利用した低コスト投資信託で利用可能なNISAやiDeCoのような非課税制度を利用できません

理由2:お金について自分で考えない

自ら投資について学ぶ必要がなくなり、お金のリテラシーが身につかないおそれがあるからです。

AIで投資を自動化してしまうことは、投資について自分で考える必要がなくなることでもあります。

だからこそ、初心者でも購入できます。

しかしAIに投資をまかせるということは、お金の問題について自分で判断する機会を逸失してしまうことでもあります。

仮にロボアドで資産を築くことができたとしても、使う場面においてお金に関するリテラシーが身についていなければ、有意義に使うことができないかもしれません。

ロボアドとの付き合い方

ロボアドに頼り過ぎない

ロボアドには、人間が見落としがちな視点も生かしながら投資を行っていけるメリットがあることも事実です。

どうしても利用したいと考える場合は、

資産運用のサブの運用方法の1つ

としてロボアドを利用する方法が考えられます。

投資には、コア・サテライト戦略という考え方があります。

コア・サテライト戦略とは、ポートフォリオを構築する際に有効な考え方です。

資産全体を、中長期的に見て安定的な成長を目指すコア(=核)となる部分と、リスクを取りつつリターンを追及していくサテライト(=衛星)部分とに分ける運用手法です。

引用元:投資信託協会

もともと年金運用などの運用のプロが行っている手法で、例えば、コア部分でインデックスファンド等の低コスト商品で安定的な運用を行い、サテライト部分で新興国ファンドなど高い収益を目指すファンドに投資し、リターンの上積みを狙うなどというように利用されます。

このコアの部分にロボアドを組み込んで投資を行う方法はありだと思います

資産運用のメインは低コスト運用になりますし、その資産の管理は自分自身で行うので、お金のリテラシーを身につける機会が少なくなる弊害も抑えることが可能です。

デメリットも理解しましょう

ロボアドによる投資には、メリットが強調される場面が多いように感じますが、デメリットも合わせて理解することが大切です。

その上でロボアドを利用するのであれば、ご自身の資産運用に効果的に生かしていくことができるでしょう。(執筆者:佐藤 彰)

《佐藤 彰》
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佐藤 彰

佐藤 彰

全国に営業店を構える対面型証券会社とIT系の証券会社に勤務し、2019年4月に独立しました。金融機関在籍時は、主にコンプライアンス部門に所属し、若手社員教育、コンプライアンス研修、投資信託販売のチェックを主に担当していました。金融機関外での金融教育の必要性を実感し、現在は主に投資信託による資産形成を支援するファイナンシャルプランナーとして活動しています。コーチ資格も保有しており、投資と心理にも着目した情報発信をしています。 <保有資格>AFP、米国CTI認定プロフェッショナルコーチCPCC 寄稿者にメッセージを送る

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