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しっかり節約したはずなのに陥る「引っ越しの落とし穴」
春は引っ越しの季節です。
引っ越しは、大きな出費を伴うだけでなく、業者の選び方や引っ越し時期の選び方で大きく金額が変わる傾向があります。
引っ越し費用を節約するコツは、安い時期を選び、できるだけ荷物の量を減らすこと、そして数社から見積もりをとることです。
この3つの節約術は今や常識といえます。
今回は王道の節約術ではなく、「しっかり節約した」と思っていても起こりやすい「引っ越しの落とし穴」にともなう無駄な出費と、それを防ぐためのワンポイントについてお話しましょう。
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1. ベッドの部品紛失で痛い出費
引っ越し経験3回の筆者の実体験をもとに紹介します。
筆者は、大学を卒業してまもなく初めての引っ越しをしました。
ダンボールに詰められるものはしっかりと詰めましたが、ベッドは引っ越し当日まで使用するため、運び出すギリギリでネジを外しました。
ベッドには、マットレスとフレーム以外にも
がいくつもありました。
引っ越し業者は「そのまま運びますよ」と言って、大きな部品も小さな部品もそのままの状態で運び出してくれました。
ところが、引っ越しを終えて新しい家でベッドを組み立ててみると、大きな部品1つと小さな部品1つが見当たりません。
おそらく、引っ越し途中に落ちたか、トラックの荷台に残されたままだったのでしょう。
とくに大きな部品はベッドの部品というよりも、トラックの部品の一部に似ていたため降ろされなかったのかもしれません。
結局、紛失した部品は別途購入することになり、思わぬ出費になりました。
引っ越し準備は大変です。しかし、
2. 金魚は「お断り」もしくは「別料金」が多い
筆者の2回目の引っ越しは金魚も一緒でした。
比較的近い距離の引っ越しだったこともあり、前よりは効率的に荷造りをすることができました。
小さな部品やガラクタにみえるものはしっかりと大きな家具に貼りつけました。
引っ越し当日、すべての荷物を運び出し、最後に
と伝えたころ思わぬ返事が返ってきたのです。
と言われました。
たしかに引っ越し業者は荷物を運ぶことはしても、引っ越しをする人を運ぶことはしません。
つい「目的地が同じなのだから助手席に乗せてよ」と思いますが、引っ越しをする人は電車や自家用車で引っ越し先に向かいます。
しかし筆者は「金魚は荷物として扱われるもの」だと思っていました。
犬や猫と違い、金魚は運転の邪魔をしないから「水槽に入った状態」で助手席に置いてもらえばいいと考えていたのです。
ところが、金魚のような小さな生き物、運転の邪魔にならない生き物であっても「生体は命の保障ができないため運べない」ということでした。
金魚の水槽を抱えて電車に乗ることは難しいため、急きょタクシーを呼んで金魚と共に新しい家に移動しました。
公共交通機関ならば数百円の出費で済んでいたにもかかわらず、想定外のタクシー代を支払うことになったのです。
引っ越し業者によっては、別料金で金魚が入った水槽の運搬をすることもあります。
しかし、運搬料は水槽の大きさによって決まり、数万円から10万円以上が相場です。
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3. お得に買えたはずの冷蔵庫や洗濯機が入らない
3回目の引っ越しは結婚でした。
家具の移動はほとんどなく、家電量販店で購入したものを搬入することがメインでした。
結婚式費用や家具の購入で相当のお金を使っていたため、家電はできるだけセール品を選びました。
とくに冷蔵庫や洗濯機などの白物家電は、購入するタイミングが節約のポイントです。
しっかりと新製品が出る直前の安い時期を選び、お買い得品を選びました。
しかし実際に搬入してみると大きな問題がおこったのです。
冷蔵庫の扉の向き
新居のマンションは多少間取りに問題がありました。
冷蔵庫を置くスペースの奥行きがとてもせまく、冷蔵庫の扉が一般的な右開きではなく、左開きでなければならない間取りでした。
しかし、冷蔵庫を買いに行ったときには冷蔵庫を置くスペースの横幅しか頭に入っておらず、とにかく安くてお買い得な冷蔵庫を探していました。
設置してみると、冷蔵庫が前に飛び出し、扉は逆になっているためとても開けにくいです。
使いにくい冷蔵庫ですが、結婚で「返品」は縁起が悪いということになり、そのまま使い続け10年以上になります。
洗濯機と防水パンの大きさ・蛇口の高さ
洗濯機も冷蔵庫と同様に、お買い得品を探していると安物買いの銭失いになりやすい商品です。
洗濯機は、置くスペースではなく防水パンの大きさで設置できる洗濯機の大きさが決まります。
さらに筆者の家のように洗濯機の背面の上部に蛇口がついている場合は、高さの制限もでてきます。
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費用をかけるべきところにはしっかりかける
引っ越しは、引っ越し費用の他にも新しい家電や家具の購入にたくさんのお金がかかります。
節約したい気持ちもわかりますが、引っ越しは意外と長く強く思い出に残ります。
引っ越しをいい思い出にするコツは、締めるところは締めて、使うところにはしっかりと使うことかもしれません。
3回の引っ越しを経験しても、それぞれに小さなミスがあり、そのミスのために大きな出費が発生しました。
事前に予測するのは難しいことですが、大きな出費にはならないよう心掛け、また念入りに節約しながら準備をしても思わぬ落とし穴があるのが「引っ越し」だと心にとめておいてください。(執筆者:式部 順子)
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