日本全国でタワーマンションが増加しています。
確かに不動産会社としては、建築可能区域であれば、多数の住戸を分譲できるタワーマンションを建設した方が収益が上がります。
一方で、タワーマンションは今までのマンションと違い、さまざまな職業や収入の方が入居されるため、ドラマの影響などもあり、不合理なヒエラルキー意識を持っている方も一部にはいるようです。
今回は、私が実際に住宅ローン相談で面談した際のご意見などをもとに、タワーマンションが向いている人、向いていない人をアドバイスさせていただきます。
目次
【向いている人】自分の考えをしっかり持っている人
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タワーマンションが向いている人も向いていない人も、同じような年収のサラリーマン4人家族、購入物件価格も同程度で中層階を購入していました。
Aのご家庭は、自分たちの資産をどう振り向けるべきか、合意形成ができていたように感じました。
そう考えると、タワーマンションのどこを買うかは、自分たちの資産配分の考え方次第ではないか。
老後にも余裕があるのであれば高層階を買えば良いし、逆に老後の資産配分をもっと手厚くするのであれば低層階でも良い」
このように考えているのであまり階数の事は気にしていませんでした。
そのご家族は転勤による住み替えでしたが、タワーマンションでの生活は非常に快適だったとのことです。
【向いていない人】他人の視線ばかりが気になる人
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Bのご家族は、同じタワーマンションの上層階に買い替えるかどうかのご相談でした。
ご本人様がおっしゃるには、
とのことでした。
どうもBのご家庭は、老後資産をどうするかということよりも、ヒエラルキーに囚われてしまっている感じがしました。
同じタワーマンションの中層階であっても、他人の視線ばかりが気になる人は現在の生活に満足されていないようです。
ご家族でお金の使い方を議論しておくことが大切
一昔前まで、マンションは「同程度の年収の人が集まる住戸」だったため、上記のような問題は起こりませんでした。
しかしタワーマンションにおいては、不合理なヒエラルキーが住民を支配し、その支配に息苦しさを感じている人もいるようです。
私はBのご家族には、むしろ普通のマンションが向いているのではないかと思い、そちらをご提案させていただきました。
理由は資金的に無理があったのと、今度は上層階の人たちを意識してしまうのではないかと考えたからです。
タワーマンションにある不合理なヒエラルキーに支配されないためにも、ご家庭で老後資産も含めたお金の使い方を議論していただくことをおすすめします。
※プライバシーの関係上、内容に関しては一部アレンジしてご紹介しています。ご了承ください。(執筆者:1級FP技能士、宅地建物取引士 沼田 順)