便利家電は日々の家事による負担を軽減させてくれます。
現代の家電3種の神器といえば
「全自動洗濯乾燥機」
「食器洗い機」
です。
新たに登場した家電三銃士は、本当に家事の負担を軽減させてくれるのでしょうか。
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目次
現代の家電3種の神器は本当に便利か
現代の家電3種の神器は「家事の全自動化」ができると言われています。
持っていると生活が変わるとまでSNSなどで評判となっています。
しかしなかなか高価なものばかりのため、本当に便利なのか、家事の時短に一役買ってくれるのか…。
はっきりとわからないことには手を出すこともできません。
端的に答えると「便利」ではあります。
そう、あくまでも「便利ではある」程度だということを踏まえておいてください。
メリット
3種の神器のメリットは「時短」です。
ロボット掃除機はさまざまな機能があり、安価なものでも放っておけば部屋の掃除をしてくれる。
全自動洗濯乾燥機は、スイッチひとつで干すために取り出す手間、干す手間などのすべてが簡略化されます。
乾燥させた衣類は、半乾きになることもなくふわふわです。
食器洗い機は、手荒れの季節や台所仕事が熱くてツライ季節、どのようなシーズンでも食器と洗剤を入れ、スイッチをオンにするだけです。
1度にたくさんの食器が洗えて乾燥までしてくれます。
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デメリット
現・家電3種の神器は本当に家事の負担を軽減し、時短へとつながるのか。
そのことを知るためにはデメリットがポイントです。
気になるデメリットは、導入コストや導入するための場所を確保するなど、購入する前から考えなければならないことです。
安価なものも販売されてはいますが、どれも10万前後の費用がかかります。
次に注意したいデメリットは、使用する前に手間がかかるという点です。
食器洗い機にしても全自動洗濯乾燥機にしても、対応していないアイテムが多く存在します。
熱で溶けたりゆがんだりしてしまう可能性のあるプラスチック製の食品保存容器などは、対応不可となっているものも多いでしょう。
調理器具や汚れの強い食器などは、食器洗い機に入れる前に「予洗い」をしなくてはいけません。
おしゃれ着や金具のついているものなど、衣類にも対応不可のものが多くあります。
乾燥機にかけることで、衣類の傷みや縮みも起こります。
もしかするとタオル類ぐらいしか乾燥機にかけられないかもしれません。
ロボット掃除機にいたっては、床にものがあるとその部分を掃除してくれません。
先に床においている荷物を片づける作業から始まります。
電気代も気になるところではないでしょうか。
全自動洗濯乾燥機は節電対策がされていても、それなりに電気代がかさみます。
これらのデメリットを踏まえた上で、本当に家電3種の神器が家事を軽減させてくれるのか、家事の時短を実現してくれるのかを検討する必要があるでしょう。
導入コストをさげる方法
デメリットの項目で、安価なものもあるけれど、10万前後の価格帯が相場となっていることをお話しました。
それでも家事の全自動化を目指したいなら、この導入コストを少しでも抑える方法を考えてみましょう。
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1. スペックを見極める
最近の家電は、ユーザーに対してハイスペックすぎるものが圧倒的です。
目移りするような便利な機能の数々は魅力的ですが、本当に必要でしょうか。
家電を選ぶ際は、「機能の多さ」があることではなく、ご自身の性格やライフスタイルに合った機能があるかどうかを優先して探しましょう。
ムダな機能を省いてシンプルなものを選ぶことで、価格を抑えることにつながります。
2. 有名メーカーだけがすべてではない
大手メーカー・有名なメーカーであることは判断基準の1つにはなります。
ですが昨今は、生活用品の企画、製造、販売会社である「アイリスーオーヤマ」や、総合電動工具メーカーでありながら、充電式クリーナーで大人気となった「マキタ」など、家電を売りにしていないメーカーにも素晴らしい商品が安価で発売されているものが数多くあります。
ブランドにこだわらず、価格や性能のシンプルさなどを考慮することで選択肢も広がり、導入コスパを抑えることもできるでしょう。
家電3種の神器が節約につながるかどうかを検証
3種の神器を使用するとどれぐらい節約ができるのかについても検証しておきましょう。
食洗機の場合
パナソニックのレギュラータイプ食洗機「NP-TZ200」を使ったシミュレーションでは、4~5人家族が1日2回の使用を1年間継続したところ約約1万8,700円の節約が可能だと公式発表されています。
手洗いの場合、洗剤・ガス代・水道代の1日あたりのトータルが約52.6円、これが食洗機になると1日あたり26.8円と半額近くまで押さえられます。
全自動洗濯乾燥機の場合
全自動洗濯機の時短的要素は強いものの、節約効果はあまり期待できません。
なぜなら乾燥機の使用に際し発生する電気代が大幅にアップしてしまうからです。
通常の洗濯機使用より2倍~ひどい場合は20倍近い電力消費になることもあるようです。
できるだけ節約をと考える場合は、総合的な消費電力と、洗濯・乾燥、それぞれの消費電力もチェックするようにしておきましょう。
どちらにせよ時間の節約以上のものは得られませんのでその点は要注意です。
ロボット掃除機
ロボット掃除機も全自動洗濯乾燥機と同様に、時短につながる要素が大きいだけで、節約的な効果は期待できますが、電気代などの節約効果はあまり期待できないでしょう。
ただし海外メーカーの消費電力が大きい掃除機での掃除と比較すると節約効果は期待できるでしょう。
時短家電は節約できないのか
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金銭的に節約効果があまり期待できない便利家電ですが、使用してみると見えてくるのは、時間を節約できることがわかります。
便利家電のおかげで、これまで家事に費やしていた時間が自分のものになります。
その時間を仕事にあてたり、休息をとったり、家族との時間に当てるなど、使い方は千差万別です。
便利家電を使って時間を買うというぜいたくな節約効果が期待できます。
ロボット掃除機の販売で有名なアイロボットジャパンが、2018年に20~40歳の既婚女性を対象におこなった調査によると、主婦の家事労働に対する時給は1,639円となりました。
10万円の便利家電を買うと61時間の使用でもとが取れるという考え方もできます。
1日1時間を2回で30.5日、かなり早い段階でもとが取れそうです。
便利さとコスト、よく吟味して購入を考えよう
家事の全自動化は、毎日慌ただしくすごしている主婦の方には魅力的なワードです。
しかし本当に便利なのか、本当に必要なのか。
入ってくる情報に惑わされず、しっかりと吟味した上で購入するかどうかを検討してください。(執筆者:櫻宮 陽)