今回は、株式分割銘柄に投資するメリット、その注意点について解説していきたいと思います。
目次
株式分割とは
株式分割とは、1株を2株などに分割することで1株当たりの株価を引き下げ、多くの投資家に投資してもらうようにするための手法です。
これにより、市場で売買される株数が増えるため、市場の流動性を向上させることができ、結果的に株価の上昇に繋がる可能性があるのです。
また、新興市場の銘柄がこれを行う場合、市場変更も視野に入れている可能性があるため、投資家の注目を集めるのです。
株式分割銘柄に投資する際の注意点

ここからは、株式分割銘柄に投資する際の注意点について解説します。
注意点1:時価総額に注目
株式分割したからといって、期待した運用成果を限られた期間で必ず得られるわけではありません。
重要となるのが、各銘柄の時価総額の大小です。
あまりにも
可能性があります。
また、浮動株の割合も重要です。
浮動株か少ないことで有名なキーエンスは、10月31日に「1株 → 2株」の株式分割を発表しており、株価は株式分割発表前の3万4,410円から11月5日に3万8,735円にまで上昇しました。
ようにしましょう。
注意点2:分割実施日の下落に注意
株式分割を好材料視し、多くの投資家はその実施日に向けて売買を繰り返します。
しかし、
ようにしましょう。
また、分割発表後に「窓」を開けて急上昇した銘柄にも注意が必要です。
前述のキーエンスの場合には、分割発表後窓を上げて急上昇したため、実施日に向けて株価は下落しています。
売却のタイミングは、テクニカル分析を駆使して総合的に判断するように心掛けましょう。
注意点3:好業績銘柄かどうか見極める
株式分割には市場の流動性が増すというメリットはありますが、市場に出回る株数が増えることで値動きが鈍化するケースがあります。
業績がしっかりしているかどうか
を慎重に見極め、適格銘柄に投資できるように心掛けましょう。

当該銘柄の時価総額・浮動株割合・業績で見極める
株式分割は市場の流動性の向上という点において非常に有効な手段であり、特に市場の関心の高い銘柄には資金が流入しやすい傾向があります。
しかし、分割を発表したからといってすべての銘柄に期待した運用成果を望めるわけではないため、その銘柄の時価総額、浮動株の割合、好業績であるかどうかを慎重に見極め、実施日までのどの段階で売却したらよいのかテクニカル分析を駆使し検討するように心掛けましょう。(執筆者:白鳥 翔一)