平均寿命は年々長くなり、現代の日本は超高齢化社会と言われています。
それに伴い、社会保障や医療費負担額の増加などを懸念する声も多く、
と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は国民年金の受給額をアップさせる方法やお得になる裏ワザを紹介します。
「安定した老後を送りたいけれど、株式や投資のようなリスクは取りたくない」そのような人は必見です。
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目次
【方法1】任意加入制度で60歳以降も年金を支払う
国民年金は、
です。
そのため、何かやむを得ない事情で保険料を納めていなかったり、加入をしていなかったりする期間がある場合には、受け取れる年金額は減額されてしまうのです。
そのような人に有効なのが、任意加入制度です。
本来、年金を支払うのは60歳までですが、任意加入制度を利用して60歳以降も支払うことによって、年金の受給額を満額まで近づけることができます。
日本年金機構によると、2019年の年金の満額は78万100円でしたが、たとえば1年未納の時期があった場合には約2万円減額されることになってしまいます。
年間で2万円と言えども20年間受給するとなると総額40万円近くとなり、金額にかなりの差が生じてしまいます。
現在は60歳を過ぎても働き続ける人も少なくありません。
もし、そのタイミングで余裕があるのであれば、任意制度への加入を検討してみるのもよいでしょう。
1年や1か月からでも加入できます。
参照元:日本年金機構(pdf)
【方法2】前納割引制度でまとめ払い
日本年金機構によると、令和2年度の国民年金保険料は月額1万6,540円と発表されています。
この金額は、決して安いものではありません。
「保険料を少しでもお得にしたい」、「負担を減らしたい」といった場合におすすめなのが前納割引制度です。
実は、国民年金保険料には5つの支払い方法があるのです。
・ 1年前納
・ 6か月前納
・ 当月末振替(通常の納付する期限より1か月早く振替する)
・ 翌月末振替
このうち、翌月末振替には割引がありませんが、そのほかの4つの方法には割引制度が適用されます。
割引額は月50円
6か月前納:
割引額は1,130円
1年前納:
割引額は4,160円
2年前納:
割引額は1万5,840円
となり、支払う期間が長くなればなるほど割引率が高くなるのが特徴です。
前納は、納付書を使って支払う方法や電子納付する方法のほかに「口座振替」も可能です。
また、クレジットカード払いを選べば、ポイントも貯められるので、さらにお得です。
【方法3】繰り下げ受給で受け取り時期を遅らせる
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年金の支払開始は、通常は65歳からです。
しかし、受給開始時期を遅らせることも可能であり、その場合には受給額が増額される仕組みです。
この受給時期を遅らせる方法を「繰り下げ受給」と言いますが、現在では70歳まで受給開始時期を繰り下げることが可能です。
70歳・75歳まで「繰り下げ受給」した場合の受給額
では、70歳で受け取った場合の受給額はどのくらい変わってくるのでしょうか。
します。
よりイメージしやすいように、年金受給額が月16万円の場合を計算してみましょう。
このケースで
です。
また、現在は、繰り下げ受給可能な時期を75歳までに引き延ばす案も検討されていますが、
されます。
しかも、この増額された受給額は、生存している限り変わることなく受け取ることが可能なのです。
つまり、長生きすればするほどお得だというわけです。
65歳以降も働ける環境にあるようなら、ぜひ繰り下げ受給も検討してみるとよいでしょう。
参照元:日本年金機構(pdf)
【方法4】付加年金で保険料に + 400円する
国民年金には、毎月の保険料に + 400円して追加納付できる「付加年金」があります。
付加保険料を支払うと、老齢基礎年金と合わせて付加年金を上乗せして受け取ることが可能です。
付加年金の金額には、次の計算式が用いられます。
付加年金の金額
では、10年間付加保険料を納めた場合を考えてみましょう。
付加年金受給額(年額)= 2万4,000円(120 × 200円)
となります。
10年にわたって総額4万8,000円を納付することで、通常の年間受給額より2万4,000円も多く受け取ることが可能です。
これは、2年以上受給すれば、お得です。
ただし、この付加年金の対象は、自営業を営んでいる人やフリーランスの人など国民年金第1号被保険者であり、会社員は利用できないので注意しておきましょう。
賢い選択をして年金の不足をカバーする
不況が続く昨今、年金に対してネガティブな印象を抱いている人も少なくないでしょう。
実際に将来の年金の価値が目減りすることが懸念されています。
不足額を少しでも抑えるためにも、いまのうちから知識を蓄え、将来に賢い選択ができるように備えておくことが大切です。
ここで紹介した4つの方法を頭の片隅に留めておいてください。(執筆者:吉村 みき子)