先週は、前週の押しの流れからそのまま3月安値を目指していくかと思わせましたが、結果的に反発の一週間となり、週末には3月25日の高値1万9,564円を意識する所まで上げる流れとなった一週間となりました。
3月19日の安値から3月25日の上昇に対して50%を割り込んで61.8%の押しまで、あと数十円まで来ていたことから、押す力が強いかと思わせましたが、週明けから反発という流れとなり、上抜けも視野に入れた雰囲気となっています。
今回の反発後、3月に25日の高値近辺でのもみ合い時期から急激な下げは一旦終焉で、BOX入りか? その後底割れか? という意識という話をしてきましたが、現在も変わらない判断としています。
もちろん、3月25日の高値を明確に上抜けたら、この考え(シナリオ)は、書き換えし、リメイクが必要になりますが、現段階ではBOX上限で頭を押さえられているというのが、今現在のチャートに対する意識です。
目次
BOX上限からのゆくえ

このいつ上抜けるかわからない局面で、BOX上限近辺にいるという事を書くのは勇気がいるのですが、私的にはこの考えのもと売買を今日も実行しております。
その上で、上抜けの可能性も視野に入れ、上抜けたときはどこまで上がるのか? ということも考え、今回の下落の50%から61.8%のもどしを想定して、2万200円から2万1,000円前後まで戻る可能性もあるとしながらの現状の対応です。
そして、SQ概算値が1万9577.48円で、今月は幻のSQとなり、このまま週明けが上げきらなければ、やはり当面3月25日を高値としたBOXとするのか? 現状の切り上げ型の三角保ち合いと見るのか? という状況です。
この三角保ち合いという形を見方によっては、3月19日を1番底として、4月3日を2番底とし、3月25日をネックラインとする形とも見受けられます。
そして、金曜日にネックラインに到達していたところで、土俵際、踏ん張って持ちこたえて週末という構図という見方もできます。
この後の展開は、上下どちらもあり得るとみるのが妥当ですし、どちらに振れても対応すべきチャートの形状です。
私的には上記にも書いた通り、急激な下落は終わったものの、下降トレンドを覆す状況には無いとみているので、多少オーバーシュートで上に離れたとしても大きく勢いを持ってこのまま上放れしていくとは考えられないという思いではいます。
ただ、米国は一足先にネックラインを上抜ける形状になっているので、日本も追随するのか? という思いも無きにしもあらず。
米国はネックラインを突破し半値戻し
日本市場においては、米国ほど感染拡大は進んでおらず、いつピークが来るのか? わからない中で悪材料が出尽くすという段階ではないので、米国とすぐ同じ動きをするとは到底思えません。
世の中的に非常事態宣言が各地で出され、この事象が悪材料出尽くしとは言えることでは無いと思うので、まだまだ下げ材料は今後も出てくることは容易に想像出来ます。
しかし政府・日銀は躍起になって株価を下げないという意識が強いことで、主体別売買動向を見ると2月の最終週から信託が大幅買い越しをずっと続けており、これが下げ止まりと反発を作っている直接的な要因と考えます。
間接的には世界的な金融政策や国内の財政出動もあるとは思うものの、根本の新型コロナの問題が、解決の糸口も見えない中での反発は、やはり下げている最中の一時しのぎ的なものであると考えられ、主体別売買動向の外国人枠は3月後半の反発局面も売り越しとなっています。
このことが何を意味するのか? 考えていただくと未来に対する見方も決まってくると考えます。
したがって、私の見解は現段階では変わらず、今はBOXの上限にいるという意識となります。
現状分析
5日線
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向きが週初めは下向きだったものが、即反転し上向きのまま週末入りとなりました。
位置としては、月曜日に下で始まるも当日に上抜けて、火曜日以降は、上に乖離したまま週末入りとなり、更なる上値追いとなるのか? 週明け見極めとなります。
そして下向きの25日線を5日線が上抜けて、偽物のゴールデンクロスとなりました。偽物として上げきらないのか? 偽物が本物となるのか2~3週間で答えが出ると考えます。
25日線
変わらず下向きを維持したままの一週間となりました。
位置としては、下に乖離していたところからじりじりと上抜けて、上に乖離して週末入りとなるも、向きは下向きのままなので、いびつな状態となっています。
この状態になったことで前回記載のグランビルの「売りの3」は無くなり「売りの2」となるか?「買いの1」となるか?の見極めとなります。
そして下向きの25日線を上抜け、そのまま上値追いというレアなケースとなっていくのかも来週見極めです。
75日線
変わらず下向きで今週200日線とデットクロスとなりました。
これにより、上から100日・200日・75日・5日・25日という並びとなり、中長期的には下降で短期的に反発に入るか?という展開となっています。
トレンドライン
変わらず目先3月25日の高値の横軸で上値抵抗線を意識する所におり、上に関してここを突破すると50%の反発ポイントと、窓近辺の2万200円近辺の横軸と、その上が61.8%の反発ポイントと2月末から3月上旬のもみ合い下限で2万1,000円近辺とみており、さらに上に関しては、昨年末から今年の2月の底割れまでの下減となる2万3000円近辺と考えます。
下に関しては、4月3日の安値の1万7,600円近辺の横軸と3月19日の安値1万6,300円近辺の横軸を意識していきたいと思います。
テクニカル指標
一目均衡表
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基準線・転換線を上抜け、雲との下方乖離を詰めてきたことで、トレンド転換するのか? しないのか? の見極めが近づいていると見受けられます。
そして遅行線があと3~4営業日横にスライドすると日々線にぶつかるので、間もなく株価は上下どちらかに振れることが想定されます。
ボリンジャーバンド
バンドの収束が継続しておりトレンドを示せない形状となっています。
そんな中、TPラインを上抜け+1σを意識する所まで来ましたので、BOXになるかもと考えると、ここは第一段階の上値抵抗線と考えられます。
ここを突破すると次は+2σを意識することとなりますが、どうなるでしょうか? さらにバンドが今後、波うちするのか? 拡大に切り替わるのか?ここも注目です。
スローストキャスト
2本のラインが80%オーバーしたことで弱さは完全にいったん消えています。
この後、デットクロス後、下向きとなるか上で横這うか? 注目で、下向きとなったときにどこまで降りてゴールデンクロスとなるかも注目です。
総合判断
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上記に書いた通り、現状はBOXの上限にいるという判断としており、今後BOXが継続するか? 底割れするか? BOXが長く続くか? という見極めをしていくのが現状の判断としております。
そして想定の中にある上抜けのシナリオが実現したときは、更なる上値目途は上記の通り考え対処するとなります。
コロナ問題が先行き不透明の中、この強い相場が何を意味するのか? 数カ月たった時には「あの上げはこうだったね」という日が来ることと思います。
下げると早いのですがいつ下げるのか? と構えるとなかなか来ないのが下落です。
2月21日から2月25日の週末で一気に下落が始まりましたが、この時も2月の上旬にはいつ下げるいつ下げるという話題の中、なかなか下げずに始まったら急激に深くという事となったので、下げるとき(ある程度原因がわかっているとき)というのは、そういうものだと思って、じっくり見極めることが必要であると考えます。
全国に広がる新型コロナウイルス、皆様の間近に来ていることと思います。
ご自身と家族の事を自分自身の行動で守っていただきますようお互いに意識してまいりましょう。(執筆者:城 晶子)