新型コロナウイルスの流行により、改めて食品配送サービスに注目が集まっているようです。
筆者は夫と暮らし始めてから10年近く、生協を利用しています。
近所のスーパーで買った方が安い品も多いのですが、それを補って余り有るメリットがあり、現在のように「なるべく家を出たくない」時期にあっては本当に重宝しています。
そこで今回は、生協を使って感じるメリット・デメリットを紹介いたします。
目次
生協とは
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生協は、「生活協同組合」の略です。
略称としてよく使われる「コープ」は、「協同組合」を表す「Co-operative(コーペラティブ)」の「Co-op」を日本語読みにしたものです。
いろいろな生協があり、食品の宅配を実施している生協としては、「パルシステム」や「東都生協」などがあります。
地域によって利用できる生協が異なるので、お住まいの地区で配達を行っている生協を探してみてください。
なお筆者はコープデリを利用しているため、本記事ではコープデリを前提にメリット・デメリットを挙げています。
生協のメリット
生協の宅配を利用するメリットとしては、次の点が挙げられます。
1. 毎週宅配してくれる
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筆者は週に1回の宅配を利用しています。
お茶やトイレットペーパーなど、重さやカサのあるものを玄関まで持ってきてくれるので、買い物の手間が省けます。
特に今の時期は、外出の回数を減らすことにもつながるので、大変ありがたく感じています。
不在時にも決まった場所に保冷剤とともに置いておいてくれるので、受取時間に家にいる必要もありません。
また、「忘れず注文」という機能を使うと、決まった商品を毎週または隔週で自動注文してくれるので、買い忘れも減らせます。
2. 冷凍食品が豊富
コープデリは冷凍食品を豊富に取り扱っています。
4月の注文では、毎週約350品の冷凍食品を取り扱っていました。
近所のスーパーでは取り扱っていない珍しいおかずや、大容量タイプなど、種類が豊富なので重宝しています。
3. オリジナル食材が便利
コープデリでは、オリジナルの食材を数多く販売しています。
4月の注文では、およそ100品のオリジナル食材を取り扱っていました。
安くて質が良く、おいしい商品が多いので、安心して購入できます。
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たとえば、「コープデリミールキット」は、カット済みの食材とタレがセットになっているので、10~15分程度の調理で簡単におかずが作れます。
出前を頼んだり総菜を買ってきたりするよりも安く済むので、自粛期間中の料理作りに飽きてしまったときにも、とても役だっています。
4. 予算内での買い物が簡単
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毎週カタログを見ながら家で商品を選べるので、ゆっくりと必要なものを決められます。
筆者はネットで注文をしているので、
という方法をとっています。
実店舗で買うときは、カゴに入れたものを戻しに行かなければなりませんが、オンラインであればカゴに入れるのも出すのも簡単です。
5. 買うものを即決しなくていい
週に1回注文ができるウィークリーコープでは、カタログを手にしてから注文の締切日まで1週間ほど時間があり、締切前であれば何度でも注文の修正が可能です。
そのため筆者は、カタログをもらった日に注文を入力したあと、締切前にもう1度内容を確認するようにしています。
注文後に日を置くことで、必要なものと不要なものを冷静に見極められ、無駄なお金を使いにくくなりました。
生協のデメリット
メリットも多い一方で、生協には次のようなデメリットもあります。
1. 商品が手元に届くのは1週間後
ウィークリーコープでは、注文後、実際に商品が届くのはおよそ1週間後です。
ネットスーパーのような即時性がないため、「急に何かが必要になった」という場面では役に立ちません。
また、1週間後の自宅の在庫状況を想像しながら注文する必要があるため、過不足が生じやすいというのもデメリットです。
2. 商品によっては地元のスーパーの方が安い
生協で取り扱っている商品の値段は、地元のスーパーと比べると、全体的にやや高いという印象を持っています。
必要なものを全て生協で買っていると予算オーバーになってしまうので、筆者は肉や魚は近所のスーパーで、それ以外を生協で買うようにしています。
3. 予想外の欠品が生じることもある
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ほとんどの場合、注文したものは問題なく手元に届きますが、まれに欠品が生じます。
新型コロナウイルスの影響で、現在も生鮮食料品や保存食などが届かないことがあります。
「来週には届く」と思って生活していると、思わぬ欠品で予定が狂うことがあるのです。
4. 入会時に出資金が必要
生協では、入会時に出資金を支払います。
これはコープの事業運営費として使われるものです。
金額は500~1,000円程度ですし、脱退時には全額払い戻されますが、すぐに注文ができるネットスーパーなどに比べると、やはりひと手間かかります。
宅配手数料もかかる
生協では、宅配の利用にあたり基本手数料や配達手数料がかかります。
手数料の金額は生協によって異なりますが、たとえば東京のコープみらいでは、
が配達のたびにかかります。
手数料の割引制度
手数料については割引制度も用意されています。
たとえば、東京にあるコープみらいでの割引制度には、次のようなものがあります。
赤ちゃん割引
申込対象者は、母子手帳交付~1歳未満の子どもがいる家庭です。
基本手数料・配達手数料が無料になります。
子育て割引
申込対象者は、1歳から小学校入学前の子どもがいる家庭です。
1回の配達につき3,000円以上注文する場合、基本手数料・配達手数料ともに無料になります。
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シルバー割引
世帯全員(単身世帯を含む)が満65歳以上の方、または2人世帯でいずれかが満65歳以上の方が対象です。
配達手数料が無料になります。
ふれあい割引
本人または同居のご家族が、障がい者手帳をお持ちの方が対象です。
配達手数料が無料になります。
上手に生協を活用して節約につなげよう
外出自粛が要請されていることもあり、筆者は現在、週1回スーパーで肉や魚を買い、それ以外の生活必需品は生協で買うという生活をしています。
「必要なものを必要なときだけ届けて欲しい」という場合は、ネットスーパーの方が便利ですが、「定期的に注文したい」場合は、生協の方が使い勝手が良いでしょう。
「Stay Home」が呼びかけられる今はもちろん、平時でも便利な生協の宅配を、上手に活用してみてはいかがでしょうか。(執筆者:AFP、2級FP技能士 青海 光)