新型コロナウィルス感染拡大の影響で、学校の休校が相次ぎ、子どもの学習不足に不安を覚える保護者の方は少なくないことでしょう。
休校解除の見通しがはっきりしない現状の手助けをするために、さまざまな方面から学習支援の輪が広がっています。
今回は、すべて無償で利用できる学習支援サイトを紹介します。
目次
1. 必修化予定だったプログラミングをに触れてみる

2020年4月から初の取り組みとなる予定だった小学校でのプログラミングの授業は、先生にとっても子どもにとっても未知の科目です。
自宅待機でたくさんの時間がある今であれば、子どものペースで先取りして学ぶことができます。
「スクラッチ」は、簡単にプログラミングができる言語として教育現場でよく使われています。
富士通が運営するサイト「ファイトキッズクラブ」では、「スクラッチをさわってみる」という基本的なところから動画で学べるようになっています。
また、プログラミングを通して、キャラクターにお餅つきをさせたり、スイカ割りをさせたりといった子ども向けの楽しい内容を無償で利用できます。
2. 全教科偏りなく学習支援が必要な中学生に便利なサイト

中学生の学習となると、親が教えるには得手不得手の科目が出てくる可能性があります。
どうしても、家で教えることのできない科目がある場合には、数学・国語・理科・社会・英語とまんべんなく学習の支援をしてもらえる「eboard」を利用してみましょう。
こちらのサイトは
・単元ごとに5分程度の動画による説明を見られる
・中学1年生から中学3年生まで幅広く対応している
のが特徴です。
「どんな環境にあっても、学びのチャンスを届けたい」というNPO法人eboardが運営し、無償で利用できます。
3. 高校生~大学受験準備の予備校生向け 通常有料サイトが無償

「N予備校」は教材と授業と質問コーナーの3つ全てが利用できる受験用サイトで、第15回日本e-Learning大賞の文部科学大臣賞を受賞しています。
通常は有料のサイトなのですが、コロナウィルス拡大の影響を鑑みて、全ての教材とオンライン授業を無償で利用できる措置を取っています。
大学受験コースとして、
・ スタンダード
・ ハイレベル
の3つに分けてあり、学習しやすくなっているのが特徴です。
ギャクを交えた授業の数学講師や講師歴20年以上のベテラン地理講師など、一般の高校ではあまり接することのないような個性豊かな講師の顔触れです。
番外編:外出自粛中に博物館の中を探索できるサイト
外出自粛が続いて、子どもにお出かけをおねだりされても連れて行けず、悶々とした日々を過ごしている方も多いことでしょう。
そのような皆さまに自宅にいながらにして課外学習と旅行気分を味わえるサイトを紹介します。
(1) 国立科学博物館の「おうちで体験!かはくVR」

実際に外には行けなくても、課外学習気分を味わうことができるのが、国立科学博物館の「おうちで体験!かはくVR」です。
このサイトは、VR=バーチャルリアリティを利用して、国立科学博物館の中を見られるようになっています。
VR用のゴーグルをお持ちの場合には、博物館の中をまるで実際に見学しているかのように見ることができるのです。
VR用ゴーグルがなくても、3D画像で常設展示数約1万4,000点の国立科学博物館を歩くことなくこころゆくまで楽しめます。
(2) 大英博物館の展示物「Museum of the world」

「Museum of the world」では、イギリス大英博物館の展示物が時系列と分野ごとに並べられ、見たい展示物を選ぶと英語の説明付きで鑑賞できるようになっています。
なかなか簡単に行くことができない場所ですので、こちらもおすすめです。
時間がある今しかできないことに目を向ける
休校でうんざりしているご家庭も少なくないとは思いますが、時間がある今しかできないことに目を向けて過ごしていくと、いろいろな発見ができるかもしれません。(執筆者:AFP、2級FP技能士 大川 真理子)