筆者のせどりでは「他人が見向きもしない物を仕入れる」ことが多いと言えます。
このやり方であればライバルが少なく、たくさん仕入れられるものが見つかるからです。
この方法では「他人が見向きもしないものをどうやって売るか」という問題が発生しますが、それもひと手間、ひと工夫加えるだけで解決します。
例えば、
・ 汚れたものを買ってきて綺麗にして売る
・ 壊れたものを買ってきて修理して売る
といったことです。
手間はかかりますが、格安で仕入れて高く売ることができるため、時間をかける価値はあります。
今回は、メンテナンスで価値を甦らせて売る、中古メンテせどりについて解説します。
修理やメンテナンスが好きな方向けの方法ですので、お好きな方はぜひ実践してみてください。
目次
利益率が高い中古せどりの利益率をさらに上げるメンテせどり
筆者が得意な中古せどりは、基本的には安く買って高く売れるパターンが多く、利益率の高いせどりです。
一般的な中古せどりでも十分に利益率は高いのですが、メンテせどりはさらに利益率を上げられます。
メンテせどりとは、状態の悪い(ように見える)商品を買ってきて、ちょっとしたメンテナンスで綺麗にしてから売る方法です。
見栄えの悪いもの、状態の悪いものは中古品の中でも特に安く売られています。
安く買ってメンテナンスし、一般的な価格で売ることで利益率が高くなります。
仕入れ金額が安いため、資金が少なくてもできるお小遣い稼ぎにもぴったりの方法です。
メンテせどりの具体的な方法:商品とメンテナンス法
メンテナンスと聞くと難しく感じると思いますが、メンテナンスが得意な方から見れば初歩中の初歩程度の技術です(筆者も高度なメンテなどできません)。
得意でない方、知識のない方でも道具を準備して数回ほど練習すれば十分に実践可能です。
もちろん初心者が簡単にメンテできるものになると限られてしまいますが、それでも副業程度であれば十分な利益を確保できます。
以下でメンテできる商品とメンテナンス方法について解説します。
もちろんこれ以外にも修理やメンテナンスができる商品は多数あるので、いろいろと試してみてください。
(1) スニーカー
スニーカーは汚れた状態のものが安く売られていることが多く、汚れを落せば高く売れます。
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例えば、このスニーカーは先端部分に薄い汚れがあります。
このままだと出品する際のコンディションとしては「やや傷や汚れあり」です。
しかし、この汚れもぬるま湯やスニーカークリーナーで拭き取るとこの通り、綺麗になります。
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これであれば「やや傷や汚れあり」ではなく、「目立った傷や汚れ無し」のコンディションで出品できますね。
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直接肌に触れるものが多いアパレル関連でこのコンディションの差は大きく、売れる確率や金額が大きく変わります。
スニーカーは軽い汚れであれば「布 + ぬるま湯」でも十分に綺麗になりますし、専用のスニーカークリーナーがあればさらに落としやすくなります。
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特に汚れが目立ちやすい白いスニーカーは、格安で販売されることが多く、専用クリーナーで徹底的に綺麗にできれば利益を取りやすい商品です。
中古スニーカーを仕入れる際のコツは、破れや底減りは素人ではメンテナンスできないので、汚れ以外のダメージが無いものを選びましょう。
(2) ブーツ
筆者の得意分野なので詳しく解説していきますね。
ブーツもスニーカー同様に汚れを落とすことで高く売れますが、本革のブーツはさらに1段階上のメンテナンスをすることでさらに状態が良くなります。
高級なブーツでよく使われている「本革」は、短期間の着用でも汚れや傷がつきやすくダメージが目立ちます。
本革の特性やメンテナンスを知らない方はそれを「使用感」と勘違いしてそのまま売ってしまいます。
すると、リサイクルショップなどの店頭に底減りがあまりなく、表面が傷だらけという状態のブーツが格安で売りに出されます。
ところが、本革はブラッシングやオイルアップといったメンテナンスを施すことで傷やくすみが消えてきれいな状態に戻ります。
例えば、次のブーツを見てください。
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これはウルヴァリンというブランドのブーツで定価は2万円以上します。
汚れや傷があり、色も褪せてしまっているため、3,900円 + 税という破格で売られていました。
しかし汚れはともかく、底はすり減っていませんし、革もしっかりと硬いままで状態は悪くありません。
これを手入れしてみましょう。
ブーツのメンテに必要なもの
ブーツのメンテに最低限必要なものは以下の3つです。
・ 馬毛(豚毛)ブラシ
・ ブーツクリーナー
・ ミンクオイル
全部そろえると4,000円程かかりますが、一式そろえてしまえば数十足メンテできるので元は十分に取れます。
このようなレザーメンテナンス用品一式が揃ったセットも売っています。
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ブーツメンテの基本手順
ブーツのメンテの基本の手順は次の通りです。
Step1. ブラッシングで埃を落とす
Step2.「布 + ぬるま湯」で軽い汚れを落とす
Step3. クリーナーで頑固な汚れを落とす
Step4. 表面にオイルを薄く付けて塗り伸ばす
Step5. 染み込むまでしばらく放置
Step6. 布でオイルを拭き取って再度ブラッシング
このような感じです。
2~3回やればすぐにコツはつかめると思います。
この作業を繰り返すと、ブーツは劇的に綺麗になります。
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
メンテナンス&オイルアップによって革本来の色も戻ってきました(メンテ直後なのでオイルが乾ききっておらず若干濃いのですが)。
汚れもあまり目立たなくなりました。
また、くすみや軽いキズ程度であれば、ブラッシングだけでも状態が良くなります。
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特に先端を見ると、くすみが消えてピカピカになっているのが分かると思います。
5分程度の作業ですが、出品時のイメージは格段に良くなることでしょう。
仕入れのコツはスニーカー同様に
・ セール対象になる春や夏に仕入れる
ことです。
(3) 財布やベルトなどの革小物
前述のブーツのメンテナンスセットがあれば、財布やベルトなどのレザー製品すべてに応用できます。
革製品のほとんどのものがブラッシングとオイルで状態が復活します。
やり方はブーツの時と一緒です。
分かりやすくするために、あえて売り物にならないレベルのベルトで説明します。

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このように擦れや傷も目立たなくなります。
なお、ブーツやベルト、財布には素材に「フェイクレザー」と「本革」があるので注意しましょう。
フェイクレザーはブラッシングやオイルアップで劇的に綺麗になったりはしません(多少は良くなる程度です)。
(4) パソコンや家電品
メンテナンスというよりはほぼ修理になってしまいますが、家電製品などももメンテして売れます。
筆者は電気系に強いわけではないので、せいぜい電池交換くらいしかできませんが、それで直ったものがたくさんあります。
ジャンク品コーナーにあった「電子辞書や古い電子ゲームのボタン電池を入れたら直った」などといったことです。
知識のある人はジャンク品のPCを購入して、CPUの換装やOSの再インストールといったリフレッシュを行って販売している方もいます。
電化製品の修理はその専門性からライバルが少なく、専門知識があると稼げる領域です。
得意な方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
誰も見向きしない物にこそ仕入れチャンスがある
中古で売られている商品の状態はさまざまです。
中には状態が悪く見えるだけで、ちょっとした手入れで復活するものは少なくありません。
特に、革製品や電化製品はメンテナンスに多少専門知識が必要なこともあり、ちょっと汚れたり不具合があると売ってしまう方も多いです。
修理やメンテナンスの知識があれば中古商品屋のジャンク品は宝の山です。
直せそうなものをいろいろと探してみましょう。(執筆者:菊池 貴弘)