証券会社勤務時代も現在もママ友から相談を受けることが意外と多い悩みが
です。
株式投資に興味を持つ人が増えてきたと言っても、まだまだ「投資=お金儲け=悪い事」と考えている人は多いのです。
また、「自分のへそくりだけでも運用して将来に備えたいな」と考えている主婦の方は実際にいらっしゃいます。
家族に知られずに証券会社と取引することはできるのでしょうか。
解説していきたいと思います。
目次
難所1:口座開設

口座を開設するのが1番の難関と言えます。
ネット証券会社で口座開設を申し込むと必ず自分の住所に口座開設申込書が書留で送られてきます。
これを会社に送ってもらおうとしても、本人確認書類に記載された住所以外の場所には送ってはもえません。
これに対して対面の証券会社であれば、こちらから出向いて口座開設を申し込むので郵送される心配はありませんが、どちらの証券会社でも口座開設申込書を郵送して、証券会社で口座開設が完了した際には口座開設完了通知が家に届きます。
口座番号などが記されているとても大切なもので書留で届きます。
もちろん絶対に自分で受け取れる自信があれば大丈夫なのですが、かなりの難関と言えます。
難所2:郵便物
今でも聞かれる質問ですが、株は紙ではありません。
2004年に全ての株券が電子化されていますので、現在は株を買っても株券が家に送られてくることはないので安心してください。
また、株券電子化に伴って、証券会社から送られてくる書類も電子化が進められています。
パソコンで取引の詳細を確認して、必要に応じてプリントアウトするという形がとられているのです。
そのため、いったん口座開設をして完了通知を受け取れたら、証券会社から書類はあまり送られてきません。
ただし、個人向け国債など商品案内のDMがたまに送られてくることがありますのでご注意ください。
ネット証券であれば商品案内などが届く心配はありませんが、系列のグループ会社から生命保険などのお知らせがくることがあるので注意が必要です。
難所3:株主総会や配当のお知らせ・優待の受け取り

証券会社からの郵送物をクリアしたと思いきや、次の難所がこちらです。
株や書類の電子化は進められているのですが、株主総会の通知や配当のお知らせは「証券会社に登録されている住所」に紙媒体で郵送されてきます。
これは書留ではないのでそのままポストに入ることになります。
封筒には「大切な株主様」的な文言が印字されていることが多いため、家族に見られると株取引がばれてしまいます。
株の権利落ちの前に売却すれば株主名簿に載らないのでこれらの郵便物も送られてきませんが、相場によっては損を出さなければならないリスクも出てきます。
難所4:確定申告
これを気にされている方は多いのですが、証券会社には「特定口座(源泉徴収あり)」という便利な口座があります。
取引にかかる税金を証券会社があなたに代わって申告納税してくれる制度のことです。
そのため、「特定口座(源泉徴収あり)」の口座を開設すれば確定申告の必要はなくなるので税金で家族に株取引が知られることはありません。
家族に知られずに株の取引をするのは困難
秘密にするより「一緒に株の勉強してみない?」とご夫婦や家族で株取引に挑戦して欲しいと思います。
夫婦で違う銘柄をそれぞれ異なる時期に買うことで分散投資につながり、リスクも軽減できるのでおすすめです。(執筆者:成瀬 なぎさ)