2016年にスタートしたジュニアNISAは、子どもの名義で年間80万円まで株式投資が非課税で利用できる制度です。
この制度の始まりに伴って
「子どもにも株や経済に興味を持って欲しい」
という親世代の方からの相談が増えてきました。
子どものうちに、お金の動きを学ぶことは非常に良い事です。
でも、どうしたら子どもたちが株や経済に興味を持ってくれるのでしょうか?
今日は子どもと一緒に自宅で簡単に出来る株の勉強方法について4つのステップでお教えしたいと思います。
目次
ステップ1:気になる株の銘柄を一緒に探す

用意してもらいたいのは新聞です。
新聞をとっていない家庭でもコンビニなどで売っているので、1回だけ買って見てください。
使うのは株価の欄です。
ネットでも銘柄や株価は調べられるのですが、新聞が一覧で見られるのに対しインターネットで上場企業の株を全て1度に見るのはかなり大変です。
その為、最初に株の銘柄を探す時だけは新聞をお勧めします。
各新聞社によって違いがありますが、見方から説明させて頂きます。
一般的な表記は左端に銘柄名、その横に4つ数字が並んでいます。
左から「始値」、「高値」、「安値」、「終値」です。
「高値」はその日成立した1番高い値段
「安値」はその日成立した1番安い値段
「終値」はその日の最後に成立した値段
が出ています。
さらに白もしくは黒い△マークが前日の終値と今日の終値を比較したものになります。
「△5」ならプラス5円、「▲94」ならマイナス94円になったという意味になります。
子供と一緒に知っている銘柄のチェック
「この会社知っている!」という銘柄はないでしょうか?
例えばスーパーマーケットの
「ライフ」
「イオン」
「セブン&アイHD」
車では
「トヨタ」
「ホンダ」
自分のメインバンク
「三菱UFJFG」
「三井住友FG」
子どもになじみ深い所では、お菓子メーカーの
「明治HD」
「江崎グリコ」
「カルビー」
外食産業では、
「ゼンショーHD」(すき家・ココス)
「すかいらーくHD」
「日本マクドナルドHD」
何銘柄でもいいので、気になった株や好きな会社を見つけてください。
ステップ2:会社の株価を毎日一緒にチェックする
好きな会社、知っている会社が見つかったら、終値をノートなどにメモをします。
そして、その株価を子どもと一緒に毎日下がっているか上がっているのかチェックして書き留めておきます。
株価はネットで簡単に調べられるのでご安心ください。

1週間後
一緒に選んだ株価たちはどうなっているでしょう?
最初は子どもにわかりやすく「1週間後、株価が上がっている方が勝ちだよ」なんて言う風にゲーム形式にしても面白いですし、子どもも理解しやすいです。
この時一緒に、日経平均株価と米ドルが何円になっているかもチェックしてみましょう。
1ドルが110円で使える日と、115円になる日があるという程度を教えても面白いと思います。
ステップ3:値動きの原因を調査、比較
株価が上がっているか下がっているか、株の動きを追う事に慣れたら次は応用してみます。
・ トヨタ、日産、ホンダ、スバルの株の動きをそれぞれ比べてみる
・ 円安になった時と円高になった時、自分が選んだ銘柄の動き
という風に大きな視点での比較に移していきましょう。
「それぞれの会社のニュースを見てみよう…」
というように、興味が広がっていけば、より大きな視点で経済の動きを見られます。
ステップ4:アメリカ市場の株もチェック
アメリカの株は新聞ではチェックできませんが、インターネットで簡単に見られます。
アメリカの株には
「アップル」
「アマゾン」
「フェイスブック」
など子どもでも1度は聞いたことのある銘柄があるので、身近に感じてもらいやすいのも特徴です。
日本の銘柄と一緒に、アメリカの株式の価格もチェックして2つの国の株の動きの違いを比較しても面白いです。
一般的に、アメリカの方が経済的な規模が大きく成長性もあるので株価が上がりやすく、子どもたちが
なんて言う風に興味を持ってくれたらうれしいです。
親子で学べ、自由研究にもなる

子どもが気付きやすいように親の方から「こうなんじゃないかな?」と促してあげるのも大切です。
「経済や株の事はわからない」という場合でも、インターネットで「〇〇 なぜ株価下げている」というように検索すればニュースやプロの方のコラムが読めます。
これをレポートにまとめれば、夏休みの自由研究として提出できます。
実際に株を買うわけではないので損失はありません。
初期投資は、最初の新聞とノートなので数百円でマネー教育ができ、自由研究も完成します。ぜひ親子で楽しんでください。(執筆者:成瀬 なぎさ)