その医療保険、本当に今の時代に合っていますか。
・ 数年前に保険の担当者としっかり相談したから大丈夫
・ 入院が心配だから、1日1万円もらえる保険に入っている
・ 女性特有の病気が心配だから、女性疾病特約をつけているので安心
そう思った方は、実は、時代遅れの医療保険の可能性があります。
今回の記事では、最新医療保険を選ぶうえで重要なポイントをわかり易く解説していきます。
目次
医療保険は時代とともに移り変わる

医療保険やがん保険などのいわゆるメディカル系の保険は、ほんの数年で大きくアップデートされます。
例えば、数年前のメディカル系保険は、
・ 入院給付金は5日目からの支給
・ 先進医療特約は80歳まで
・ 上皮内新生物(初期がん)は給付対象外
・ 特定疾病特約(3大疾病特約)の給付は1度きり
などなど、今では見つけることが難しいくらいの古い内容となっていました。
と言っても、何十年も昔の話ではありません。
ほんの数年前の保険でもこういった内容の可能性がありますので、少なくとも5年周期くらいで確認しておくことをお勧めします。
ですが、それは、
・ 医療の技術の進歩
・ 診療報酬の改定による短期入院化
・ 各保険会社の商品開発競争
などが理由として挙げられます。
医療保険は、「1度しっかりとしたものに入ったからOKという訳ではない」という事をおさえてください。
最新医療保険を選ぶうえでのポイント
それでは、これから最新医療保険を選ぶうえで大事なポイントについて解説していきます。
難しい話ではありませんのでご安心ください。
・ 最近、入院日数が短くなってきている
・ 知り合いが、がんになってしまったけど2週間くらいで退院した
などの話を聞いたことはないでしょうか。
厚生労働省が発表している平均の入院日数を見ると、はっきりとわかります。
平成2年には「44.9日」だったのが、平成11年には「39.3日」、平成20年は「35.6日」と、どんどん短くなってきています。
そして、平成29年には「29.3日」と、ついには30日を切ってきました。
「入院日額の手厚い保険に入っていないと…」
と思われた方、これはあくまでも全ての病気、全年齢での平均です。
2週間も入院しないことが多い
特に65歳以上の「脳血管疾患」が、この数字を押し上げています。
これは誰しもが想像できるのではないでしょうか。
それ以外の入院短期化は顕著です。
例えば「がん」で見ると、全年齢でも「17.1日」、35歳~64歳に限っていうと「13日」です。
つまり、2週間も入院しません。
この「短期入院」のポイントをおさえておかないと、「こんなはずではなかった…」となりかねません。
医療保険はほとんどの場合、入院日額が主契約

医療保険は、ほとんどの場合、入院日額が主契約となります。
すなわち、入院日額を上げることにより、掛け金が大きく跳ね上がります。
しかし最近は入院日数が短くなってきている…一体どうしたら良いのでしょうか。
それは、ズバリ「入院一時金特約を付帯する」です。
入院一時金特約は、実際の入院日数に関係なく約束の金額を受け取れますし、手術を受ける必要もありません。
これは医療費負担の観点からも、「先立つもの」として受け取れることが決まっているので安心です。
たとえば1週間入院した場合の比較
例えば1週間入院したとします。
入院日額1万円の医療保険に加入していた場合は、受け取れる給付金は7万円です。
一方、入院日額5,000円の医療保険に加入しており、入院一時金特約10万円を付帯していた場合、受け取れる給付金は13万5,000円とこちらの方が多くなります。
でも、保険の掛け金はというと、入院日額5千円の保険の方が安くなります。
なぜなら、入院日額が主契約だからです。
主契約を上げると、掛け金が大きく上がる理由はここでは割愛しますが、簡単に言うと連動して金額が上がる特約があると理解しておいてください。
「時代のトレンド」に合わせて賢く備える
つまり、短期入院対策として考えるなら、「入院一時金特約」を付帯した方が賢く医療保険を備えられます。
もちろん長期的に入院してしまった場合は日額1万円の方が多く受け取れることにはなります。
どちらで備えるのが良いのか、その答えは将来にならないと分かりませんが、「時代のトレンド」に合わせて賢く備える選択肢を持っていても良いと考えます。(執筆者:冨岡 光)